CHIYOKO UEYAMA
CHIYOKO UEYAMA.Japanese Photographer, Official Web Site.
2025.07.06_Sun.
足の向く方へ。迷っているけど全然迷っていない、みたいな。
9時半から本部道場でI師範の稽古。
2階の稽古場でストレッチをしながら待っていたら、今日の稽古は4階だと、稽古でよく一緒になる男の人が通りがかって教えてくれた。
はじめて4階に上がる。縦長の道場。
準備体操、後ろ受け身を10回。
片手取り、逆半身からの四方投げ、表と裏。「ゆっくりやって。」とI師範に声をかけられた。Aさんにもはじめの頃、よく言われたなぁ。
横面打ちからの四方投げ、表と裏。今日はこれが一番戸惑った。横面打ちのやり方が違う。横面を打つとき、後ろ足が前に出て、後ろにあったほうの手で横面を打つ。急に上手く打てもしないし、受けようにも咄嗟にどっちから打たれるのかがわからない。どっち半身だったんだっけ。それすらも混乱。I師範を呼び止めて教えてもらったのに、覚えきれていない。
後ろ足が斜め45°に下がって前足が相手の足の前。手は受けた手と逆の手で当て身を入れてから相手の手を取ったはず。
1教の表と裏。これは出来る。
そこからの展開だといって、正面打ちからの2教、表と裏。表はわかる。裏がよくわからない。受け方もよくわからない。
どうやったんだっけ。2教をかける時に相手の手を自分の胸につける。相手の臂を掴んだ方の自分の胸につける。何度も逆につけてしまう。
そのあとは、正面打ちからの小手返し。どっち半身でやったんだっけ。後ろ足が前に出て受けて、受けたのと逆の手で相手の手を小手返しの手でとった。あとはいつもと呼吸法をして終わり。
更衣室。今日自分はオールインワンの下にフリーダ・カーロのTシャツを着ていた。道着からTシャツに着替えて、オールインワンに片足を入れているとき、居合わせた年齢もバラバラなふたりの女性が口々に「あ、フリーダ・カーロ!」「あ、フリーダ・カーロ!」と声を出す。
はじめての場所で、知らない惑星に来ているような気がどこかしていたけど、やっぱり似たような人がここでも集まっているのかも知れないな、と思う。
2025.07.05_Sat.
朝早く起きるのがなんともなくなってきた。
7時から本部道場でI師範の稽古。
入り身転換、逆半身、相手と爪先を合わせ、90°前足が動く→相手と向きを合わせる→背中を起こして後ろに重心を移さない。
相半身から入って転換せずに体重移動、入り身投げ。1教の表と裏。四方投げの表と裏。
相半身から入って矢筈の手で首を取り入り身投げ。投げた後、後に下がらずに一歩前に出て次を始めれば稽古する位置がずれない。
肩持ちからの2教の表と裏。表は逆半身から、右足を外へ、左足を相手の足の前くらい。当て身をした手で隅落とし→そのまま手首まで滑らせて、逆の手で臂を取り、1ヶ条のように進み、最後2教の抑え。裏は、逆半身から前足が外に出て2教をかけてから足が転換→抑える
呼吸法をして終わり。
今日もタリーズのテラスで休憩。
二つ目の稽古、S師範。
回転受け身(後ろと前)。四方投げ表と裏。1教の表と裏。小手返し、入り身投げ。呼吸法。
人によっていろんな身体の癖があって、強弱であったり、どこまで捻るかだったり。はじめて組む人ばかりだから、頭をはっきりさせて受けないと。予測しないと怪我をする。今日は2回ヒヤッとした。1回目は2教の裏をしているとき。なにか言葉のやりとりをした後、組んでいたおじさんが急に張り切り出した。急に勢いよく肘を上げられた。あっ、と思ったときには左の背中の筋を痛めてしまっていた。
2回目は1教の表をしているとき。組んだおばさんが、腹の前に腕を下ろす際、巻くように過剰な動きをする。いつものように腕を緩めてみても、これは駄目だ、肩をやられる、と思う。
帰宅して背中に湿布。いつもAさんが怪我の回避の方法を教えてくれるのは、こういうことを沢山経験してきたからなんだろうな。気をつけよう。
2025.07.04_Fri.
帰り道にAesopでSさんのお香を選んだ。たぶん好きだと思う。
夜に言葉のやりとりがうれしかった。
今月は迷いながら進もう。
(その混乱は自然。)早く寝よう。
2025.07.3_Thu.
この月末はSさんの1周忌だなぁ、とふと思って、Sさんが喜びそうな線香や和菓子を携帯電話の中に探してみたりする。サンタ・マリア・ノヴェッラみたいな香りの方が喜びそうだけど。紙のお香しかないのか。このお干菓子も可愛くて好きだろうな。でも小分けじゃないな、とか。
そんなことを考えていたら、今日はSさんの誕生日だった、とか。
そんな一日のはじまり。
昨日の夜に写真のセレクト番号が戻ってきたから、朝ごはんの後から仕上げの作業。
なぜかこのところ猫が前よりよく喋る。
2025.07.01_Tue.
やり方の違うふたつの正しいことがあって、どちらも正しいのなら、自分はそのどちらも出来るようになっておこう。考えたところでまだ選べないし。ついこの間まで腹からそう思っていた。だけどここにきて急に心がその片方を選び出す。
2025.06.29_Sun.
いつもの道場で稽古。
「カレーたべるの忘れた。」とAさんが寄ってきた。
そして稽古のあと沖縄へ向かうらしい。
Mさんと組んでいつものルーティン。そして二手に分かれて自由技。
道場の温度計は39℃、でも身体がまったく疲れない。もっと動けるのに、と思ってイライラしていたらKさんに暑くて体調が悪いのかと聞かれた。逆だ。
休憩を挟んで杖道。
本手打のときも逆手打のときも、前足を横線に合わせて立ったとしたら、杖を引いたときに足を引く→杖を打ち込むときに元の横線の位置まで前足を戻す。
「なぜ前足を動かすと思う?」とAさんが皆に聞いた。間違えても自分が答える人になりたかった。「間合い?」と声を出した。「そう。」とAさんが頷いた。
相対動作。頭からやっていって、今日は『繰りつけ』を多く練習した。杖を頭の上に上げたとき、きちんと本手で握れているか。相対動作のときは繰りつける前の目付けはいらないとAさんが言った。時間がいっぱいになって稽古が終わる。
帰宅して昼ごはん。誕生日に買ってもらったワンピースに着替えて、電車で横浜美術館に向かおうと家を出た。
最寄りの駅でK(10才)のお腹が痛くなった。治まって電車にのってもまたお腹が痛くなった。
「今日横浜は無理そうだね。」とYと話し、途中下車した下北沢で、なにかKがたのしめることを探した。思いきり歌を歌った(カラオケボックスへ行った)。
Kはお腹痛が治まって、ライラックを歌っていた。オトノケも歌っていた。
格好をつけてアイスコーヒーを頼んで、甘くしても飲めなかった。
2025.06.28_Sat.
7時から本部道場で稽古(I師範)。
後ろ受け身の練習から。転がったとき、バランスを崩さないように全てを中心に集める、と言っていたな。
逆半身、入り身転換。
入り身から転換しないで背中側に深く入って入り身投げ。
諸手取りから臂力の養成、相手と同じ方向を見てから入り身投げ。
片手取りから手をクロスして上へ振り上げて、握られてる手を解き、矢筈の手で襟を取って足を転換、入り身投げ。
一ヶ条表と裏。
座ったところからの一ヶ条表と裏。
相半身で構えたところから入って逆半身、小手返し、二ヶ条のように押さえる。
呼吸法。ひとつ目の稽古が終わる。
タリーズの2階でアイスコーヒーを飲んで休憩。テラスのほうが好きだけど、2階もなかなかの休憩場所。
道場に戻りふたつめの稽古(S師範)。
回転受け身(後ろ、前)、逆半身から片手持ち四方投げ、正面打ち一ヶ条抑え、相半身から正面打ち入り身投げ。
相半身から入って逆半身→正面打ち小手返し。
呼吸法、背中を伸ばして稽古が終わる。
帰宅。KちゃんとAが今年もとうもろこしと枝豆(猫のおやつも入っていた!)を送ってくれた。
夜にさっそくかき揚げにしていただいた。枝豆の先をはさみで斜めに切るのはK(10才)がやってくれた。素麺を茹でた。
「KちゃんとAが送ってくれたよー。」と言いながら一緒に晩ごはんの支度をしながら、稽古にばかり向いている頭を戻してもらっているようで、なにかを補ってもらっているような気もしてきて。「甘いねー。」今年もそう言い合いながら皆でかき揚げを囲めました。ありがとう。
2025.06.26_Thu.
夜はAさんと合気道、のはずが、着くと館長の声がして、トルコから知らない男の人が稽古に来ている。そして杖道の稽古になる。
基本の相対動作。『本手打』『逆手打』『引落打ち』『返突き』『逆手突き』『巻き落とし』『繰り付け』『繰り放し』『体当たり』『突外し打ち』『胴払い打ち』
『胴払い打ち』は前に出るんじゃなくて後ろに下がるんだった。
『繰り放し』は、左後ろに放したとき杖の先は上のまま。そのまま目付け。
『突き外し打ち』をAさんが丁寧に教えてくれた。まず、はじめの立ち方。
"気をつけ"の足(踵をつけて、つま先を45°と45°=90°開く)からつま先を動かさずに踵を開き、足をまっすぐ前に向ける。その時の足幅で立つこと。杖は上から下ろしてきて視界にいま入った!という場所で構える。
相手が突いてきたら、①で"杖は動かさず"縦の線を外して右足→左足の順番に体をかわす。
②で膝を落として大きく後ろに下がる。
その時杖は太刀を弾かない。相手の太刀の切先まで杖を滑らせる。(杖を4:6で持ちながら。前の手がおでこに来る。)
上にあった左手を下に杖を持ち替え、右手を杖の上の方まで上げて杖を大きくとる。八相の構え。右手を滑らせながら打ち込むときに右足(前にでなくてもその場を踏む。音を鳴らす、ということではない。)→杖を目につける時に左足が動く。一歩前に進む。
稽古が終わり、皆がお酒を飲むという。深くなりそうだったから、ちいさなグラスに1杯だけビールをもらって、今日は帰ることにした。
今日から道場に泊まるAさんの差し入れにカレーがあったけど、一人分しかないし、黙って冷蔵庫に入れておいた。あとで連絡しておこう。
2025.06.25_Wed.
世田谷で撮影。1カット外での撮影があるのに降水確率が90%。
外で撮るのは諦めるしかないな、と腹を決め、だけど大きめの傘は持って玄関を開ける。見事な土砂降り。
だけど今日は(そんなに協力してくれるの?)と心の中で2~3回天気に話しかけたほど、空が協力的だった。
世田谷にさしか かるにつれ雨がやんで陽が差した。
無事に外でのカットを撮ることができた。撮り終えて室内に戻るとまた雨が降った。
室内でのカットも、少し陽が差してほしいときに、差してくれた。(そんなに協力してくれるの?)空を見て、また思った。
2025.06.23_Mon.
堂々とする=hold your head high.
英語だとそんな言葉になるんだと知った。
日本語の”堂々とする”だって、最後には頭が上がるだろうけど。
それよりも先にあるのは、背筋を伸ばすことだったり、胸を張ることだったり、腹が座ることだったり、まずは頭より下に起こることだよなぁ、と思う。
それがあって、頭が上がる。頭が先じゃないんだよなぁ。
2025.06.22_Sun.
今日はなにがあったのか、館長(85才)のやる気がみなぎっていて、おまけにAさんと組めたから、いつもより有意義な稽古ができる。
正面打ちから、横面打ちから、突きから、体捌きの練習。正面打ちのとき、受けてから手を握ると、押さえるだけでもいいんだとAさんが言った。『一ヶ条抑え』から『天地投げ』までの基本技を一通り。『一ヶ条抑え』のとき、館長がわたしがやるのを見て「形はきれいなんだ。でもそれじゃあ(手刀を斬り下ろしてから腰をもっと入れないと)実際のときには効かないんだ。」と声をかけてくださった。
休憩してから杖道のこと。今日はまず相対動作で太刀を持つ方をやった。まだ曖昧でたよりない。その後で杖をもって相対動作。
一旦稽古を終わらせた後でAさんがカタを見てくれた。
『着き杖』・・だいたい45°くらいの位置に下がる。下がったとき、右手は腰の骨のところ。肘が曲がり隙間がある。前足は軽い(後ろ足に体重)。腰骨のところに構えたら一瞬待っていい。早くやる必要はない。
『水月』・・相手の水月を突いたとき、左手は腰。ちゃんと杖を5:5で持てているか。打ち込んで”目に付けてから”一歩前に進む。
『引っ提げ』・・杖を5:5に持てているか。杖を合わせたあと、足は前足より前に出ないで踏み替え。大きく下がる。繰りつけるときは相手の身体の幅を外す(横に出る)。繰りつけたあとは構える。構えたとき手を引きすぎない。相手に触るぐらい。そこから突く。最後のこめかみを打つところ、ゆっくりでもいいから相手の居るところを打って、打ってから攻める。
『斜面』・・こめかみを打ったあと、相手が太刀を振り上げるタイミングに合わせて引き落とす(ちゃんと待つ)。
『左貫』・・前に教わったと思ったことから訂正。畳の線をガイドにするなら、横線に立ち、相手が突いてきたとき、縦線を外して右足→左足の順に動く。下がって"ものうち"と合わせる。そのとき、杖で太刀を弾かない。滑らせるようにして"ものうち"と合わせる。右手首が自分の真ん中に来る。真ん中にあれば自分の手首の左右から相手を見られる。引き落とすとき、下がらない。相手が動くのを待ってタイミングを合わせて足を踏み替える(前足より前に出ない)。
稽古のあと、皆でお弁当をたべた。
外に出て緑が綺麗だったからAさんと川沿いを散歩した。スウェーデンのMさんと話したんだと言って、3つのことの話をしてくれた。ここには書かないけど、〇〇と〇〇とsomething else。3つ目は人によって違う。3つ目はなんだろう。to express(言い表す)を辞書でひいてくれた。3つ目を言い表すことは難しい。
話して話して話し続けて町の中の曲がり角で別れた。
2025.06.21_Sat.
