CHIYOKO UEYAMA
CHIYOKO UEYAMA.Japanese Photographer, Official Web Site.
2025.1.12_Sun.
道場で稽古。昨日買ったばかりの道着を身につけ、袴を履いた。下の道衣は短いほうを選んだのに、袴の裾からチラチラ見えるのが気になった。着るときに、もっとウエストの上のほうで、紐をもっときつく縛れば良かった。
準備体操をして、二ヶ条と三ヶ条のルーティン。小手返しを外開きと内開きで。
館長がわたしに『一ヶ条抑え』から順に中級技までひとり型をしてみろ、と仰って、見て下さった。入り身投げを受けるときの両手の幅(相手の臂は本当にその場所にあるのか?)、襟を掴んで回転したとき(襟を掴んでいる手の位置は、本当に人間を相手にした時もその高さにあるのか?)、そんなことを仰った。
いま平日に教わりはじめている昇段技についても、一通り話して下さった。
休憩を挟んで、木剣を持ち、Mさんに教わる。
『相摺(右)』『相摺(左)』『鷲(じゅ)』『乳拂(ちばらい)』『左輪』『受返し』『二刀合』『摺り込み』。過去に何度も教えてもらってるのに、間があけばまた動きを忘れてしまっている。また初めて教えるようにひとつずつ教えて下さった。自分はいつになったら覚えるのか。
稽古が終わって年始の挨拶に来た人が居たから、少しだけ日本酒をいただいた。
帰宅してYとHさん宅のチャイムを鳴らす。大阪土産の珈琲豆を渡しに。今年もよろしくお願いしますを言いに。Hさんは、Sさんのお仏壇にお線香をあげる?と言って家に入れてくれた。自分は日本酒をのんだ顔だったけど、Sさんなら許してくれるか、と言って家にあがらせてもらった。Hさんの愛情しか感じないお仏壇とお線香があった。Sさんの話をたくさんして帰ってきた。帰り際、Hさんは食べきれないからと焼き菓子を切り分けてもたせてくれ、松本のおいしそうなリンゴも私たちにくれた。
2025.1.11_Sat.
大久保の駅で電車を降りて歩いた。道着屋で試着してから自分の身体に合った新しい道着を買うため。道着屋の扉を開くと、洋服屋やスポーツ用品店の様子ではなく、畳の小上がりがあって、会話をしないと道着を手に取れない。
服の上からだったら試着していいとのことだったので、身長を伝えて、一重刺しか、二重刺しか、触らせてもらう。分厚さがとても違う。
二重刺しは自分には過剰に思えたから、一重刺しの道衣を選んだ。一重刺しのほうには、背つぎ加工がされている。羽織ってみると、いま持っている道衣より柔らかくて、はじめて袖を通したのに身体にしっくりくる。サイズも二通り試したけど、店の人の目は流石で、先に出してきてくれたサイズが丁度良かった。
下の道衣も、長さを迷ったけど、袴も履くし、店の人にも短いほうを勧められたから、そうすることにした。白帯も買った。
初日から道場にある袴をもらって着ていたから、白帯すら付けたことがなかった。
生成りか白かを聞かれて、白を選んだ。
15分ほど待つと、前がはだけないように胸紐を付けてくれた。
名前の刺繍は、Aさんのように下の名前を入れたかったけど、他人の目を気にして決めきれず、入れずに見送った。(時間が経ってからでも、入れたくなったら頼めるそう。)
なぜ日本人は堅苦しく皆が姓を入れるのだろう。そして他の国から道場に稽古に来る人たちは、いままで下の名前を入れてる人ばかりだった。どうしてだろう。
無事に新しい道着を一式購入できて、真っ白な道着を持って、ハラールフード屋でスパイスやギーを買い、ショーケースに並ぶ色とりどりのネパールやインドの甘いスイーツを買った。とても不思議な気持ちがした。
晩ごはんを食べようと、YとK(9才)を呼び出して、チャドルバギとヤンニョム豚カルビとサバルチュモクバップ、海鮮チヂミとマッコリ。
新しい道着は厳重にビニルバッグを何重にもして、決して匂いがうつらないように。
2025.1.9_Thu.
K(9才)とYが散歩に出るというから、カメラを持ってついていく。近所の氏神様へ寄ってから、もう少し離れた大きい方の神社まで。
途中、来月竣工の小さな橋の上を歩けた。ここもまた風景が変わる。
Kはニ礼ニ拍一礼を丁寧にやっている。ニ拍を打つとき、日頃の館長の声が届いていて、ちゃんとひと間節分、指をずらしている。
ひいたおみくじは大吉で、袋の中に銭亀が入っていた。
"朝日が昇る、大いなる幸運。順調に物事は進む。しかし他人の力を頼りにしてはいけない。全て自分の目で確かめてから決定すること。自信をもって当たればかならず良い結果が出る。"
夜に道場でKさんと稽古。
道場に着くと、ゴールドコーストで道場をされているAさんが帰国されていて、館長たちがAさんを囲んでお酒を飲まれていた。お陰で今夜は畳が温かい。稽古がはじまると共に皆が帰られて、また昇段技をイチから教わる。今日の稽古は面白かった。
火曜日(一昨日)にあれほど絶望したのに、今日はなぜか前回よりはましに動ける。やっぱり頭で考えるよりも、人間の身体はすごいんだと思う。
『正面打ち四方投げ(一)』・・相手の手をおでこにつけ、回転するときに頭の高さを変えない→回転の中盤まで相手の手を上に抜かない→低いまま自分の頭を抜く(自分の腕をのばす)→相手の手を相手の肩につける。
『半身半立四方投げ(前)』・・相手側の足を出す(膝立ちではなく、足の裏が床につく)、後ろ足の指をたてる→手をどう持っていくかが難しい→立ち上がりながら回転して、前足を後ろに抜く→自分の腕をのばす→(後ろ足を寄せなくていい)そのまま歩み足(相手側の足が前に出る)。
『横面打入身投げ(二)』・・右逆半身のとき、右足が前に出て受ける、左手は当て身→左手をクロス→右手で相手の襟を掴む→足は転換、煽り足、煽り返し→投げる、後ろ足が前に出る。
『両手持ち小手返し(一)』・・拍手の手、足は転換しながら右手で下から相手の手をとり、左手を抜く、左手をかぶせる。その時のリズムが難しい。→相手を腹ばいにさせる。パタパタ歩かない(歩数を少なく)→抑える。
『胸持ち呼吸投げ(一)』・・奥の胸を掴まれる→左手で胸にある相手の手を素直にとり、自分の胸に押し当てる→右手で相手の臂に手刀→自分の膝を床に落とす→相手は飛び受け身。
『肩持ち呼吸投げ(二)』・・忘れた。
『後技両手持ち呼吸投げ(一)』・・後ろから両手を取られる→右足をわずかに前に出しながら、両手の指を前に差し出す→盆踊りの軌道で両手を上げる→お辞儀する(このとき、身体は後ろに抜くのではない。前へ。)
『顔面突肘抑え(二)』・・相半身から顔面を突かれたときに逆半身になる→わずかに引きながら、この後が難しくてまだわからない。足は三ヶ条のように一歩前側に回る。
今日は神前に礼をして稽古が終わる。いい稽古が出来たら自然と身体はそうするのかも知れない。自分が集中できているかどうか。他人ではない。
2025.01.08_Wed.
鏡開きの翌日からK(9才)が微熱を出した。今朝は下がっていたから始業式に行かせた。給食もなく、4時限目までで終わり。そして帰宅後、また熱を出した。
夜、実家から送られてきた食材でブリ大根を炊いた。"きょうの料理"のサイトを見て土井善晴さんのレシピで作ったら、とてもおいしく出来上がる。
duolingoをはじめて今日で307日目。Yが仕事帰りに赤坂の"しろたえ"で、300日続いた褒美のケーキ(元旦に食べられなかったやつ)を買ってきてくれた。次のケーキは600日目。
2025.01.07_tue.