4:30起床、5:35に家を出る。6:40本部道場に着く。7:00からひとつ目の稽古(N師範 女性)。
入り身→転換から稽古がはじまり、逆半身、片手持ちから入り身→転換→投げる。両手持ちから入り身→転換→投げる。
逆半身片手取りから、手刀で斬ってから矢筈の手で襟を取り入り身投げ。
逆半身片手取りから、隅落としのように相手を崩してからの一教の表と裏。
逆半身からの四方投げの表と裏。
逆半身から天地投げ。前足が前に出る。出た方の手が地。稽古が終わり掃除。
軽く着替えて、Aさんに聞いたタリーズに行ってみた。アイスコーヒーと休憩。
戻りふたつ目の稽古(S師範 男性)。後ろの回転受け身、前方回転受け身。逆半身、片手取りから『四方投げ』表と裏。
次にしたことが上手くいかなかった。逆半身、肩持ちから『2教』表と裏。
逆半身、両手持ちから『天地投げ』。前足が前に出る。
呼吸法をして、背中合わせで背中を伸ばすストレッチをして稽古終了。掃除。
2025.06.20_Fri.
誕生日。O君が梅チューベエをくれた。かわいい。
わざわざDさんが電話をくれて「冷たいものを渡したいんやけど。」と。
会うとDさんは手にメンチカツを持っていて、(あれ、冷たいものと言ってたのに。。。)と思いながら、「ありがとう。」と貰う。
1杯だけ飲もうと駅前の立ち飲み屋に入った。
そして帰り道、「冷たいもん取りにいこか。」とDさんがいう。
まさか、と思い尋ねてみる。「ねぇDさん、冷たいものって(わたしが25年前に)振られた男のやつじゃないよね?」
「せやで。」とDさんがいうから腹をかかえて笑ってしまった。
Dさんは、そんな思い出のある冷たいものを「息子さんと旦那さんとたべて。」と誕生日にプレゼントしてくれた。すごく嬉しかったのはなぜ。
K(10才)から「ちょっと風船買ってくる。」とメッセージ。Yとふたりでケーキを買いにいってくれている様子。(ケーキのこと驚かせようとして風船って書いたっぽい。。。)Yからこっそりの知らせ。
夜は家族に祝ってもらう。Yが夕飯を作ってくれた。ケーキをたべた。Kがはじめて自分のおこづかいで焼き菓子をくれた。袋に鉛筆で「かか誕生日おめでとう」と書いてある。そのお菓子の袋がうれしい。周りを囲んでくれる人があたたかいと思う。ありがとう、と思う。
2025.06.19_Thu.
沖縄からAさんが帰ってきて、夜はふたりで稽古だった。
昼間に「古新聞を持っていないか?」とボイスメッセージが入っていたから、代わりに家にあったエアパッキンを持って道場へいく。なんかまっすぐ進んでいく人だなぁ。
逆半身で片方の手首を持たれたところから→入り身→転換の練習。手は小指のほうへ動く。手(腕)を自分のほうへ引かない。入ること。
諸手取りからの『入り身投げ』。小指からうごく→転換しながら臂力の養成→相手の後ろに入る→入り身投げ。
諸手取りからの『一ヶ条抑え』。
同じように(転換しながら臂力の養成で)入って、一ヶ条のときは相手の臂にいく自分の手を、臂ではなく相手のもうひとつの(奥側の)手首を掴む→掴んだ手を相手の手前の手の、更に手前に組む→太刀を下ろすように投げる→『十字投げ』。投げるとき、相手の外側の方の手首を離してあげると相手が怪我をしない(両手を持ったまま投げない)。
転換したあと、相手と繋がっている手を逆の手に持ち替えて『呼吸投げ』。
そのあとにやった『四方投げ』が今日は一番難しかった。諸手を取られて、相手の内側の手を掴むとき、外側にある方を掴む時。
内側のときは自分の手のひらが上を向いて、相手の手首を下から(掴まず)ただ上にあげる(親指と人差し指の間には相手の手首がある)→そこから自分の手は木剣のように動く。Aさんがやるのを見ると分かるのに、自分がやると上手くいかない。
入り身投げの3通りのこと。それもはじめ分からなかったら、分かるようになるまで何度も練習させてくれた。
2025.06.17_Tue.
Yと映画。『バロウズ』。
Morc阿佐ヶ谷にて。渋谷で観にいけなかったと思っていたら阿佐ヶ谷で観られた。
家の本棚にある『裸のランチ』は、なんど開いても閉じて、結局20年以上積読のまま。
たぶん解ろうとして向かっても、解りきれない。解りきれないどころか解らない。
それでも映画を観に行こうと思ったのは先日のFさんの話が面白かったから。
今度こそちょっとぐらい解るんじゃないかと、懲りずにまた思ってしまった。
でも映画をみたら、作品については解るはずがないということが解った。
もう最後まで読めないことに苦しまなくていいんだ、ということ。
こんな速度で、こんな声で話すんだ。こんなふうに歩くんだ。
彼の実兄から『裸のランチ』についての酷評を受けているときの彼の顔が見られたのはよかった。唯一素顔のように見えたから。
映画館から戻り、すぐに道場でKさんの稽古。
まだはじめて日の浅い他の人も来ていたから、前方回転受け身の練習をして、基本技を受けて、自分がこれから覚える技を受けてもらって稽古が終わる。
『後ろ技一ヶ条抑え』のときが、右半身のとき→左足が僅かに左に出て、右足を後ろに抜いて、一ヶ条の形になる。
『後ろ技小手返し』の時が送り足で前にでる。クロールの手で小手返しの手をとる。
2025.06.15_Sun.
稽古。前に出て体操をする。
基本動作、いつものルーティン、小手返しの外と内。自由技。
館長が小手返しの入り口のことを話された。
「色々あれやこれやしなくても、ちょっと体(たい)を外せばいいんだ。」
小休憩のあと、杖道のこと。 今日は基本の相対動作をはじめから終わりまで。
2025.06.14_Sat.
4時半に起きる。珈琲をいれて、パンを焼く。
Lily(AI)と通話して、身支度をして、5時35分に家を出る。
本部道場で7時から稽古(I師範)。
朝の方が(先日の夕方よりも)場が良く感じる。
準備体操をして、後ろ受け身の練習。
入り身転換。1教の表と裏。同じ入り口から途中で2教に持ち替え抑える。入り身投げ。小手返し。
逆半身から四方投げの表と裏。
右逆半身、表の時は、右足が外にでる、左足が踏み替えるように前に出る、左足の方向に右足が前に出る。
裏の場合は右逆半身から、踵方向に転換。
稽古の最中I師範に「段を持っていますか?」と聞かれた。もらえることは確定したけど、まだ免状をもらう前です、とは急には声に出せない。「持っていません。」と答えた。
1教の抑えのとき、両足の間隔が開いてしまう悪い癖(はじめての審査を受けたあとにAさんにも指摘された)をI師範にも指摘された。
四方投げのときに相半身で立ってしまったら「(技の入り口の違いは)慣れてください。」とただひとこと仰った。
座技呼吸法をして稽古が終わる。掃除。
次の稽古まで1時間半弱あるから、ワンピースだけ羽織って外に出ようとしたところで私服に着替えたI師範に会った。「ありがとうございました。」と頭を下げると、「たくさん(稽古に)出て仲間を作ったらいい。」と声をかけてくださった。
コンビニで珈琲を買って近くの公園のベンチで次の時間が来るのを待った。
9時半からふたつめの稽古(S師範)。
S師範は他の師範よりも説明する言葉が多い。
後ろの回転受け身と前方回転受け身の練習。
逆半身からの『四方投げ』表と裏。
相半身からの『入り身投げ』。正面打ちからの『小手返し』。
"力を抜く"ことを話される。受けてみると抜きすぎているようにしか感じないくらいの抜きっぷり。それの真似をする生徒は、もっと訳のわからない力の抜き様で、なにも魅力的に感じない。なんじゃこりゃ、と思う。だけどこんなことも自分には刺激的なことなんだ。
座技呼吸法をして稽古が終わる。また掃除。
11時40分に家に戻れた。家族はまだゆったりと過ごしていた。
小雨の降る中、K(10才)の皮膚科の予約をいれていたので、散歩も兼ねて皆で外に出る。
帰り道、Yが以前から連れて行きたいと言ってくれていた駅近くの立ち飲み屋に入る。(ちょうど外の席が空いていてよかった。)
話しているうちにKが「Kもかかを連れて行きたい立ち飲み屋がある。」と言い出したのが面白くて、1駅電車に乗り、隣町の立ち飲み屋に10才に連れられた。
前にYとKふたりで行ったときに店の人にもお客さんにも優しくしてもらったんだそうだ。
イナムドゥチ、ジーパイ(台湾唐揚げ)、串カツ、豆乳ハイ、珈琲焼酎。あー、たのしかった。
稽古と家族と半々に土曜日を過ごそうと思う。
ちょっと家族の時間が足りていないなと感じたら、朝はひとクラスだけにする。
2025.06.13_Fri.
帰宅したらAから小包が届いていた。中には綺麗な本(『ゴスペル』佐藤わこ著)。
手紙を読んでから本を開く。なぜ贈ってくれたのかがすぐにわかる。
日本語の詩から読みはじめた。つぎにどんな言葉がくるのか、それを追うのがたのしい。
そして、これがどんな英語になるのだろう。知れる と思うと(裏を開けばそこに在るんだから!)うれしい。
いつか自分もこんな贈り物が出来る人になれたらいいな、とYに話す。
2025.06.12_Thu.
夜に1時間Kさんの稽古。
膝行の練習から。前に出る、転換する。
膝行で歩むときは、膝をつま先、足裏の母指球あたりを踵と考えること。
前方回転受け身の練習。手が早く畳に着くように。
跪座(きざ)の状態から、『一ヶ条抑え』『入り身投げ』『四方投げ』。
火曜日に出来なかった『後ろ技両手持ち小手返し』のこと。
そして『後ろ技両手持ち一ヶ条抑え』。
このふたつの技は後ろから両手を持たれてそこからのひとつの動きが異なる。覚えたつもりで帰宅したらどっちがどっちなのか分からなくなった。
2025.06.10_Tue.
いつも土日にしか友だちを家に呼んだことがなかったK(10才)から、どうしても遊びたい友だちが土日は習い事で遊べないんだ、というのを聞いたから、今日は家に居るから連れてきて大丈夫だよ、と伝えた。朝から楽しみで仕方がない様子で、「今日は夢が叶うんだ。平日に友だちと遊ぶ夢!」と言ってる。6限目までの授業が終わってから、友だち(H君)が家にランドセルを置くのに付き合って、雨の中ふたりで帰ってきた。
意外にもすぐにゲームに入っていかず、ふたりで猫を撫でている。
バナナとメロンがあったからジュースを作ってあげた。一口のんで「うぅめっ!(旨い)」と言った。可愛い。
夜に道場で1時間、Kさんの稽古。
次の段の技を教わる。
◼︎『正面打ち一ヶ条抑え(ニ)』・・右逆半身→正面打ちを受けて、相手の臂(わずかに上)にくる自分の右手は突き上げる→足は転換→手は斬り下ろして自分の臂は伸びる→煽り足で自分の膝を相手の脇に。一ヶ条の抑え。
◼︎『横面打ち四方投げ(ニ)』・・右逆半身→右斜め前に出て受ける、左手で当て身→受けた右手を相手の胸あたりまで切り下ろす(上すぎても下すぎても次の動作がやり辛くなる)→足は転換しながら、受けた右手の親指と人差し指の間で相手の手首(脈部より少し上)を下からすくうように取る→逆の手(左手)で脈部をとる、おでこにあてる(前に進む気持ち)→あとは普段の四方投げと同じ。
◼︎『片手両手持ち入り身投げ』・・右半身として。諸手取りをされる→諸手取りの二ヶ条のように、踵方向に回りながら自分の右手を相手の手首に巻き付ける→左手で相手の臂を突き上げる→足を踏みかえ(前足が替わる)ながら後ろ足が踵方向に回る→左手で相手の襟をとる→いつもの入り身投げ。足は煽って返してまた煽る。相手側の足が出る。
◼︎『後ろ技両手持ち一ヶ条抑え』・・前提動作から、両手を後ろから掴まれる→手のひらを上に返す→僅かに前に出ながら両手を前に→盆踊りの軌道で両手を上げながら、前足を後ろに抜く→右手で相手の臂(の僅かに上)をとる、左手はどうやって手を返したのだっけ。一ヶ条の握りにとる(相手の親指に自分の親指をあてるような)。それと同時に送り足(左足が前に出る)→歩み足→送り足→一ヶ条の抑え。
時間になって今日はここまで。
『後ろ技両手持ち小手返し』を今日は練習出来なかった。
2025.06.08_Sun.
いつもの道場で稽古。
ストレッチをして、正座をして振り魂。左手を下に、右手を上に、おにぎりを結ぶようにして腹の前で振る。そして曇った鏡を拭く動作。手のひらを返しながら体重を左右に動かす動作。
正座したまま臂力の養成の動作、1ヶ条の動作、入り身の動作。
Mさんと組んでいつものルーティン。自由技。
後半は木剣を持って何種類もある抜き方のこと。これは何度もやってるけど、たまにしかやらないから、覚えておけない。どうやったら覚えられるだろう。
神道流剣術、『相摺(右)』『相摺(左)』『鷲』『乳拂い』『左輪』『受け返し』『二刀合い』『摺り込み』の1人型。
杖道のこと。基本の単独動作。道場の長辺を使い、『本手打』『逆手打』『引き落とし』『返し突き』『逆手打』『巻き落とし』『繰り付け』『繰り放し』『体当たり』『突き外し』『胴払い打ち』『右体外し打ち』『左体外し打ち』
そして、型のこと。
3人が太刀を持ち、順に相手をしてもらう。
『着き杖』『水月』『引っ提げ』。
『着き杖』の本手打を、何度も引き落としと間違えてしまう。Mさんがたまに言う「型の中で本手打が出てくるのは『着き杖』ともうひとつ(名前を覚えられなかった)だけなんです。」という言葉が好き。だからここでの本手打をしっかりやれ、という言葉。
『引っ提げ』の身体の後ろにある杖を出すところがスムーズにいかない。繰り付けるときの足が今日も前に出過ぎる。
2025.06.07_Sat.