年が明けて平日にはじめてKさんの稽古。
ヒーターがついていない。道場が寒い。
神前に礼をして、昇段技(初段)の自由技を抜いた8本の技について。ひとつずつ説明を受ける。
『正面打四方投げ(一)』
『半身半立四方投げ(前)』
『横面打入身投げ(二)』
『両手持ち小手返し(一)』
『胸持ち呼吸投げ(一)』
『肩持ち呼吸投げ(二)』
『後技両手持ち呼吸投げ(一)』
『顔面突肘抑え(二)』
の8本。『胸持ち呼吸投げ(一)』のときは敷布団を敷いて。
ひと通りやってみたけれど、身体がばらばらで、とてもできる気がしない。今まで教わったことが無くなったみたい。
いま自分には2人先生がいて(正確には3人)、そのどちらのいいところも分かっているのに、
いつの間にか心が片方に向いていることに気がついてしまった年明け。
さぁ、どうしよう。稽古の終わりに神前に礼をしなかった。そんなことに心がひっかかる。
2025.1.5_Sun.
早起きして道場で鏡開き。
Aさんも沖縄だし、風邪をひいたり色々で、こどもも大人も参加者が少ない。館長も風邪をひかれていた。
こどもに配るお菓子を詰め、直会で振る舞う善哉の準備を少しだけ手伝い、稽古に参加する。
終わりに近づいてK(9才)と皆の前で合気道をすることになり、正面打ちをしてきたKに四方投げをかけて 、Kの腕を捻ってしまい泣かせる。何がいつもと違ったのかが分からない。でも泣かせた。館長と杖道をする。納会の時よりひとつ多く、『着き杖』『水月』『引提げ』『斜面』まで。直会で善哉と助六弁当をいただいた。
館長はこどもらに小学校の校歌を歌わせて、自分も自分の通っていた小学校の校歌を歌われた。
2025.1.4_Sat.
K(9才)との約束だと言って、昼ごはんに寿司を食べに連れてくれた。
Kは、く○寿司や、○シローを頭に描いていたけれど、それよりおいしい寿司屋に連れてくれた。Kがなにか言う前に、「爺ちゃんと婆ちゃんの心だ。」とKに説明した。
帰宅して、正月のために出した重たいこたつを片付けて、小さいこたつを出した。
夕方に実家を出て帰路についた。両親は私たちを喜ばせようと、たくさんの準備をしてくれていた。それなのに、自分は結構真顔でこの正月を過ごした。将来、帰ってきたKがこんな顔をしていたら嫌だなー、と思うような顔で。もう少し笑えば良かった。
家に着いた。Yとナリタとヒガシが居る。
2025.1.3_Fri.
普段あまり外に出られない母とショッピングモールへ買い物へ。何故あまり外に出られないかはよく分かる。父ひとりでは、車の後ろへ母の重たい電動の車椅子を持ち上げて積み込むことが(一度の外出にそれを計4回することになる。)骨の折れることだから。そしてトイレへの付き添いも。母は自分の服を3枚買い、その何倍もKの下着や服を買ってくれた。そして「出かける前より私の顔色がいいやろう?女は買い物をすると元気になる。」と言った。それもよく分かる。
2025.1.2_Thu.
「お父さんがこどもの頃によく遊んでいた場所に行ってみたい。」とお願いして、父が10才までを過ごした町へ。ここで遊んでいた、と父が連れていってくれた場所は古墳だった。市野山古墳(允恭天皇惠我長野北陵)。「昔は柵なんかなくて、友だちとあそこから中に入っていって遊ぶんや。」
父が通っていた小学校、さっきの古墳が通学路、よく魚釣りをしていた場所は、もう干上がっていた(魚いっぱいおったんやで、と父)。木炭車が下がってくるから、皆で車を押したという坂道。この道路が出来るから引っ越した、と家のあった場所。
ないものを見ながら歩いたのが心に残ったお正月だった。
昼と夜の間の時間に、すき焼きを食べる。
すき焼きのあと、明日から仕事始めのYを最寄りの駅まで送った。
2025.01.01_Wed.
目が覚めて、duolingoを数分。
今日ではじめてから300日目。YとK(9才)と、300日続けられたらケーキを買ってもらう約束をしていた。まさか300日目が元旦になるとは。元旦にケーキ屋は空いていない。
父が神棚と台所、仏壇、店、トイレに、餅と雑煮と酒を置いて、蝋燭に火を灯す。
こたつに座って、おせちとお雑煮。鯛と鰤。私たちを喜ばせようと、かたまりの生ハムを準備してくれていた。ナイフで削る。金粉入りの日本酒。
Y、Kと電車にのって叔母の家へ。いとこたちが居る。H君(いとこの旦那さん)も居て、春からH君がはじめる新しいことの話を聞く。Kはようやく2才年上のYに会えて仲良くふたりで遊んでいる。
12月26日に車の免許をとったばかりの、いとこの娘の初運転で、後ろの車からクラクションをたくさん鳴らされながら、家まで送ってもらった。夜はクエ鍋。
2024.12.31_Tue.
今日も熱は下がっている。K(9才)が梯子にのぼって、レモンの実をとる。
明日の鯛と鰤を焼く。正月人参を買い忘れていることに気づき、ひとり歩いて買いに行く。
息抜きに、近所に掛かる大きな橋の上で石川を見た。戻って、大根と正月人参を型抜きして、雑煮の準備。掃除機をかけて、整える。
Yが駅前で炭酸と氷を買って到着。近所の親戚に土産を届けに。
夕飯に蟹を焼く。肉も焼く。野菜焼く。ハイボール。しっかり食べた後で、年越し蕎麦(いつものこと)。Yが到着して、Kの身体の力が緩んでいる。安心している。
2024.12.30_Mon.
熱下がる。母は施設へ入浴に。父とK(9才)と 墓参り→母の携帯電話の通知音が鳴らないのを携帯電話ショップに聞きに行く→ホットカーペットを買う→食材買い出し→Hさんに土産を渡しに→Kが寿司を食べたいと言って連れて行ってくれようとしたけれど、どこも混んでいて諦める→ケンタッキードライブスルー。今までで一番大きなチキンの箱を抱えてKが嬉しそう。
昨日も今日も普段よりKがよく食べる。皿のものを残さず、普段の3倍は食べている。頑張っている。
2024.12.29_Sun.
微熱、強行。K(9才)が協力的でとても優しい。いつも乗るJRではなく、丸の内線で東京駅に向かったら、前に見つけたおいしいお弁当のあるエリアに辿り着けない。
諦めて、駅弁。K→オレンジ色の"チキン弁当"、わたし→黒いほうの"チキン弁当デラックス(あったか)"。これが思いがけなく面白かった。
デラックスの方にはお弁当箱に細い紐がついていて、レジで店員さんに言われた通りに最後まで紐を引き抜くと湯気がでる。あったかお弁当。お陰で愉しい道中になった。
新大阪に着くなり、叔母からテンパった声の着信。母が転んで立ち上がれないと、方々に電話をかけている模様(父は私たちのお迎えで不在)。方々にかけるものだから、方々(の高齢者)からまた方々(の同世代)へ連絡がいき、混線していて(結局近所の親戚が来てくれて本人は早々に無事)、今日の頭でそういうことに向かうのが、とても果てしなく、駅に立ち、目を瞑る。人に謝ることから今回の帰省がはじまる。大変だな~、と思ったけど、新幹線の中でAさんが夏に勧めてくれた『指輪物語』を読んでいた。あんな試練に比べれば。
父と2階に片付けていたこたつを下ろして冬支度。18時就寝。
2024.12.28_Sat.
昨日が仕事納め。そして発熱。37℃台。
明日は新幹線に乗れるだろうか。
年賀状が書けない。掃除もできない。今日はキャットシッターさんのところに鍵を届ける約束の日なのに、布団に横になってOS-1ゼリーを握っている。昼過ぎにYが代わりに届けに行ってくれた。シッターさんと家が近くて良かった。帰りに風邪薬とコンビニの鍋焼きうどんを買ってきてもらう。寒気がする。パ タゴニアのスーツケースに着替えを詰めないといけない。ポチ袋を忘れないように。
2024.12.26_Thu.