やらない選択はないけど、迷いながら入会申し込み書を記入して準備した。
上手く生活とバランスがとれるだろうか。
いままでも両方の稽古をしていたけれど、養神館の道場に通いながら合気会の道場にも通うことは、いままでと何かが違ってくるだろうか。
身体に入ってしまえば、どちらも同じことなんでしょう?ひとつになるんでしょう?Aさんはそう言ってた。
自転車は大変すぎたので、今日は電車で向かうことにする。
最寄りの駅に向かっている最中にメジロが現れた。だからきっと大丈夫なんだ。
受付けで入会の手続きをして、そのまま初心者クラス(O師範の稽古)に出てみた。更衣室でわからないことを訊ねた女がお喋りな女だった。出会い頭の話で色々聞かれて養神館の道場で合気道をしていることを話した。「塩田さんは合気会を出て行った人だから、ここではあまり話さない方がいい。」と初心者の知識しかない女に言われた。確かなことなんて知りもしないくせに。話さなきゃ良かった。「(この道場は)今日からはじめてです。」という言葉すら、ここでは要らない言葉だった。失敗した。
上手い人はそこにラインを引かないはず。
準備体操をしてから、入り身→転換。入り身投げ。1教の表と裏、相半身から交差取り→1教のように入って途中で2教に手を持ち替え、抑え。諸手取りの2教のように、相手に握られた手に自分の手を巻きつけ2教をかけて抑えまで。また交差取りから呼吸投げ。呼吸投げのとき、O師範が「相手と触れた肩のところで押すんだ。」と教えてくれた。
相半身、交差取りから相手を後ろに崩すこと。
そして最後に交差取りから外側から手を回し、転換しながら小手返しの手をとる→小手返し。
上手く手を取れなかったら、またO師範が見てくれた。そして最後の最後に「養神館でやってましたか?」とO師範に言われた。
今日はそんな具合。稽古が終わったら、皆で掃除をする。昨日からここで稽古をはじめたというフランス人のOさん(女性)が、雑巾の場所や掃除の仕方を教えてくれた。
だけどこの場所に来てみたことで、望んでいた動き続ける稽古は手に入れられた。やってみる。
2025.06.05_Thu.
仕上げ作業の続き。夕方にお送りできた。
今日はMちゃんの命日。もう5年。
京都のYさんがメッセージをくれて、互いにMちゃんの顔を浮かべながら言葉を交わせた。
束の間だったけど、そんな時間が持てて良かった。今日は熱もないし何もないけど、合気道の稽古をさぼった。身体が疲れている 。
誰にも会いたくないし、寝る前にひとりでなにか練習ができたらそれでいい感じ。
2025.06.03_Tue.
終日写真の仕上げ作業。
Yも自宅作業だったので、昼にタイカレーを作って一緒に食べる。
「ちよじがかっこいいって言う爺さんたち(失礼)と自分が真逆すぎる。70才で元気とか、俺にはあり得ない。」とY が言う。
そんな話になると、決まってチェンマイでのことを思い出す。(あの時、強いと思っていたわたしが空港から病院に直行で、弱いというあなたは平気だったじゃないか。)
夜に1時間Kさんの稽古。次(二段)の技を教わる。
2025.06.02_Mon.
夕方に家を出て、本部道場の見学に行った。
事前に調べたナビでは自転車で34分と出ていたけど、中野坂上を抜け、新大久保を抜け、色んな景色と色んな人を抜けて本部道場に着くと、50分経っていた。
受付で見学したい旨を伝えて、係の人に連れられて、壁の肖像の前で礼をすること、稽古場に入る時は正座をして神前に礼をして、中に居る人に礼をしてから入ることや、どの場所で見学していいのか、師範が話している時には動いてはいけない、外に出たいときはそれ以外のときに動く。稽古場を出る時にはまた正座をして礼をしてから出ることなどを教わり、まずは初心者のクラス(H師範)を見学した。
12人稽古に出ていた。後ろ受け身の練習、1教の表と裏、同じ入り口から途中で2教に持ち替えて抑える練習、途中で3教に持ち替えて抑える練習、四方投げの練習。
はじめに思ったことは、Aさんの稽古の方がいい稽古だと思ったこと。次に思ったことは、初心者クラスの稽古はやるなら一気に駆け上がらないと気持ちが保てないと思ったこと(初心者しか居ないから)。今日入会届けを出すつもりで来たけど、また迷う心が現れる。
1時間弱正座をして稽古を見て、また受付へ行って、次の1時間は一般クラスの稽古(K師範)を見た。動画や何やでよく見ていた稽古場で、40人程の人が来ていた。先の1時間に見たものと違い、上手い人がたくさん居る。見ていて面白い。1時間"後ろ取り"の稽古だった。説明がとても少なく、動いている時間が多い。
この人たちはこのとても少ないアドバイスの中で、どうやって上達していけたのだろう。
最後まで稽古を見てから挨拶をして外に出た。
玄関を出たところの壁の前で、どうしたものかと考えて動けなくなった。
しばらくじーっと考えて、また扉を開けて受付に戻り、「今日入会届けを出せますか?」と尋ねた。届けを受付ける時間が過ぎていた。
猶予を持てて、良かったのか悪かったのか。
また自転車を漕いで、行きとは違う道を試して帰った。55分かかった。
2025.06.01_Sun.
G先生滞在の最後の日。いつもの時間に道場につくと、笑って「遅いよ。」と言われた。
昨晩道場に泊まった3人は、5:30に館長に叩き起こされ、近くの公園で杖道の演武をした。
着替えてG先生の稽古がはじまる。
基本の相対動作。本手に構えたときは杖を相手の目につけること。『本手打』『逆手打』『引き落とし』『返し突き』『逆手突き』
その後は、3本ずつ、自分のやりたい型をG先生とAさんに相手してもらい、みてもらう。
G先生に『引っ提げ』『左貫』『物見』を相手してもらう。『左貫』のはじまりが難しい。G先生は太刀をいなすとき、体勢を低くして前の手をおでこの辺りにつけていた。そして僅かに下がる。何度もやってみせてくれたけど、その通りに真似しようとしてもすぐには身体に入らない。
続けてAさんに『左貫』がしたいことを伝えて相手をしてもらう。「G先生に教えてもらったことができない。」と言うと、Aさんは畳の十字を真ん中にして、横線に足を置いて立ってみろと言った。相手の太刀が突いてくるとき、十字の中心は変えずに足を畳の縦線に乗せ変える、杖が相手の太刀に触れる→杖を持ち替える瞬間に僅かに下がりながら、杖が相手の太刀の切先まで滑る→僅かに前にダダンッと出て杖で太刀を打つ→もう一歩出て目付け→次に太刀が動くと同時に後ろ足が前足に揃って、前にあった足が後ろに下がりながら(足を揃えて踏み替える)杖を引き落とす(真半身になる)→前足のつま先が上がり、後ろ足の踵が上がり、左手が左足の上まで開いて、相手の太刀を打つ。その瞬間に足を揃える→右足が前に出て目付け→納杖。
Aさんに「3本とも『左貫』でもいい?」と言って、ずっと『左貫』をみてもらった。
G先生は最後に挨拶をして、先生が居なくてひとりの時は鏡に自分の姿を映して練習しろ、鏡が先生だと言った。
稽古が終わってからG先生のお別れ会をした。皆の身体にお酒が溜まってきた頃、G先生に「Thank you so much for teaching me. I want to meet you again.」と言った。ありがとうとまた会いたいことは伝わったみたいだった。G先生がその後返してくれた言葉は聞きとれなかったけど、wellが入ったポジティブな言葉だった。さようならのハグを3回して、G先生とAさんを近くのバス停で見送った。
2025.05.31_Sat.
14時前に道場へ着くと、午前中G先生と剣術の稽古をしていたAさんとMさんがソファで休憩してるところだった。杖道の稽古は15時から始めると言って、Aさんはソファに寝そべって寝ているし、Mさんは午前中教わったことを忘れないようにメモをとっている。
なにも喋らず、時々喋り、部室のような時間。
今日はロシアから知らない男女がふたり杖道の稽古に来た。英語も日本語も話せない。
一緒に稽古をした。
今日もG先生に"引き落とし"の時に注意された。杖が上に来る時は左へ開く。太刀の外側(内側?)の場所。杖を下ろすと同時に足を揃える。
『左貫』打ち込んで前に出た後、後ろにある左足を右足に揃えたあとで、右足を引いて、引き落とす。
『物見』返し突きのときは、自分の体が低く入らないと太刀に当たる。
Aさんがいつも何を教えてくれているのかがよくわかった。それがひとつひとつ、”ある”のと”ない”のとでは全てが違った。ロシアの人にはそのひとつひとつのことがなかった。見ていてそれがわかったから、今日はロシアの人と稽古が出来てよかった。
稽古が終わり、ロシアの人と缶ビールをのんだ。チョコレートをくれた。
ロシアの人が帰ってから、G先生とAさんとMさんと4人で駅の方までたっぷりと歩き、駅のはずれのステーキハウスで晩ごはんを食べた。
ロシアの人と稽古できてよかったことの理由と(それを話すとG先生が「見取り稽古だ。」と言った。)、G先生が『寝屋ノ内(ねやのうち)』の話から稽古をはじめられたことがかっこいいと思ったこと、「"静と動"ですか?」と聞いて「これは"残心"だ。」と言われたことなど、この数日の中で心に残ったことを伝えながら。
G先生とわたしはビーフステーキ、Aさんはおろしハンバーグ。Mさんはチーズハンバーグ。
帰り道の商店街の酒屋でG先生がオーストラリアのワインを買った。道場までまた皆で歩いて、ロシアの人にもらったチョコレートを噛みながらワインをのんだ。
2025.05.30_Fri.
夜にDさんから『Too Late To Die』の動画が送られてきて、はじめて聴く歌だったけれど、聴いていたら色々を感じて、『オリオンへの道』を返す。かわりばんこにそのふたつを何度も聴いた。偶然にも昨日から繋がっている感じ。人とこんなやりとりが出来る関係を持てていて、うれしい。
2025.05.29_Thu.
3時に道場。着くとAさんとG先生が稽古をしている真っ最中で、しばらくじーっとそのふたりの稽古を見ていた。見ていると館長もいらっしゃった。
Aさんが相対動作の相手をしてくれて、
『本手打』『逆手打』『引き落とし』『返し突き』『逆手打』『巻き落とし』『繰り付け』『繰り放し』『体当たり』『突き外し』『胴払い打ち』『右体外し打ち』『左体外し打ち』
道場の端まで行ったら、太刀を持っている方(Aさん)が一歩左(わたしから見て右)へ動き、杖を持っている方(わたし)はまっすぐに進む→回れ右。すぐに常の構え。
「本手に構え」で「本手打用意」で杖を両手いっぱいに引く
「逆手打用意」では左手を右手まで持っていき上から杖を持ち、杖を引く(んだっけ)。
G先生が制定形の『着き杖』から『太刀落とし』までの8本を相手してくださった。
『物見』・・相手の手首を打つ動作のとき、後ろ足が回りすぎている。
『霞』・・体当たりのとき、上の手は相手の顔面、下の手は相手の水月。両腕は伸ばす。その時、自分の拳は相手の身体から"拳ひとつ分"離れている。そこから相手の体勢を崩して、"打つ"。"押す"のではない。
いろんな箇所に出てくる"引き落とし"の注意点。引き落とした時は真半身(畳の線上に立ったとして)、前の手は肩の前→杖を上げながら、前足(左足として)が踵支点でつま先が上がる。後ろ足は踵が上がる→左手はすこし開く(自分の左足の位置)。太刀を打ち落とす時、両足は揃う。そこから前へ出る。
Aさんに"本手打"するときに注意されたこと。前の手は杖を握り直さない。そのまま自然に待っていると、杖が前にくるまでの軌道の中で、手の中で自然に杖をとれる瞬間がある。「もう(間違った)癖がついてきている。」とAさんに言われた。今のうちに直す。
G先生の杖道の稽古のあと、K(10才)も来るから、Aさんが教えるキッズクラスの合気道の稽古にも参加した。
館長がある小学生を「俺の弟子だ。」とG先生に紹介した。
40代で物事をはじめるということは、どれだけ練習をして前より何かが出来るようになっても、大したもんだ、という言葉は貰えても、弟子だ、という言葉はもう貰えないんだな。
いつ死ぬかなんか分からないけど、順調に生きたら、赤子が中年になるくらいの時間は残っているのに。これは嫉妬か。こんな心が沸いて嫌だ。
昨日Yが矢印を自分に向ける話をしてくれたばかり。
2025.05.27_Tue.
図書館でコピー機を借り、本を丸ごと一冊コピーする。こんなことをしたのははじめて。他の図書館から借りてきているから、15日間の返却期限は延ばせないし、古本でも高価でもう本が手にとれないのだから仕方がない。
Aさんが昨日からG先生と福岡県へ杖道をしに行っているので、夜はKさんとふたりで稽古。
杖道も『霞』と『太刀落し』だけでも稽古させてください、と頼み、まずは合気道の稽古から。
『前方回転受け身』『飛び受け身』『膝行』の練習。正面打ちから、踵方向に転換して、手は受けたあと上に返し、相手の面を打つ。ぐるぐると繰り返す。
『片手持ち入り身投げ』の相手の身体への寄せ方。
前提動作から、相手の横面打ちを四方投げでとり、そこから相手が入り身で入り、その脇を潜って三ヶ条をかける練習。
杖道も後半のふたつだけ稽古させてもらった。
稽古が終わり、ここのところ頭に浮かんでいることをKさんに話しておく。Kさんには沢山教えてもらったから。
2025.05.25_Sun.