体調を崩す。朝、目をあける前から喉が痛いと気づいていた。本棚の埃をはらい、年末の掃除を始めながら、ちょうど昼にYの仕事の待ち時間ができたから、毎年1年の終わりに必ず行く駅前の蕎麦屋で3人で蕎麦をたべた(Kはうどん)。
商店街の酒屋で正月に父と呑む日本酒を探しに行ったら、ポーグスのウィスキーが目に入って嬉しくなり、父と 呑む用と、家で自分が呑む用の2本を抱えてレジへ。実家のレモンの木にはたくさん実がなっているだろうし、父とYとハイボールを呑もう。
2024.12.24_Tue.
久しぶりのDさんの顔が現れて、ディスクユニオンの袋を持っているな、と思ったら、「ちよじさんにあげる。」と言ってCDをくれた。FRANCOISE HARDYの『Midnight Blues』というアルバム。
伏目がちな真横顔に左後ろからライティングされているジャケット。
Yにあげようと思って、ステーキナイフを選んだ。バッカウッド製の木を削って作られた持ち手。サンタのプレゼントを前借りしたK(9才)に、目覚めて何もないのもな、と思って、フライングタイガーでジェンガを買っておく。ナリタとヒガシにちょっとおいしそうなウェットフード。クリスマスケーキはこんなに高価だったっけ。Yが紅茶を入れてくれた。黄色いごはんを炊いて、骨付きのチキンをオーブンで焼きながら、Dさんにもらったアルバムを聴いた。素直な歌。今日聴いて気持ちがいい歌。
なぜかこんな日にお風呂の調子が悪くお湯が溜められない。どうにかこうにかして、お風呂に入れて、待ち構えて『クリスマスの約束』を観て夜更かし。(いつもの場所にジェンガを引っかけておくのを忘れる。)
2024.12.23_Mon.
ネットバンクから1万円を振り込んで、申し込み完了。来年1月の予定に、自分がやってみたらいいだろうな、の石を置く。
2024.12.22_Sun.
道場で納会。
稽古をして、館長の受太刀で、自分は仕太刀、『着き杖』『水月』『引提げ』をする。
自分の杖道はとても拙いけど、今日が来る前にAさんが教えてくれた"演武"の意味がそうであるなら、堂々としようと思った。
そして、Aさんが披露することになった一達流捕縄術(いったつりゅうほじょうじゅつ)の相手をした。"十文字"という型で縛られる。
最後に館長から先日の審査の免状、合気道"特級"をもらう。
KさんとAさんに「ありがとうございました。」と言いに行った。KさんとAさんは「おめでとうございます。」と言ってくださった。
その後の直会(なおらい)で、豚汁と助六弁当と焼鳥を皆でいただいた。会が終わりに近づく頃、自己紹介の順番が回ってきて、挨拶をした。
「合気道をはじめて1年と8ヶ月が経ちました。今年は館長とKさんとAさんに、たくさん合気道を教わりました。この間はじめて審査を受けて、今日は免状をいただきました。自分の身体の中でどんどん合気道が大切なものになってきていて、(今日いただいた免状に)自分の名前や何級かが書かれていることよりも、自分にはじめて合気道を見せて下さった館長の名前が書かれてあることが、とても嬉しかったです。有難うございました。」皆の前で館長に伝えられた。
それが今日の良かったこと。
2024.12.21_sat.
昼前にチャイムが鳴って、(なにも届く予定なんてないのにな。)と思っていたら、小さな箱を抱えて「きっと歓声をあげるよ。」と言いながらYが階段を降りてきた。豊橋のおでんだ!
毎年この時期にYの職場の社長が送ってくださる。
わたしはこの贈り物が大好きだ。あぁ、うれしい。今年はそんなものが届くことをすっかり忘れていたから、尚更うれしい。早速今夜いただこう。この冬はじめてのおでん。あぁ、うれしい。
おでんの後、夜が深まるにつれ、明日の納会に行きたくないK(9才)の思いが膨らんでくる。自分だけ(体調を崩して)審査に出られなくて、自分だけ免状も帯も何も与えられないことが分かっているから。"親"というのが邪魔になって、どんな言葉もKの心に届かない。今だけを見て、こんなしょうむない事で心が折れるなよ。自分のペースで続けられる人の方がすごいんだ。どうしたら伝えられるんだろう。外の人の力を借りたい。
2024.12.19_Thu.
Aさんと稽古。今日はこの冬の中で一番寒く感じる。畳が冷たい。
準備体操をして、正面打ちを受けて『一ヶ条』の稽古から。まずは"表"のこと。右相半身で、相手の腹側に右足が前に出る→受けたところで止まらずに、切り落とすところまでをなめらかに。次に"裏"のこと。右相半身で相手の背中側に左足が(後ろ足が前に)出る→右足が90°転換→煽り足、歩み足、歩み足。
そして、『入り身投げ』の稽古。
右逆半身から、左手で受け、右手は相手の臂に触れてから矢筈の手で首へ→相手の頭を左肩につける→自分の姿勢が崩れないように。相手の顎にある自分の左手が90°くらいになるまで、相手を崩す→後ろ足が前に出て投げる。
その後に稽古したのは、右相半身で正面打ちを右手で受ける→受けたところを左手で下から切る→右足が前に入り、右手で横面打ち→相手の手をとり、『四方投げ』に入る。自分の臂を伸ばすところで、自分の後ろ足を寄せることを忘れたらいけない。
身体が温まったところで、今日は捕縄術のこと。日曜日の納会で、Aさんが捕縄術をすることになったから、この間の審査でAさんが受け身をとってくれたお返しに("ありがとう"がしたかった)、今度は自分が縛られるのをやることにした。それのための練習。
自分が正面打ちをして、Aさんが『小手返し』をかける。
どの位置で技をはじめれば、見物人から見易い場所に倒れられるかをふたりで試し、その場所を見つけてから(わたしが神棚に向かい、Aさんが神棚を背にする)、床に腹這いになり、Aさんが後ろ手に縄をかける。その縄は首を通り、また手の方へ。上半身だけ縛られる。"十文字" という早縄の型。縄の準備を見ていたら、ストロボのシンクロコードを巻く時と全く同じだった。最後の工夫だけが違って、縄の先を輪っかにする。Aさんはその結び方を"ヒバリ結び"と言った。鳥のヒバリが餌を啄ばむように手を動かし、輪っかを作る。握手するだけで相手の手首に縄がかかる。
稽古の最後に、納会でする演武について、演武とは何かをAさんが教えてくれた。
演武とは、神棚に向かっていま自分が取り組んでいることを見せること。
神棚のある稽古場は少ない。でもここの館長は稽古場に神棚がある、ということを大事にした人。館長がいる間は自分たちはここで稽古が出来る、とも。
稽古を終え、身体が冷えたから、ヒーターの前でマグカップに入れた白湯を飲んで温まる。
Aさんが自分の杖道の先生(N先生)の話をするのを聞いていた。
N先生は人に型を教えることと、それとは違うもうひとつのことをしていた。型稽古をしていく中で、型が正しいと"思い込む"ことはひとつの罠で、その罠に気が付かなければそこで成長が止まる。型を作った人が、何を考えてその形にしたのか、を考える。どうしてその形になったのか。
2024.12.17_Tue.