8:30に道場へ。
着くと、オーストラリアのG先生(昨日道場に到着された)とAさんとMさんがソファに座って話をされているところだった。
挨拶をして名を名乗る。G先生が「Kiyo…」というから、「(違う)Chiyo.」「Kiyo…」「(違う)Chiyo.」が続いて、Aさんが「Chiyo.」とG先生に伝えてくれて、ようやく伝わる。
G先生がソファの隣に座らせてくださった。英語はなにもわからなかったけど、声をずーっと聞いていた。
合気道をはじめて2年なことと、杖道ははじめたばかりだということは伝えられた。
道着に着替えて合気道の稽古から。
館長(85才)はいつもの稽古を崩さなかった。ラジオ体操。関節のストレッチ。正座の仕方。正座から立ち上がって構えること。基本動作、二ヶ条と三ヶ条のルーティン。自由技。
休憩を挟み、G先生(70才)とスウェーデンのMさん(70才)、Aさんが前に出て、杖道の稽古。真ん中に立ったG先生は、『寝屋ノ内(ねやのうち)』の話から稽古をはじめられた。
館長が正座から立ち上がって構えることの合気道の稽古をされたのを受けて、杖道でも同じように正座から杖を持って立ち上がる『寝屋ノ内(ねやのうち)』という型がある、という話だった。人の稽古を受けて繋げて稽古をはじめたのが、かっこいいと思った。
『巻き落とし』の稽古。『繰り付け』と『体外し打ち』の稽古。"静と動"の話。"無足"の話。
Aさんに『着き杖』『水月』『引っ提げ』を相手してもらう。『引っ提げ』の繰り付けて相手を突いた後の引き落としは"真半身"になること。
続けてスウェーデンのMさんにも『着き杖』『水月』『引っ提げ』を相手してもらう。『水月』の時だったか『引っ提げ』の時だったか。打ち込むときは後ろ足が前足より前に出ていいこと。
そして横でみてくれたG先生が、納杖のときに注意することを話してくれた。
◼︎ただ真っ直ぐに杖を引く→"止まる"→右手の甲を右腿につける、左手は肩の高さ→"止まる"→右手を手のひらを内になるように返す→5:5で杖を持つ。
"止まる"が大事なこと。
「(さっき話された)"静と動"ですか?」と訊ねると、G先生は首を振って「残心。」と仰った。
その後で、誰かが日本人のMさんに相手してもらっているとき、また納杖で"止まる"ことをG先生は注意された。その時も誰かが「"静と動"ですか?」と訊ね、またG先生は首を振って「残心。」と答えた。
2025.05.24_Sat.
K(10才)の小学校で運動会。でも運動会とは言わないらしい。スポフェス。スポーツフェスティバル。
「来たよー。」と言いに、Kのクラスが居るテントに行ってみる。一番後ろの列に、気の合う友だちと3人で座っていた。それが今日見てうれしかったこと。リレーをして、大人っぽい踊りを踊っていた。借り物競争では、ハズレの『ゼッケン』の紙をひいてしまい、ゼッケンを持っている人なんて、誰ひとり居なかった。
小学校から戻り支度をして、九段下へ。
日本武道館でAさんと『第62回 全日本合気道演武大会』を観る。
衝撃的な光景だった。広い海を見ているみたい。大勢の、生身の人間が動く姿が目の前にある。
大きな団体があり、小さなグループがあり、それぞれに違いがあり。
見ていて目に止まる、印象的な動きをする女性師範が居た。それを信じて傾倒するか、嫌味に感じて離れようと思うか、そのふたつは隣り合わせにあるように見えた。
それが隣り合わせにあるのなら、自分にはもう小さなひとつひとつの門を叩いている時間はないな、と思った。叩けるとしたら大きな門。それなら入ってから迷える。
演武大会の最後、日本武道館中が静まり返った。道主が演武をされた。大勢の人と固唾を飲んで凝視した。道主といえどもひとりの人間が、あからさまにライトアップされ、背負うにしてはとんでもないものを背負って、日本武道館のど真ん中で動いていた。
今日は様々なことに驚き、道主だけに驚いた訳ではないけれど、こんなふうに生きている人間が居る、というのを目の前で見られたことは、とてもいい体験だった。
2025.05.23_Fri.
西荻で撮影。
Uさんのスタジオ。スタイリストのMさん、編集者のTさん。いいチームで現場が動く。
撮影が終わって、Uさんの"発酵済み"の話が、腹の底から面白かった。笑って涙が出た。
長年仕事をされてきて、毎日なにかを考え、その後に浮かぶこと。そうじゃないと気がつかないよう なこと。
帰宅した後もひとりで思い出し笑い。
2025.05.22_Thu.
夜にAさんと稽古。
伸ばしたままキープするようなストレッチより、動かしながら弛めていくストレッチのほうが最近はいいような気がする、と話すのを聞きながら身体の準備をする。
そして、腰を動かさずにお腹だけ捻れる?とAさんが言い、やってみるけど捻れている感じがしない。立って足を前後に開き、腰を捻らずに両腕を肩の高さで前後に伸ばす。自分の身体はとても硬い。
座ったほうがやり易いと、正座をして両肩に杖をかつぎ、腰を動かさずにお腹だけ捻ることをする。Aさんは杖の角度が45°くらいまで捻れる。わたしは30°くらい。こういうところを今まで意識したことがなかった。お腹だけ捻るって。。。
今日は杖道のことからはじめる。
太刀を持って『巻き落とし』を教わる。
切先は常に上にしたまま、刃が真上に向かないくらいの角度で受ける→滑らせながら相手の太刀と自分の太刀との関係が90°になったところでまっすぐ斜めに斬り落とす→斬り落とした角度のまま上がる。
杖を持って『本手打』。前足は角度をつけずにまっすぐ、後ろ足は一直線上になくていい(少し開く)。杖をいっぱいに取ったあと、前足は踵を支点に(つま先があがる)、後ろ足はつま先を支点に(踵があがる)、腰を入れる。半身の状態をつくる。半身とは、杖の先からレーザーが出ているとすれば、自分の腰をレーザーがかすめるくらい。
そして合気道。片手を取られたところから自由に動くこと。自由は難しい。今までに教わったことが全部頭から抜ける。何も出来ない。
『三ヶ条』のこと。
◼︎片手を取られたところから、逆の手で当て身→相手の脇の下に入る→三ヶ条をかける→手を上下入れ替える→木剣を振るように下へ落とす→相手の手首を握ったほうの手は動かさずに、自分の身体は相手の前に入りながら、相手の指先を握った手を動かし、相手の臂の内側へ→相手を崩して後ろへ下がる。
◼︎正面打ちから。一ヶ条の時のような動き→手刀で最後まで斬り落とせば三ヶ条の手を取りやすい→手を持ち替えずにそのまま木剣の動きに入れる→あとはさっきと同じ。
そしてまた杖道の稽古に戻る。
◼︎『着き杖』・・常の構えから、杖を自分の前に垂直に立てるとき、杖を畳に音をたてて落とさない。畳から数センチのところで止め、あとはゆっくり下す。
本手で杖を持つけど、手首を返すくらいにいきすぎない。相手が打ってきたら大きく下がる。
下がったとき、右手は腰骨、左手は杖の上から被せる→その位置から手を後ろに引かずに前に出すようにして相手の手首を打つ→次に相手が動くのと"同時に"杖をいっぱいにとる→本手打ち→目付け→相手の太刀が下がりきったら、杖をまっすぐに引く→右手の甲は右腿、左の腕は肩から水平→相手が動いてから、先に腿にある右手が動く、そして左手が動く。
◼︎『水月』・・相手の水月を突いたとき、自分の左手は腰につける→相手が動くのと"同時に"引き落とす→相手の太刀が振り下ろされてから打ち込む。
◼︎『引っ提げ』・・構えたとき、杖を持つ手は、手のひらが真後ろを向く→相手と杖を合わせるとき、後ろ足は前足より前にいかない(両足を揃える)→左足を少し下げる→繰り付けに入る→杖の陰に入り、杖の右側(?右か左か曖昧)から相手を見る→杖先をほんの少し動かして相手の目につける→両手を同時に動かして、Cの字の最後まで丁寧に描く→足はそのままの位置で、杖先を相手の水月につける→つけてから突く(相手の身体につけてから突かないと、相手が痛い)→相手が動くとき(その動きと同時に)足は下がらずに杖を引き落とす→打つ
◼︎『斜面』・・相手が3歩くらい動いたとき、左手が杖に触れる→相手が打ち込むと同時に相手のこめかみを打つ、初心者の間は相手のこめかみに近づけ過ぎなくていい。打つ時足は前に出過ぎなくていい(いまは動き過ぎ)。
◼︎『左貫』・・杖を持つ両手は上にあげ、自分の視界にいま入った!というところで構える→相手が打ってくるとき、右足がほんの僅かに右へ動く(これが大事)→太刀をいなす
今日の稽古はここまで。気づけばいつもの終わる時間を超えている。『物見』も『霞』も『太刀落とし』も教えて欲しかったけど、時間が足りない。
週末からGさん(70才)がオーストラリアから来られて道場に滞在されるから、稽古が終わってから軽く掃除をした。そしてビールを2缶。
2025.05.21_Wed.
「100才まで生きるとしてもあと60年くらいしか生きられないじゃん?
だからひとりで寝るよりもみんなで寝た方がいいなと思って。」
しばらくは自分の部屋で寝ていたK(10才)がまたここ数日同じ部屋で眠るから、訳を聞いてみるとそう答える。
2025.05.20_Tue.
図書館から連絡がきて、ようやく読みたかった本を手にとれる。
『杖道自戒』というN先生の本。
夜にAさんと稽古。
まだ5月なのに、もう道場が暑くなってきた。
今日も色んなことをした。ここのところ審査のための稽古をしていたから、久しぶりにそこを離れた曲線を感じる。
相半身からのいつもの天地投げ、いつもやらない逆半身からの天地投げが面白かった。
右半身から→90°転換しながら掴まれた両手をボールに沿う動きで右手が下、左手が上にくる→そのまま反時計の軌道で流す→下にある右手が"地"(相手の背中側に崩す)、上にある左手が"天"→天地投げ。
Aさんが天になる腕が曲がり過ぎていると正してくれた。腕を三日月の曲線にすること。
入り口は同じ動きから、手刀で斬って自分の手を相手から離し、離した手を相手の手首の上に重ねて、身体の向きは相手と同じ方向を向く→足をひいて小手返し。難しくて上手く出来なかったけど、これをやる時のAさんの手の動きがとても綺麗だった。
両手持ちの四方投げも練習した。養神館の動きは同じ線を行って帰るけど、Aさんの考え方は違う。振り返って自分の腕を伸ばすときの相手との角度のこと。Aさんは相手の方を向いてあげた方が相手が怪我しないと言う。そして投げるときは片手で力が足りなかったら両手を使ったらいいと言う。
最後に正座をして呼吸法。
稽古が終わった時、Aさんがこちらを見て「今までの稽古で(ようやく)外側を知った。これから(初段から)は内側を知っていく。」と言った。今日はこれを話そうと思ってくれていたんだな、と思った。
カレーを作ってきてくれた人がいて、それをいただきながらビールを2缶と半分。
2025.05.19_Mon.
撮影で江東区。今日も素敵な女性に出会う。
シャツから表情からしゃんとされていて、とても美しい。
そして近ごろは、その人の生きてきた話を聞いている時間が楽しくて仕方ない。
今日撮るものを前にしながら、それが何であっても、目の前の人の生きてきたことに結局は繋がる。取材だと前置きもなく、そこに触れられる。貴重な話が聞ける。
昼が過ぎて撮影が終わった。
車で戻っていると、馬喰横山のイーグルビルの前を偶然に通れた。
今日はナリタとヒガシの3才の誕生日(家に来た日)だから、そんな日に通りがかれて嬉しい。はじめてこの兄妹猫に会った譲渡会の帰り道に、ここで休憩した。そしてイーグルビルはMちゃんとの思い出もある。
そして車を走らせていると、今度はナビに『若松町』の文字。つい探検心が沸き、本部道場の場所を目に入れに行く。自然と周辺の駐車場の料金を控えている自分の行為に気づいているけど、まだ心は決まっていない。
2025.05.18_Sun.
昨日はしっかりと雨降りで、審査の前に綺麗にしておこうと洗濯をした道着が一日干しても乾いていなくてハラハラしたり、頭の中で動きをイメージしているうちにどんどん夜が深くなっていったり。
なにか明日の支えになる手がかりを探し、寝る前にAさんの過去の文章の中から、こんな箇所をみつける。
………
Instead of our ego leading the charge, if we could push ourselves to be more Teinei then we'd have better success at defusing the tension, and return to a more constructive practice. At the basic level "Do it Teinei" means, 'to calm down and be polite.
………
エゴが先に立ってしまうのではなく、自分を"丁寧"に保つよう努めれば、緊張を和らげ、よりお互いに学びのある稽古に戻ることができます。
基本的に、「丁寧にやる」とは「落ち着いて、礼儀正しくする」ということです。
………
「自分を丁寧に保つ…自分を丁寧に保つ…」
その箇所を読むだけで、気持ちが楽になる感覚がする。Kさんに教わった細かな部分をひとつずつ思い出していく。それをひとつずつ丁寧にやっていくことをイメージする。これは本当に緊張しないでやれるかも知れない、と思いながら眠る。
そして昇段審査の日。朝はトーストが身体に入っていかない。
「自分を丁寧に保つ…自分を丁寧に保つ…」
また楽になる。
道場について、出来るだけ身体の力を抜いて準備した。"教わったことを丁寧に"と唱えるだけで、半年前はじめて受けた審査の時よりも緊張していない。
審査がはじまる。Aさんが受けてくれる。昇段技8本と自由技。頭の中がはっきりしたまま、最後まで教わったことが出来る。
審査が終わってから、スウェーデンからMさん(たぶんTの先生?)がやってきたので、休憩も挟まず杖道の稽古をした。Mさんと組ませてもらえた。上段から打つのと、本手打、逆手打ち、引き落とし打ちを練習した。
その後、『着き杖』をMさんが相手になって見てくれた。最初の手首を打つ動きのところをMさんは「杖を回す時に腕を後ろに引いてはいけない。」と正してくれた。
Aさんが『巻き落とし』と『繰りつけ』と『体当たり』を教えてくれた。
▪『巻き落とし』は太刀を持って。刃が上を向き(真上ではない)、そこから袈裟に斬る。(だっけ。教わっても教わっても、あやふや。)
▪『繰りつけ』は、畳の線の右側に立って常の構え(握る箇所は5:5)から、線の左側に体を外し(杖は6:4)→杖の陰に身体の全てを隠す→杖の左側から相手を見る→わずかに杖を動かし相手の目につける→そこから足はまっすぐ前に出る、繰りつけるときは、後ろの手から動かさずに、初心者のうちは両手同時に動かして繰りつけたほうが形が今後きれいになる。→相手を突くときは7:3で杖を持つ→畳の線の右側に戻り、杖は5:5。
▪『体当たり』は、はじめの動きは『繰りつけ』と同じ。でも杖の陰に隠れた後、わずかに杖を動かして目につける動作は『体当たり』の時はしなくていい。→下の手が相手の水月、上の手は相手の顔面に自分の手の位置を調整する→相手が少し後ろに反るくらいに崩す(崩しすぎたら駄目、違う展開になってしまうから)→下の手は相手の身体より握り拳ひとつ分離れている→体当たりする、この部分が難しい。
Aさんは「押すんじゃない。打つ。」と言う。
打つときは、杖の先(下)が握り拳からはみ出してはいけない(相手が怪我するから)。
▪最後に『霞』を教わった。霞の構えから相手と杖を合わせるとき、後ろ足は前足より前にでない。足を揃えてから相手と杖を合わせる。
2025.05.15_Thu.
朝に見ると、夜のうちにKさんが「正面打ちの自由技、一ヶ条投げもできるから可能性に入れておいて。」とメッセージをくださっていた。
ふと頭に浮かんで伝えてくださったのだろう。
審査の日に間に合うようにAさんが東京に戻ってくれた。夜に審査前、最後の稽古。
今日はKさんも来て、ふたりがかりで教えてくれる。高校生のK君の基本技6本の受けを取った後、昇段技8本をAさんに受けてもらって練習していった。受ける相手が変われば所々で少しのことが変わる。それに咄嗟に合わせられる程には経験が足りていない。練習しながら、Aさんもこちらがやろうとしていることに寄せて受けを調整していってくれた。
自分の出来る限りのことをやって、受けてくれる上手い人の胸を借りようと思う。
そして自由技。3人に周りを囲まれて練習していった。1ヶ月前より色々のことが出来るようになっているのに、とても上手く出来なかった。口からすぐに出てこない英語みたいに。
あと数日、頭の中で描いて備えるしかないのかなぁ。
稽古が終わって、館長が持ってきた体操用のマットが道場の隅に置いてあったから、側転をしてみた。そうしたらAさんが畳で逆立ちをはじめて、自分も逆立ちをやってみる。なんて気持ちがいいんだろう。「後ろにいきそうになったら頭を入れて回ればいい。」とAさんが言って、しばらくずっーと逆立ちをして遊んだ。やみつきになりそう。こんなに気持ちがいいのは、血が逆流するからだろうか。
2025.05.13_Tue.
夜にKさんの稽古。審査が近いから他の人も稽古に来ている。基本技を練習する人、中級技を練習する人、そして昇段技を練習する自分。その全ての受けをKさんがされた。
はじめて『後ろ技』が今までの中で一番しっくりきた。頭も残せた。『胸持ち呼吸投げ』は、今までの中で一番いいとKさんに言われた。
『肩持ち呼吸投げ』と『顔面突き肘抑え』はいまひとつ、何か違う感じがした。
そして『横面打ち入り身投げ』に困る。入り身投げは、一番たくさん練習しているのに、一番上手くいかない。自分の動きが強引に感じて、襟首を掴んでグイーっとやっている感覚が残る。そんな動きを自分がしているのは嫌だ。
Kさんの言う"波"のように、Aさんが言う"∞"のように、どうやったら腕を動かせるのだろう。
2025.05.11_Sun.
朝から稽古。
立ち上がり方、座り方、まっすぐ進めるか、下がれるか。基本動作。繰り返しやっていることで、それを説明する全ての館長(85才)の言葉を覚えてしまった。なにかひとつの動作に毎回同じ言葉を添える。それを反復する。
館長が居なくなっても頭の中に声が鳴りそう。
その動作も、もう知っていると思わずに、見られるだけ何度でも見ておこう。
来週が審査だから、基本技、中級技の受けをとる。
このままでは昇段技を稽古させてくれなさそうだったから、館長のところまで行って、「館長、昇段技を教えてください。」と言った。
「おう、おう、やってみろ。」と言って、館長が稽古している場所まで来てくれた。
「最初からやります。」と言って、頭からどんどんやっていった。
『両手持ち小手返し(一)』の手の取り方を教えてくれた。
右半身のとき・・『イチ』、で両手のひらを上に向け、握られいる自分の左手にある相手の手を下から自分の右手で取る。
『ニ』、で足を踵方向に転換しながら、相手に掴まれている自分の左手(手のひらが上向いてる)を親指を下に返すようにして(甲が上向く)、相手から離す。
『サン』、でもう一度足が踵方向に転換。自分のその離したばかりの左手を手刀にして小手返しをかける。
親指のことを教えてもらえたのが、今日の一番良かったこと。
それともうひとつの良かったこと。
『後ろ技両手持ち呼吸投げ』
「一度でいいから館長がやるのを受けさせてください。」と言って、受けさせてもらった。
ものすごく柔らかく投げられた。腕を上げた後、どのくらい身体を横にずらすのかが感じられた。(身体の向きを変えるくらいに感じた。大きくは身体を抜いていない。)
一通りをやってみたあとで館長が「上手い人が受けを取ってくれたらいいな。」と仰った。
「Aさんが帰ってきてくれます。」「それは見栄えがいい。やっぱり受けも大事なんだ。」
稽古が終わってからKさんが自由技を練習させてくださった。
10日程前に思った"当て身"のことも、この10日で意識が変わった。もう来ないで、なんて言ってられない。隙は埋めないといけない。
2025.05.10_Sat.
Fさんのところへ髪を切りに。
ソファで待っていたら『バロウズ』の映画のチラシ。
「ジャンキーを読んだけど、頭のいい人だよ。ドラッグをやるときは量を超えないことだと言ってる。」その話から、安部譲二の何かのエッセイに載っていたという、アクセルとブレーキの話。彼が走り屋だったとき、車のどの部分を整備することを一番に気にかけていたか。それはブレーキだった。必ず止まれることを知っていれば走れる。
心もドラッグも車も、"制御"すること=ブレーキが大事なんだ、という話。
「ちょうど今週、"制御"の話をしていた。」と言って、GW中にあったことを話す。自分の出くわした状況では、どう置き換えられるだろう。
Fさん(も長く合気道をしていた)は、「軽く握られるより、強く握られたほうが、ちょっとやればすぐに技がかかるよ。それは怖がるに足りない。そいつは言ってるだけだ。」と言って励ましてくれた。Fさんの言葉は信じられた。怖がるようなことではないのかも知れない。
お返しに、奥さんにプレゼントする首の巻物をどこで買えばいいかを困っていたから、クロマニヨンのサイトを教えて、この季節は咳が出てねー、と言っていたから、リコラののど飴を教えてあげた。
帰り道、明日が母の日だからと、下北沢の駅前でK(10才)が抹茶クリームが入った鯛焼きを買ってくれた。Yはあんこの入った鯛焼きを買ってもらっていた。
2025.05.09_Fri.
Mが「この詩にはちよじが出てくる。」と言って、携帯電話で石川啄木の詩を見せてくれた。
…………
石をもて追はるるごとく
ふるさとを出でしかなしみ消ゆる時なし。
やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ。
泣けとごとくに。
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聴きにゆく。
こころよく我にはたらく仕事あれ。
それを仕遂げて死なむと思ふ。
ひとり涙ぐみぬ。
かの村の登記所に来て
肺病みて
間もなく死にし男もありき。
小学の首席を我と争ひし
友のいとなむ千代治やどかな。
子を挙げぬ
わが旅にしてなせしごとくに、
ある年の盆の祭に、
衣貸さむ、踊れと言ひし。
村医の妻の
つつましき櫛巻などもなつかしきかな。
…………
2025.05.08_Thu.
寝過ごして8:06に目が覚める。
パンを焼いてあげる時間もなく、冷蔵庫にあったシュークリームを齧らせ、牛乳を入れて、髪の毛を整えてやる。
K(10才)を送り出してから、Yと珈琲をいれ、パンを焼いて食べた。
ふとZineの話になった。
Yが「高校生のときはミニコミって言ってたな。」と、高校生のときに、吉祥寺の『33 1/3(これでサーティースリーと読むらしい)』という店で買ったんだ、と本棚から冊子を取り出した。
『100万ガロン』というタイトルがついていて、#1とある。何人かの人の詩が載っている。
引っ越しても引っ越してもこの冊子が本棚に残り続けているのは知っていた。開こうと思えば22年前に開けた冊子を、今日はじめて開いた。ものすごく面白かった。
Yは「中野の『TACO che(タコシェ)』にもよく行った。」と店の場所を教えてくれた。
夜にKさんの稽古。道着に着替えて畳に入ると、前置きなく開口一番に「技をかけられて関節を痛めるのは"小手返し"のときが一番多い。技をかけられる前に自分から跳べるようにしておいたらいい。頭に置いておけばいい。」とKさんが言った。
昇段技をひとつずつ練習していく。
途中、この間入門したばかりの高校生のK君がやってきて、稽古に加わる。
彼は今度の審査で基本技をする。彼のやらないといけない練習の受けを取った。はじまって数分で彼の意志が伝わってきて、気持ちが良かった。元気をもらった。
最後にKさんとK君が自由技の相手をしてくれた。
そして稽古が終わって最後の最後に、何本かKさんに小手返しをしてもらって、飛び受け身の練習をしておいた。
2025.05.06_Tue.
今日も貰った声を聴き、言葉を繰り返し読み続ける。
「…this challenge is not too big for you. 」
この挑戦はあなたにとって乗り越えられないほど大きなものではありません。
「You'll be fine.」
大丈夫。
…………
If we train sincerely, and push our limits, we will come across the feeling of fear, or danger.
As a beginner you often feel safe with advanced practitioners, as you know they are competent, have the correct frame of mind, and will be able to adjust when things go off script.
Even after a lot of training, you can also feel fear when paired with someone who has much greater skill or power... and you're on the receiving end of their technique.
This happens to us all, and probably more so for women beginners.
Often a male beginner has little comprehension of their power, or the effect of the technique.
And sometimes there are bullies who are aware, and don't mind inflicting pain on their juniors.
Although not quite life and death, dealing with these challenges in the Dojo is an important part of Budo training.
Being frustrated or scared of training partners you don't like...
Is a part of controlling the emotions that will inevitably arise in a situation of conflict.
So in a way... it IS preparing you for life and death.
And in the Dojo, the Sensei should always be looking and making sure things never get out of hand.
…………
もし私たちが誠実に稽古に取り組み、自分の限界に挑むなら、恐怖や危険を感じる瞬間に出会うことになります。
初心者のうちは、上級者と組んでいると安心感があります。彼らは経験豊富で、正しい心構えがあり、何か予定外のことが起きても柔軟に対応できるとわかっているからです。
ですが、たとえたくさん稽古を積んだ後でも、自分よりもはるかに技術や力のある相手と組むと、恐怖を感じることがあります——特に自分がその技を受ける立場のときは。
これは誰にでも起こることで、おそらく女性の初心者にはより多く起こるかもしれません。
多くの場合、男性の初心者は自分の力の強さや、技が相手にどんな影響を与えるかをあまり理解していません。
中には、自分の力を分かったうえで、後輩に痛みを与えることをいとわない、いわゆる「いじめっ子」のような人もいます。
命のやり取りというほどではないにしても、こうした困難に向き合うことは、武道の稽古において非常に大切なことです。
苦手な稽古相手に対してイライラしたり怖くなったりする——
それは、対立の場面で必ず湧き上がってくる感情を制御する訓練の一部です。
だから、ある意味では……これは命がけの状況への備えでもあるのです。
そして道場では、常に先生が注意を払っており、物事が行き過ぎないように見守っているべきです。
…………
外へ出て、吉祥寺で眼鏡を作った。
似合うやつを探せた。
2025.05.05_Mon.
起き抜けに目に飛び込んだ文字にやられて、布団の中で過ごす。わかりやすい悪者が目の前に居るようだ。元々硬い人だったけど体を痛めて長いこと稽古を離れていた男の人が、そろそろ戻ってくるようで、自分をいつまでも白帯にしておくつもりだ。(←変な言葉)復帰したら腕を折るくらいに技をきめてやると、まるで辻褄の合わない妙な文字がグループLINEに踊っている。
そして、誰が昇段するのかと書いている。昇段するかは知らないが、昇段審査を受けるのはわたしだけだ(彼はそれを知っているにもかかわらず)。なかなかに怖くて、危険を感じる。
武道をはじめてから、今のところこういう人は、この人だけ。
布団に潜りながら思う。かなり短い時間だけど、わたしと彼(といってもかなり年上だけど)は同じ場所に居て、同じ人たちに出会っている。その中でもうすでに自分はいい先輩を持っていて、彼はまだそれを持てていない(持てていたらそうならない)。その事は、わたしと彼の大きく違うところ。
わたしに出来て、彼が出来ないところ。技うんぬんの以前に。筋違いだけど、その全てを僻むのだろう。そして曲がっていくのだろう。
そうこうしている間にも、自分の周りには、声が届き、言葉が集まり、布団から出られる。
散々な一日だったけれど、大事な方の人と大事な言葉のやりとりが出来て、関係が太くなる。いい先輩の佇まいを真似して、つまらないことを越えようと思う。目の前のことに取り組むだけ。
2025.05.03_Sat.
横浜駅で崎陽軒のお弁当を買って、K(10才)とYと潮干狩りをした。園芸用の黄色いスコップをひとつ、藤の保冷バックにつっこんできた。
息をしていそうな小さな穴を掘っていく。他の人が手にしているボトルはなんだ。塩が入っている?潮干狩りにはそんなものが必要だったのか。頭の中にはアサリの酒蒸し。
掘るとシジミくらいの貝が現れる。それ以上の大きさのものは現れなかった。この巻き貝は食べられるのだろうか。
20個程の小さな貝を集められる。これでは家族の腹を満たせない。
足を洗って芝生で崎陽軒のお弁当を「おいしい。」と言い合って食べた。とてもお腹が減っていた。
帰り道に南部市場に寄ってアサリを買った。
戻ったら砂抜きをして、明日はボンゴレにしよう。
2025.05.02_Fri.
このところ作業していた写真をすべて仕上げ終え、昼頃Nさんに送ることが出来た。
急いで晩ごはん用のお弁当を作った後は、雨の中、K(10才)の小学校へ。災害時の引き渡し訓練。防災頭巾を被ったKと自宅まで戻ってから、すぐさまKと兄妹猫に留守番を頼み、バタバタと家を出る。
東長崎へ。Rちゃんの本屋で開かれているZINEのイベントにAと。
本屋の中には人が集まっていて、たくさんの言葉を交わしていた。その中でひとつずつZINEを手に取り読んでみる。
隣に居たAが「部室のようだね。」と言った。それは、ありのままに今を表していて、それ以外の言葉がないくらい。読んでみようと思ったふたつのZINEと2冊の本を購入して外に出る。
Aと駅前でイタリアごはんとワイン。店の人がオレッキエッテを作りながら話しはじめたから、整った料理が出てきそうなのに場が柔らかい。慣れた手の人の作業中に立ち合うのはどんな時でも面白い。フライドポテト、鯛のカルパッチョ、パテ・ド・カンパーニュ、そしてもちろんオレッキエッテ。Aに前に会った1月から今日までにあった色々を、ちいさなオレッキエッテをフォークで刺しながら、話したり聞いたりした。
並びの珈琲屋に寄って深煎りの珈琲をのんだ。
別れてから、「どんな話も東長崎に置いてくればいいんだなと。」そうAがメッセージをくれた。そうか、今日わたしは置いてきたのか。
2025.05.01_Thu.
人を拳で殴りたいという気持ちが沸いたことがない。拳を握る気持ちすら、自然には沸いてこない。
技の要所要所、隙が生まれるところには"当て身"が入り、"当て身"というのは相手に攻撃してくる隙を与えないために、相手の顔の前で拳を寸止めして、未然にそれを防ぐ。
その"当て身"がどうにも様にならない。
いま書きながら、"未然に"という言葉が出たのが良かった。
いままで"当て身"は(殴りにいこう→寸止め)をしなければいけないのかと、頭で思っていたから上手くいかなかったのかな。(もう来ないで!)の気持ちでなら、出来るかも知れない。
夜にKさんの稽古。今日はK(10才)も連れていく。Kの練習に付き合って、自分の稽古も。
朝に思ってみたことを頭に置いて稽古してみようと思っていたのに、やっぱりKの方に気が向いていて、試してみることを忘れてしまった。
2025.04.29_Tue.
昭和の日。
起きたらK(10才)が隣に寝ていた。夜中に何度も手を握られたような。
昨日の夜、「映画館をしよう!」(部屋を暗くして映画を観ること)と言いながらわたしが先に寝てしまったからだ。
先に起きて朝ごはんを作り、大きな丸盆を寝室に運んで猫の出てくるアニメーションを観ながらベッドの上で食べた。GW、日中はYもわたしも自宅で仕事だから、朝のはじまりにそうやってKと遊ぶ。
そして洗濯機が回っている間に、お風呂場で袴を洗った。慎重にプリーツを整えて干した。どんどん愛着が沸く。
夜は道場でKさんの稽古。
昇段技をひとつずつ練習していった。構え方のこと。相手の振り上げる手に合わせて自分の手も上げること。当て身のこと。従(じゅう)の手のこと。
『両手持ち小手返し』の相手の手をとるリズムのこと(慌てなくていいこと)。抑えるときの、相手の臂にくる自分の手の動かし方。
『肩持ち呼吸投げ』の動きのこと。前足を引くことを忘れてはいけない。右半身のとき、左手で相手の手を取り、右手を慌てない。前足を引いて、腰を入れて身体の向きを変える時に右手が動く。
『後ろ技呼吸投げ』、身体を抜くと相手の身体が起きてしまう。やっぱりこれは抜かなくてもいいんじゃないか、と話したこと。
『顔面付き肘抑え』、回転し過ぎると前に入る角度が緩くなってしまう。身体ごともっと前へガンっと出ること。
そして自由技。四方投げの後は手刀を当てずに投げるだけで終わる。
三ヶ条になってしまったときの投げ方、二ヶ条になってしまったときの投げ方。
こんなに沢山のことをあと2週間で身体に入れる。たぶん出来るはず。
2025.04.27_Sun.
道場で稽古。審査が近いということで、中級技、昇段技、と順番にやっていく。
昇段技はKさんとMさんが受けをとってくださった。
わたしがやるのを見ながら館長(85)が言ったこと。
▪『四方投げ』の最後はつま先を立てる。後ろ足の膝は前足のかかとに寄せる。相手の身体に並行に沿う。
▪『両手持ち小手返し(一)』・・審査なのだから、最初に相手の手をとる行為を分かり易く見せる。
▪『後ろ技両手持ち呼吸投げ(一)』・・投げるとき、頭を残す。
▪『顔面突き肘抑え(二)』・・真後ろへ下がるのではない。ほんの少し踵方向へ。
聞けた言葉はこれだけ。”更にもっと”の部分は聞けなかった。
館長はひとことなにかを言ったあとは、何度も「まぁいいや、めんどくせぇ。」と言った。
この世代の人の分かり易さは嫌いじゃないけど(むしろ安心するけど)、教えろよ、とも思う。
自由奔放な人を前にして休憩のとき、皆の茶を入れながら、どこまでを気にせず流して、どこからを許さないか、みたいなことを考える。茶は入れるけど弁当は買いに行かない、みたいなこと。
後半は杖道のこと。
『本手打』から『体外し打ち』までの基本を教わったあとは、『着き杖』の稽古。
『巻き落とし』が何度教えてもらっても、どうしても分からない。
◼︎『着き杖』の稽古で言われたこと。
・最初に杖を床と垂直に持って構えるときは、本手で杖をもつ。
・相手が打ち込んでくる瞬間に体を外す。
・その後で相手の手首を打つときは、ほんの少しだけ右に出る。上からではなく、袈裟の角度。
・次に本手打をするときは、相手の頭まで届かせるくらいに杖を出す。
・相手の太刀が下りてから納杖。杖を引いて、胸を張って相手と向き合い、相手が動いてから自分の左手が動く。
・納杖が終わったら、相手が動くのを待って、自分も下がる。
2025.04.26_Sat.
銀座で『中野真典展』。
三州屋で昼ごはんを食べてから向かおうと銀座線にのっていたら、Yの親友のUちゃんから三州屋の割り箸と小鉢とビールの写真が送られてくる。そんな奇遇!と驚く気持ちと、この人にはこんなふうに会えるんだよな、と驚かない気持ちと。UちゃんとAちゃんが2階の席でごはんを食べているところに合流できた。Yとわたしはいつものように海鮮丼。顔が赤くならない程度に瓶ビール。 K(10才)だけ贅沢に海鮮丼にウニがのったやつ。今日はKの「ウニがたべてみたい。」を叶えた。
KはいつもUちゃんの前では普段通りのKで居られる。中野さんの前でもそうだな。
ふたりと別れてギャラリーへ。ニット帽を被った中野さんがテラスに座っていた。後ろには黄色い薔薇の花が咲いている。
いくつもの絵の中に中野さんのお父さんのことを感じる。自然のことだろう。
『香偈(こうげ)』という題のついた絵が気になった。この知らない言葉のことを中野さんに訊ねる。話してくれる。
そして、テラスから銀座の町を見下ろして、白い鳩が飛んだのを皆で目で追った。続けて白と黒のストライプのような鳩が飛び、白にブチの模様の鳩が飛んだ。「銀座の鳩はみんな模様が違うね。」
鳩を追っていたら雨が降り出した。
近くで中里さんが写真展をしているよ、と中野さんが教えてくれて、ギャラリーのある奥野ビルへ行ってみることにした。
『grey in land 中里和人写真展』。今日が最終日。中里さんとも山梨でお会いして以来に再会することができた。
ひとつひとつの写真の前に立ち、話してくださる。
2025.04.24_Thu.
杖道の本で読んでみたい本があるけど、自分で探してみてもどうにも見つけられなかった。
昨日SちゃんとCちゃんと本の話になった時にそのことを漏らすと、あれよあれよという間にふたりが手に取れるかも知れない方法を探し当ててくれた。とても驚いた。今月は2度もそんな事が起こる。人の手を借りて。
今日は朝からそれを手掛かりに、近所の図書館に行って司書の方に話してみる。手に取れるか分からないけど、近づいたのかな。
日中はパソコンに向かい、写真のこと。
今日の出来事に羅列するには突拍子もないけど、肌の調子がいい。好きだなぁと思う人も周りに増えた気がする。夜には合気道の稽古もある。それらが揃えばいいんだなと、急に腑に落ちる。写真、人、肌、合気道。
Kさんの稽古。昇段技をひとつずつ。
『半身半立ち四方投げ(前)』・・相手のどちらの手をとるかは、相手の前に出ている足を見ればいいこと。相手の右足が出ていたら相手の右手をとる。
そして『肩持ち呼吸投げ(ニ)』と『後技両手持ち呼吸投げ(一)』の沼にはまる。日曜日に館長に言われたことをやってみようとすればするほど沼にはまっていく。どうしても上手くいかない。
帰宅後しばらくしてからKさんがLINEで動画をくださる。『肩持ち呼吸投げ(ニ)』のやり方を、他県に住む息子さん(Aさん)にビデオ通話をして聞いてくださっていた。仕事が終わって自分の部屋だろう場所で、自分の姿を写し、何度も何度も技の1人型をやって見せてくださっている。
「相手の手を持った後で、まず胸を出して相手を崩します。崩しながら前足を後ろに引いて相手をひっぱります(相手の腕を伸ばす)。(くの字に)腰をいれて身体の向きを変えます。前に出ます。最後は入身投げの姿勢。」
なんて特別な講義だろう。ありがとうございます。
2025.04.23_Wed.
雨降り、鎌倉。
バスと電車を乗り継いでいる間に、ストレートだった髪の毛がどんどんカールしてくる。もうどうにもならない。座っていて、腿のあたりが濡れている感じがして気がついたら、鞄の中で水筒のお茶が漏れている。持ってきたハンカチも水浸し。今日はなにもかもがぐちゃぐちゃだ。
鎌倉駅でSちゃんとCちゃんと待ち合わせ、
そしてラスカル。チキンのフォー、カオソーイ、マーラーミエン、春巻きと、蒸し鶏のサラダと。
A君もいつも通り。この人たちと過ごした過去の記憶を身体に持っている感じを楽しみながら、あまり言葉はいらないけど、じゃれたい気持ち。じゃれないけど。
レンバイで鎌倉の野菜と鯵の煮干しとパウンドケーキを買って、あとはなんでもないカフェでずーっとお喋りをしていた。それが今日の良かったこと。
2025.04.22_Tue.
指折り数えて今日が来るのを待っていた。
夜にAさんと稽古。今月は今日しかAさんと稽古が出来ない。大事な日。
ストレッチをしているとき、ずっとあやふやだった四ヶ条の握り方を教えてくれた。握る場所のことだけじゃなくて、どの向きに力を加えるかも。そして審査のための稽古をさせてくれた。稽古の中でAさんに言われたこと。と、まだ出来ないこと。
『正面打ち四方投げ』・・右相半身、右手で正面打ちを受けて、次の手を急いで母指球をとったら、「(この道場のやり方だったら)受けた右手をもっと下まで流すんじゃないか。」
そしてわたしがなんとなくの流れで当て身をいれてしまっているのにAさんは気づいていて、意識を持って当て身を入れるように、と言った。
『半身半立ち四方投げ(前)』・・真正面から両手を取られると、相手のどちらの手首をつかむかまだ一瞬迷う。四方投げで相手を抑えるとき、抑えた手は相手側にある自分の足の外側。
『横面打ち入身投げ』・・これも意識をして当て身をすること。Aさんが受けてくれると、足を煽れる。
『両手持ち小手返し』・・相手を抑えた後の残心のこと。相手の近くで構えていたら、Aさんは手を伸ばしてわたしの足首を掴んだ。手の届かないところまで離れて構える。
『肩持ち呼吸投げ』・・前提動作の意味を今度館長に質問してみよう。
稽古のあと、缶ビール2缶分の時間。
なにかの話から、最近自分が読んだ杖道の本の話をして、そこからずーっとその本の中に出てくる人物や杖道の話。好きだけど変な人たちの話。もうこの時間が面白くてたまらない。
今日覚えた単語、Cave(洞窟)。
2025.04.20_Sun.
"accept"と"forgive"は近い意味の言葉なのかな、どうなのかな、と朝ごはんにMちゃんにもらったパッションフルーツとヨーグルトを食べながら思う。
そんなことを頭に浮かべて、今日は集中できたらいいなと思う。
稽古。いつものルーティンのあと、いま覚えようとしている昇段技をはじめて館長(85)が見てくれて、言葉をくれた。教えてくれた。
いままで練習してきたことと違ったことは、
『半身半立ち四方投げ(前)』の相手側の足を出した後の手の場所。顔の前まであげる。
『肩持ち呼吸投げ(ニ)』のはじめの足捌きのこと。右半身の時は、左手で当て身をすると同時に右足が右斜め後ろに動く(左足が踵方向に回るのではない。)そしてその時、後ろ足に重心が移っているように見えた。館長は「当て身を忘れるな。」と言った。
『後ろ技両手持ち呼吸投げ(一)』右半身のとき、送り足で半歩前へ出た後、左斜め後ろに身体を抜く。投げる時はおじぎしすぎない。
今日は休憩を挟まず、木剣の抜き方と、基本の単独動作の最後、『体外し打ち(たいはずしうち)』をMさんに習う。
その後はKさんと組めて、『着き杖』から『太刀落』まで8本の形を順に。
『引提げ』は小太刀を持ってもらって練習した。
直さないといけないところは、引き落としたときの、前にあるほうの手の位置。
2025.04.19_Sat.
いい天気だから鯉のぼりのモビールを出してきて飾る。モビールはゆったりと動く。今年もやっぱり好きだな、この鯉のぼり。もう10回目か。
Yが「K(10才)の道着を買いなおしてあげたら?」とここのところ何度も言ってくる。
本当は今日は海が見たかったけど、新大久保の道衣屋に行くことにした。
試着するなり「気持ちがいい!」とKが言う。わたしもこの店の道衣にはじめて袖を通した時、同じことを思ったんだよ!ふたりで気持ちが重なる。
Kの新しい道衣(2のサイズ)には下の名前を刺繍してもらうことにした。糸の色は白を選ぶ。エンボスのようになるかな。人目につかず、Kだけ少し気持ちが立てばいい。
どさくさに紛れて、自分の下の道衣も買い足した。袴を履かないとき用に、いま持っている3Lよりも少し長いものが欲しかった。ワンサイズ大きい4Lを試着してこれでいいかな、と思ったけど、店の人が大きすぎると言う。
道衣を見続けている人が言うんだからそうなんだな、と思って、間の4を試着する。
4は、長さは3Lと変わらないけど、少し太くなる。4を選ぶ。これは心の隅にあることへの準備。
道衣屋を出て、ナショナルマートで今日もJALEBIを買う。この店のショーケースが好き。店の人と少し英語で話せた。これと、これと、とか、これはなに?程度のこと。
それでも口の中に留まらずに言葉が外に出た。いままでとは違う。
道衣→ JALEBI→の後は、サムギョプサルと決まっている。決まっている通りに今日も進む。
食べ放題ほどには食べられず、飲み放題ほどに飲むことも出来ない。サラダは色んなものを皿に取らず、潔くサンチュとエゴマだけにすれば良かった。そして色んな肉も要らず、ひとつの部位で良い。キムチだって焼いてみたら良かった。
隣の鉄板を横目で見て次のために覚えておこうと思ったこと。
2025.04.17_Thu.
夜にKさんの稽古。
昇段技を習っていたら、あまり稽古に来ない人が途中から顔を出して、また稽古の時間が奪われる。奪われたと思わずに、それでも集中する方向に気持ちを持っていこうとする。でもそういう人に限って、前に教わっているはずのことを何ひとつ覚えていないまま、ただ前に立っている。手首を持ったまま、次の動きが分からなくて止まっている。
やる気がないのなら来なければいいのに、と思う心が消えません。
「So at some stage, you accept that and can build your inner state of mind.」(だから、ある段階でそれを受け入れて、内面の心のあり方を育てていけるようになるんだ。)
今日がその練習なのだとしたら、わたしはどう気持ちを切り替えればいいでしょうか。
ここには居ないAさんに問いかけ続け、稽古の時間が終わる。
2025.04.15_tue.
気持ち良く晴れた日。昼にYとフレンチトーストの上に分厚いベーコンと目玉焼きがのったやつを食べにいこう、と玄関を出たら、郵便受けに『Words』が。
そのまま鞄に入れて出かける。
フレンチトーストが焼けるのを待ちながら1ページ目を開いた。
この本で英語の勉強ができると思うとうれし い。そして、あの日から今日までのやりとりの全部がうれしい。こうやって手に取れたことがうれしい。
2025.04.14_Mon.
せいろを買い替える。前にMが教えてくれたせいろ屋が、自分の最寄駅にある。
普段は通らない道の先。今まで使っていたものよりひと回り大きい24cmの竹のせいろを選んだ。新しいせいろ。気持ちがいい。今夜は早速、魚と野菜を蒸そう。
沖縄にいるAさんから「How is practice going? Are you feeling more confident about Jiyu-waza?」とメッセージ。そしてお守りのような言葉をもらう。
2025.04.13_Sun.
稽古。今日はなんだか上手く集中できない。
Aさんが居ないなー、とか。頭の中に、無いものばかりが浮かんで消えてくれない。
目の前のものが本当のことなのかどうかを疑ったり、Aさんの手の形はなんの疑いもなくただ信じたらいいから集中できるんだよなー、とか、今日は本当に無いもののことばかり。自由技も何ひとつ上手くいかなかった。
杖道も。教えてくれる人の真似をしなさいって、昨日の夜に読んでいた杖道の本には書いてあったけど、こんな端っこからじゃ、手元も杖の角度もなにもかもが見えないよ、とまた不足を頭の中に広げてクサクサしていたら、急に上手(かみて)に居たKさんが場所を代わってあげると言って、見えやすい場所を譲ってくれた。最後の最後にようやく集中して、『胴払い打ち』を習う。集中できたと思ったら稽古が終わる。今日は駄目な日だった。
更衣室に戻って携帯電話をみたらMからの着信。帰宅してかけ直すと「Fさんが本(『Words』)を見つけてくれたよ!」と明るい声。
だれていた身体がしゃんとする。駄目な日だったけど、こんなにうれしいことも今日は起こった。六甲の山の上から糸で引っ張って身体を起こしてもらった気持ち。
2025.04.12_Sat.
友だちの家に遊びにいったK(10才)から夕方に電話が入る。何か大変なことに直面していることが声色からすぐに分かる。
「Kさ、自転車で人とぶつかっちゃってさ、転ばせてしまったの。」「わかった。すぐに行く。Kはいまどこに居るの?」「サミットの前。」
着くと犬を連れた60~70代の男の人と、(状況に)驚いて泣いている友だちと、困っている顔の友だちのお父さん。申し訳ありませんでした、と謝って状況を聞く。おじさんは転んで膝から血を出していた。治療費は払ってもらわないと、というおじさんに、「こどもは自転車の保険に入っていますので、そちらできちんと対応させていただきます。」と言って、警察に電話するというと、おじさんは一旦家に犬を置いてくると言って離れたあと、またすぐに戻ってきて、「こどもがやったことだから、次から気をつけてください。」と仰った。「こどもは自分の声できちんと謝りましたか?」と聞くと「謝ってくれた。」とおじさん。本当に申し訳なかったけど、大事に至らなくて幸いだった。
おじさんが帰ったあと、Yも駆けつけて、3人で道の脇に座って顔面蒼白のKを撫でる。
友だちの家から、近くの公園に向かう最中のことだったらしい。ゆっくり自転車を漕いで帰宅して、ココアを入れて3人で飲んだ。「おじさんはリードを持ったまま転んで、犬は転ばなかったの。」とKが話すのを聞きながら。
2025.04.11_Fri.
朝、Mから心のやりとりの言葉が交わされた長いメールが届く。電車の中で読みながら、そのメールの中の光景はもう自分の身体が知っていることで、つい昨日の出来事で。朝からとても幸せな気持ちになる。
この出来事の登場人物(Fさん、M、Tさん)に沢山"ありがとうございます"が言いたい。
夕方、古本屋で永井宏さんの『Words』を探したけど、そんなに簡単には現れない。だけど自分の臭覚は確かで、「いまその本はないけれど、この壁にある絵は永井さんが描かれたものです。」と古本屋の店主が教えてくださった。たぶんそう遠くないうちに、『Words』は自分の目の前にまた現れるだろう。近くにある。そんな予感がする。
帰り道、友人のMちゃんが、「庭のアカシアが咲いたので、いつでも取りに寄って。」と連絡をくれていたので、遠慮なく貰いに行った。Mちゃんは大きなアカシアの花束と、「田舎から送られてきたの。」と、パッションフルーツもわけてくれた。家族にそのことをLINEで伝えると、「よかったね。」と返事がきた。そう。よかったの。今日はいい事が沢山あったの。
夜、ロケの前日と帰ってきた日は一緒のベッドで眠ったKが、また今夜からひとりで寝るという。
「かか、寂しくなったら部屋越しに話しかける。」きゅんとする言葉をのこして10才が自分の部屋へ行った。
2025.04.10_Thu.
昨日の夜に焼いてくれたシフォンケーキを朝、型から外した。
シフォンケーキは底が上だ。わかってるんだけど。ふわふわの上が上じゃない。昨日撮影した魚だってそうだ。Mはフライパンで皮じゃない方から焼きだした。わたしは「皮から焼くんじゃないんだ。」と声がでた。Mは「わたしの料理はこっち(皮じゃないほう)が上にくるから。」と言った。
シフォンケーキと魚。そのふたつの出来事が強烈に身体の中に残る。
なんでもかんでもふわふわが上だとする自分の頭はなんだろう。皮を見れば馬鹿のひとつ覚えのように皮から焼こうとする自分の頭はなんだろう。
昨夜FとFちゃんの部屋に忘れ物をして、取りに行ったときにFちゃんがMに渡して、と永井宏さんの『words』という本を言付かった。
わたしも見せてもらって、ページをめくると、片側に英語の文章、片側に日本語。そこにある言葉は英語であっても、すーっと自分の身体の中に入ってくる。声に出して読んでみる。
この本で英語を勉強できたらどんなにいいだろう。もう簡単には手に入らない本を、自分も欲しいというわたしに、Mは「T君なら何か知っているかも知れない。聞いてあげるよ。」と言って、すぐにTさんにメールを書いてくれた。
今日は一日Mの部屋で過ごすことにして、パソコンでのデータ整理の方法をMに教えて、それと交換に、家で何度やってみても失敗するマヨネーズの作り方を教えてもらう。
………
◼︎マヨネーズ
必ず全てに水分がない状態で、卵黄をいれる。多少白身が入ってもいいけど黄身が割れないようにしたほうがいい。(割れてもいいけど。)
フレンチマスタード大匙1
練りがらし、塩各小匙1/2
を、卵黄のふちに置いていく。
泡立て機を立ててそっと黄身を潰しながら全体を混ぜ込んでいく。泡立て器を大きく回す。
米油90mlを少しずついれて、完全に混ざったらまた少し入れ、また完全に混ざったら次。
酢を入れると柔らかくなるから、ある程度硬めに。酢を大匙1入れる。さらに米油を90ml少しずついれて混ぜる。
作っている間に時間をかけすぎない。丁寧にしすぎない。
………
帰りの新幹線。Mが持たせてくれた炊き込みごはんのおにぎりと、Aさんにいただいた"にらとキクラゲ天"。
2025.04.09_Wed.
ロケで神戸。Mのところ。
毎年は5月にこの撮影が入るけど、今年は1ヶ月早い。いつもこの季節のこの撮影の時には何故か咳が出るけど、1ヶ月も前だからかまだ喉の調子はおかしくない。
今回はレシピを見ただけですぐにやってみたくなって、東京に居る間に試作してみたのだけど、今日はまた細やかに何かが違って、きっとわたしはそれに驚くだろう。いつもそう。
新神戸駅でNさんと待ち合わせ。タクシーに乗っているとき、はじめて神戸で桜をみた。
夕方に撮影が終わる。
Mと外に出て散歩する。坂道を上り、くねくねと道を歩いて、桜の場所に出た。
公園のベンチに座って、缶ビールを分けて飲んだ。
上の階に住むFとFちゃんが家に戻ったと連絡をくれたので、その後ふたりの部屋にお邪魔した。
Fがカンパリを作ってくれて、Fちゃんが作ってくれた焼豚と、撮影のものを食べながら4人でいろんな話をした。
話しながら、話の中に出てきた覚えておきたい言葉をメモしていた。
・unconscious(意識を失っている)
・subconscious(意識していないけど、どこかで働いている心の部分。潜在意識。)
・Look for the unexpected(予期しないものを探す)
リラックスしながら集中することの話をしたんだなぁ。
先日Aさんに言われて驚いた"you"のことも、FとFちゃんに話してみた。その話にふたりもたくさん笑った。英語の文章の中に"you"ではなく、名前を入れたとき、FもAさんと同じ顔をしていたのが可笑しかった。やっぱり"you"なんだな。
Mの部屋に戻ると、「ちよじ、明日の朝シフォンケーキ食べたい?」とMが言う。
21:44。その時刻からMはシフォンケーキを作りはじめた。なんてかっこいいんだろうと、作る姿を見ていた。
2025.04.07_Mon.
朝にいただいた晩柑を食べる。教わったとおりにスマイルカット。季節のものをいただけるって有難い。おいしいなぁ。
K(10才)が今日から5年生。
寝癖を直して、いい匂いのする(女の匂いだけど)ヘアオイルをつけてあげて送り出す。
昼前に西荻窪へ。どんぐり舎で珈琲を飲んでいると今日が誕生日の父からLINEが届く。
「いつも誕生日祝い有り難う!いつの間にか82才にもなってしもたわ。まだ20才台くらいに思ってるのにな~。笑いやな~。」
「ずっと20代くらいの気持ちでいてね!誕生日おめでとう!」と返す。
たぶんその気持ちは冗談じゃないんだろうなぁ。
齋藤圭吾写真展''wandering"。
階段を昇ると、齋藤さんの顔が見えた。笑ってこちらを見ている。あー、久しぶりの齋藤さんだ。どうしてわたしはこの人が好きなんだろう。ストレートなのに、皆まで言う前に分かって頷いて、それ以上を聞かない。いま齋藤さんはここに立って、これを見ているのか。いつまで経っても、わたしはそんな感想だ。それでいいでしょう?
パソコンのスライドショーを見ながら、「わたしもこれ飲みたい。」と、さっき齋藤さんが飲んでいたウィスキーをねだった。齋藤さんは水割りを作ってくれた。薄いやつ。それも優しさに感じる。しばらく話して、「元気が出たから帰る。」と言って帰ってきた。
2025.04.06_Sun.
ご近所のスタイリストYさんが「熊本からとてもおいしい晩柑が届いたので。」とメールをくださった。今日は9時から道場で稽古の予定ですと伝えると、8時に道場の近くの橋の上まで届けにきてくださった。コンビニで珈琲を買って、稽古がはじまるまで公園のベンチでお喋り。7寸の皿の話が面白かった。なんて嬉しい時間だろう。
今日は道場の皆が大人もこどもも保護者も集ってお花見の日。
雨を心配して稽古もそこそこに、花見の準備に取り掛かる。
川沿いに長机とビールとおつまみを運び、こどもたちは外で木剣を振った。
館長が「お父さんかお母さんと手をつなげー。手をつないで向こうの橋までぐるっと散歩してきなさい。」と仰った。K(10才)と手をつないで、その言葉に従った。
こういう言葉を出せるところが、85才の人の(たぶん経験に)尊敬するところ。手配してもらったお弁当が届いて、皆で食べた。心配していた雨は降らなかった。いい週末。
2025.04.05_Sat.
Wがやってきた。空も晴れた。
バスケットボール片手に、バス停まで迎えに行った。K(10才)が抱きついていた。川沿いを歩いて、途中のバスケットの網のところでシュートの仕方を教わって、釣り堀のある食堂へ連れて行く。Wはカツ丼とレモンサワー。Kはカキフライ定食。Yは枝豆、おしんこ、唐揚げとビール。わたしは麻婆麺とYの瓶ビールを分けてもらう。
ザリガニが居る池や、遺跡を案内してから、家に戻る。KがWにぴったりくっついてゲームするのを見ながら、ルーロー飯を作って、春巻きを巻いた。ふたりは最近遊んでいなかったベイブレードやヨーヨーを出してきて遊びだした。Yもわたしもジェンガにはもちろん加わった。
晩ごはんを一緒に食べたあと、一日たっぷりと遊んでくれたWをタクシーに乗せようとしたら、先にKが乗り込んで「Wの家に行く。(夜の)12時には帰ってくるから。」
どうやって帰ってくるんだい。良かったねぇ、Wと知り合えて。優しくしてもらって。
私たちは温かい気持ちで今日を過ごせた。Wのおかげ。
2025.04.04_Fri.
明日はK(10才)が大好きなお兄ちゃんWが家に遊びに来る。
大学生になったWがこんな花見の季節に、こどもに会うためにやってくる。
帰り道にスーパーに寄って、Wって何飲むんだっけ。他の大学生相手ならビール買っておけばいいか、となるんだろうけど、Wの顔を頭に浮かべると、ジンジャーエールとジュースとコカコーラをカゴに入れ、自分が何才になってもソーセージが入ったパンを買ってきた母親の顔も浮かぶし、訳が分からなくなってしまった。なんか笑ってしまう。
2025.04.03_Thu.
連日K(10才)のお弁当を作って外に出る。今週はYもずっと外での仕事。春休みなのに、Kはずっとひとりでお留守番。
ナリタとヒガシの面倒をよくみてくれている。そしてきっとナリタとヒガシもKの面倒をみている。
夜、今日はKも連れてKさんの稽古。
こちらの勝手な都合だけど、昼間一緒に居なかった分、Kと1時間畳を前方回転し続けて練習に付き合う。あともう一握りの勇気で突破できるように見えるから。畳で前方回転をするとき、Kがどんなふうに怖いのか、どんなふうに痛いのか、とてもよく分かる。
Kさんも根気よく教え続けてくださった。
回り続けて1時間が経つ頃、勇気を持てたKが怖さを突破した。それを見てKさんと同時に「突破した!」と声をあげた。その瞬間の声が重なったことが嬉しかった。
帰り道、焼き鳥屋の前で信号待ちをしていたら、「頑張ったから焼き鳥買って。」と言う。「いいよ。」と買ってやった。
「好きなの選んでいいよ。」と言ったら、一番大きなクリスマスみたいなやつを選んだ。
寝る前、さすがに首の後ろが痛くて湿布を貼る。
2025.04.01_Tue.
昨夜も上手く眠れなかった。だけどいつの間にか眠っていて、いつの間にか携帯電話の充電が0%になっていた。目が覚めて充電コードを繋いで時刻を見ると、8:58。電話で打ち合わせをしましょうと約束していた時刻の2分前!
「奇跡だね。」とYが言った。何に感謝すればいいのか分からないけど、2分前に目覚めさせてくれてありがとうございます。
2分では、自分の体たらくに落ち込む暇もない。
打ち合わせをしていたら、Yがそーっと部屋に入ってきて、大きなマグカップを手渡してくれた。珈琲が入っていた。
夜、Kさんの稽古。
昇段技を順に。どうやるのか、やり方は覚えている。だけどやり方は分かっていても、出来ないことがある。
◼︎『横面打ち入り身投げ(ニ)』・・襟にある手と相手の前にある手を上手く使えない。襟を強引に引くのではない。むしろ逆で、襟にある手を、自分の逆の腕に押すようにすること。Kさんは「そこで『一ヶ条抑え』のときのような形になるんだ。」と言った。そこから自分の腕に相手を乗せ、波のように動く。
◼︎『両手持ち小手返し(一)』・・左半身のとき、抑えるときにどちらの足が前なのかに迷う。
◼︎ 『胸持ち呼吸投げ(一)』・・胸を取られる瞬間、どちらの手で相手の手を取るのかを迷う。手より胸で相手を持っていく。
◼︎『肩持ち呼吸投げ(ニ)』・・これが一番の難関。胸にある相手の手を、どうやっても、何回やっても上手く握れない。
◼︎『顔面突き肘抑え(ニ)』・・やり方はほぼ合っているはずなのに、様にならない。
◼︎あとは自由技をどうしたらいいのか。
2025.03.31_Mon.
ロッテの"Rummy"を探した日。
前に日本に来たときに食べてすごくおいしかったのに、今回は探しても見つからないと、昨日Tが話していた。どんなパッケージなのかを携帯電話で見せてもらったけど、わたしは見たことがないし、食べたこともなかった。
朝に駅のほうまで行く用事があったから、帰り道に通りがかる駄菓子屋やスーパーを覗いてみる。
4件目でようやく1箱だけ見つかった。
そのまま自転車を漕いで、道場まで行ってみた。道場の鍵は閉まっていた。「T~。」と呼んでみたけど、道場の中にTが居るかどうかは分からなかった。出掛けちゃったか。もうスウェーデンへの帰路だろうか。
ジャケットのポケットに"Rummy"を入れたまま家に帰った。珈琲をいれてYと食べた。
2025.03.30_Sun.
Tと稽古できる最後の日。
朝、道場へ。今日は円になってまた準備体操の号令をかける。館長は風邪が治って元気になっていたけど、見学されている。
合気道。Mさんと2ヶ条までのルーティンと、『一ヶ条抑え』。新しい人と組んで『正面打ち入り身投げ』から『二ヶ条抑え』までのこと。
休憩を挟んで杖道。
◼︎常の構えから本手の構え。本手打、逆手打、引き落とし打ちの素振りをした後で、Tと組んで、打ち込みをする。上段からを左右20本ずつ。本手打ち、逆手打、引き落とし打ちを30本ずつ。太刀を持つ側のとき、この間教わったように袈裟斬りをしていたら、「しっかり斬ってから構える。」とAさんが言った。何が足りなかったかな。もっと下までだったかな。
◼︎Tとわかれて、基本を習う。道場の長辺を使い、本手打、逆手打、引落打、返突、逆手突、巻落の単独動作。本手打、逆手打、引落打の相対動作。下げ杖で礼をして→常の構え→「本手に構え」の号令で太刀が間合いを調整する、杖を合わせる。→「本手打用意」の号令で太刀を下段に、太刀が動きはじめてから杖は本手に持つ→「始め」で相手のこめかみを打つ。相手がいま居るところを。→「やめ」の号令は、その瞬間にフリーズすることではない。いましている動作の最後まで終わらせてからやめる。→「もとえ」太刀は納刀だったかな?太刀が動きはじめてから杖はどうするんだっけ。常の構え?
「位置交代」は、太刀は刃を自分の方へ向けて鍔(つば)の下を相手が握る手の分をあけて持つ→太刀と杖を交換する→太刀を持っているほうが左に一歩動く→お互い前へ進む→下げ杖で回れ右→常の構え。
◼︎Kさんが太刀で、自分は杖。形をやっていってと言われる。『着き杖』『水月』『引提げ』。
『引提げ』をやる時、Aさんが見ていてくれた。畳のラインで"繰付け"を教えてくれた。
ラインの左側に立って引っ提げる→ラインの右側に右足を出して、左足もラインの右側に入る→頭の上で杖を持つ時、前の手は本手で持つ。本手で持つというのは、生命線に合わせて杖を持つこと。臂は杖の下に隠れる。臂の右側から相手を見るんだったっけ。杖が当たるのは相手の外側にある手首。
Aさんはこれからは相手に太刀ではなく、小太刀を持ってもらって練習して、と言った。
繰付けたあとは相手の水月を突く。自分の身体を先に前に動かさずに。前に出なくても相手の水月に杖が当たる。その間合いから突く。→その次に引っ提げる時は後ろに下がらない。
そしてAさんは、TとMさんに「影の引提げをやって。」と言って、制定形ではない『引提げ』を見せてくれた。
稽古後、着替えのとき、Aさんのやり方の袴の紐の畳み方を教えてもらう。
館長が花見をしようと言って、皆でビールとお菓子を持って川沿いへ運んだ。
歩きながらTに、会えて嬉しかったと伝えられた。
花を見るよりも、車座に座った人たちと話を出来ることのほうが嬉しくて、花が目に入ってこなかった。
お開きになった後、TとAさんと道場に戻って3人でビールをのんだ。
合気会と養神館の受け身の違いをやってみせて、TとAさんも畳を転がりはじめて、何度も受け身をとって3人で転がって遊んだ。遊びだけど真剣な話も混ざり合って、またビールをのんで、沢山話した。
帰り際、Aさんが「英語の文章の中ではyouを使う。名前じゃない。」と私に言った。さっき私はTに「I was happy to see T.」と伝えていた。「youってあなた、でしょ。"あなた"って言われたらすごく遠くに感じるよ。名前の方が近い。Tだけに伝えたい言葉なんだよ。」「逆だよ。youの方が近い。名前を言われると、目の前に居るのにどうして?って思う。」「to see T.じゃなくて、to see you.のほうが(Tとの距離が)近いの?」
そうだ、とAさんは言った。
「じゃあどんな時に名前を使うの?」と言う私に、AさんはTを歩かせ「Hey,T!」
ふたりがわかった?みたいな顔でこちらを見た。
「I love you.も"you"でしょ。」
「I love 名前、の方がその人だけに伝えている感じがするけどなぁ。」
Aさんは首を振って、「"you"だよ。」と言う。
今日の一番驚いたこと。
2025.03.29_Sat.
東長崎ラストデイ。
Rちゃんに読んでもらって、アドバイスをもらう。
「ありていにはまとまっていなくて、最後にまた違う展開になって川を走りはじめた。それがもちろん分からないってなる時もあるんだけど、なんかギリギリのところを攻めていっている感じがする。知らない誰かのよくある話、じゃなくて、知らないんだけど誰かが頑張っているって話を追体験させようとしている文章だなっていうのをすごく感じました。」
細かく言っていくと色々色々ある、と言って、Rちゃんはひとつずつ見ていってくれた。
文章が変化していく。
リライトの時間。
書き直したものを読んで、「涙出ちゃう終わり方、沁みる終わり方になってる。」とRちゃんの第一声。さっき最初にもらったアドバイスの時より、それを聞いて(あーぁ。)と思う。
ニュアンスを持ちたくないと思っていたけど、書き直した"川を走ること"は、Rちゃんの第一声のようなニュアンスを持った。
ありのままに書くには、どうすれば良かったのだろう。
だけど皆で文字に向かって、言葉を交わすことをしたのは面白くてしょうがなかった。
話し方も文章も独特だと皆に言われた。どうしたらいいか分からなくなった。
2025.03.28_Fri.
昨夜は夜中に何度も目が覚めて、上手く眠れなかった。朝は辛うじて雨が降っていなかったから、目を覚ましたくて、長い距離を自転車で走る。空気は重たくて、ちっとも爽やかではなかったけれど、がむしゃらに自転車を漕いだら、ちょっと頭がすっきりした。
2025.03.27_Thu.
玄関を出たところの桜が咲きはじめた。
夜、Aさんと合気道の稽古。
この間、自由技の不安を漏らしたから、今日ははじまりから終わりまで自由技のことを稽古させてくれた。
どう受けるのか。
横面打ち・・相半身のときは流す、流す時は2通りある。下がるのと入るのと。
逆半身のときは止める。
正面打ち・・相半身のときは内払い、逆半身のときは止める(外払い)。
突き・・内払いと外払い。
まずはその全ての入口の動きだけを、確認するように練習していった。
そこから何が出来るのか。
小手返し、入身投げ、四方投げ、呼吸投げ。入口で浅く入るのか、相手の脇まで深く入るのか。それによって違う技が出来る。
横面打ちから左右交互に20本ずつ、正面打ち、突き、と自由技をしていった。
ゆっくりでもいいから止まらないこと。逃げて下がらないこと。
1回目に挑戦することも、2回目も、それは過程だとAさんは言う。
2025.03.25_Tue.
夜Aさんと稽古。Tも一緒に稽古が出来たから今日は合気道ではなく杖道の稽古をした。
大切なことを沢山教わった。細かい細かい細かいこと。稽古の後で3人で、Tが餃子を分けてくれてビールを2缶飲んだから、忘れてしまいそうだけど、覚えておかないといけない。書いておかないといけない。
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◼︎常の構え・・右手に持ち、杖先が僅かに上がる。鏡で見ると、杖の丸しか見えないところ。杖の長さを相手から隠す。
◼︎本手に構えるとき・・常の構えから杖を前に出し、杖尾が自分の腰に当たりテンションをかける。左手は杖を迎えにいかない。杖が来るのを待つ。杖尾が左の腰にくる。右足が出て半身になる。
◼︎本手打・・本手に構えたところから、杖をいっぱいに持ち(杖は身体に当たっている)、杖尾にある方の親指を外す。杖尾を上に上げたとき、腰が正面に向く。前足のつま先が外へ開く。袈裟に斬る。目で止める。
◼︎逆手打ち・・手首は折らない。まっすぐに。
◼︎引き落とし打ち・・本手の構えから、杖をいっぱいにとる、杖尾にある方の親指を外す。引き落とす。上にある手は肩の位置。手のひらを立てる(親指と人差し指の間に杖を挟む)。杖尾を上に、腰が前を向く。後ろ足の踵は上がる。頑なに杖の先を持ち続けなくていい。緩めて滑らせる。前足のつま先は外に向く。袈裟に斬る。目につける。
◼︎返し突き・・大きくは覚えているけど、親指が曖昧。Aさんは何と言っていたんだっけ。
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◼︎Tと打ち込みをする。
上段に構えたところから。本手打、逆手打ち、引き落とし打ち。
太刀を持って受けるときは、相手の杖で打たれた後、袈裟の角度で戻す。その後、刃をまっすぐにして、相手の顎のあたりにつける。
左に打たれたときは、下にある手を離す。
相手が打った後の残心を待つ。
◼︎道場の長辺を使って、進みながら打ち込みをする。Tが太刀で受けてくれる。本手打、逆手打ち、引き落とし打ち。
相手が今居るところを打つ。相手が動く先を打つのではない。相手のこめかみを打つ。
引き落としのときは、身体は真横を向く。足のつま先はハの字になる。
返し突き→相手の水月まで杖を届かせる。この時Aさんは身体を前に出さないと言ったんだっけ。なんと言ったんだっけ。
◼︎『水月』・・相手の水月を突いた後、相手が動くのを待ってから杖を引き下げる。相手の太刀が下りてから、打ち込む。
打ち込んだ後の納杖は、下の手は返さずにそのまま引き、右手は腿につけ、腰が前に向く。下にある手が先に動き、その後で上の手が動く。
◼︎『斜面』・・何を言われたのか思い出せない。
稽古が終わってAさんに、杖を構えたときの、自分の身体と杖尾との間隔が分からないと言ったら、へそのあたりだと言った。へそを指差したら「そんなに下?」と笑って、肋骨と腰の間ぐらいだと言った。
『Flow』の映画のような中でも、私たちは深い話が出来る。今日は沢山笑った。