Aさんと稽古。
ストレッチをしながら、捕縄術のことを話していた。「アランセーターみたいに、その結び目にはstoryがあるの?」と聞いたら、「"早縄"というのと"本縄"というのがあって、"早縄"は早く拘束するため。"本縄"では身分によって結び方を変えた。25も型がある。」とAさん。
合気道のこと。正座して向かい合い、片方ずつ、手首をつかまれたところからの手の動きの練習。手というか、手の平というか。この曲線を覚えられたら、すべてが上手くいくのかも知れない。
逆半身、片手取りから、いまの手の動きをしながら『入り身投げ』。右逆半身→右足で入る→入る時に手の平がさっき練習した形→腰回転→手の平がさっき練習した形→投げる。
逆半身、片手取りからの『一ヶ条』の表と裏。
『天地投げ』、『呼吸投げ』、そのすべての中に、さっきの手の平の動きが入っている。
諸手取りから『呼吸投げ』に入って投げてしまう前に自分の手の平を返して、杖道のときのように自分の親指の使い方で『四方投げ』に入れる。
まだ稽古を離れたときに頭の中に描けなくてやり方を言葉にできないけれど、Aさんの稽古の時にある曲線が身体に残って仕方がない。気持ちが良すぎてされるがままになってしまわないこと。それに抵抗しようとする力を要所に持って受けないと、稽古で意味のある良い受け手にはなれない。「"受け"が先生だよ。」とAさんが言う。
最後に正座をして向かい合い『呼吸法』。この『呼吸法』というのは"調和"することを練習することなのかと訊ねる。「調和?」とAさんが聞くから、「harmony?」と返す。
「たのしい!happy!peaceful!みたいなことではないよ?」とケラケラ笑い、「強い攻撃をされても"調和"、は出来るでしょう?それが合気道でしょう?」とAさん。
どうしてそんなに笑うのかが分からないし、そんなことはわたしも考えていない、と伝える。「わたしが言いたいことは英語で何と言うの?」と聞くと、Aさんはう~んと考え、「"harmonise"かなぁ?」と言った。結局"harmony"と"harmonise"の話になってしまって、『呼吸法』のことは聞けず仕舞い。
でもこれ以上聞かずに、時間をかけて自分で考えよう。
今日もうひとつAさんから教わって面白かったことは、相手の手首を握り、その状態からパンチを受ける状況があるとする。自分の手が相手の手首に密着せず、隙間があいてしまうと相手のパンチを顔で受けることになってしまう。そうじゃなくて、自分の手を相手の手首に隙間が開かないように密着させると、相手の拳と自分の顔の間に距離を保ったまま身体が倒れていく(攻撃を受けないでいられる)。
稽古を終え、今日も黒ビールをひと缶ずつ。
2024.12.15_Sun.
道場の大掃除。
梁の埃を落とし、窓と網戸を綺麗にして、台所、更衣室、引き出しやロッカーの中、本棚。隅々まで皆で手分けして掃除する。ロッカーを整理していて見つけた、道場の名前入りの鞄(←昔作ったんだろう鞄)を館長にねだって、いただく事に成功した。館長が持っているのをいつも見ながら(いいなぁ~。)と思っていた。
綺麗になった道場で皆で座卓を囲み、 お弁当とビールと日本酒。
2024.12.14_Sat.
今週2度目の西荻。
年の終わりにスタイリストのYさん、Kさんにお会いしたいなぁ、と思った。
”クリスマス蚤の市"へ行くことにした。着くとガラス張りの部屋の中に、YさんとKさんの姿が隣り合っている。あぁ、来て良かった。
欲しくなる器ばかりが並んでいる。いくつもに目が止まりながら、手がアイヌの柄のようなオーバル皿を離さないから、今日はこのお皿との出会いだと、それに決める。そして蚤の市を見て廻り、台湾の湯沸かし器も。これでこの冬が愉しく過ごせる。
もっと早くに行くことを決めて、Sちゃんも誘ってみれば良かった。もし来年も開催されたらそうしよう。
「よいお年を!」と蚤の市を出て、今週2度目の"JUHA"に寄る。珈琲を頼んで本の続きを読み、おかわりを頼んでまた本の続き。
その間、店内。Shirley Collins『Bobby Shaftoe』、Eugène Ysaÿe & Camille De Creus(曲名はよく分からない。)、Emahoy Tsege Mariam Gebru『Ethiopia My Motherland』。これをいま店に流している人は、どう生きて、こんなにいい音楽にぶつかったんだろうなぁ。知らない道だなぁ。
帰ってYに話し、聴かせる。つらつらと分かり易い言葉が返ってくる。
2024.12.12_Thu.
今日は西荻窪でYさんとYちゃんと初めてごはんを食べる。夕方に"JUHA"で待ち合わせ。
寒くてアイリッシュコーヒーを頼み、本を読みながら待っていた。Yさんが先に到着した。Yさんとゆっくり会うのは、『PERFECT DAYS』をふたりで観に行って以来。あの時は、あの日が別れの日だと思っていたから、またこうして会えたことがとても嬉しい。出会い頭の他愛もない話を一言も発さずに、互いに話し始められたことが今日の良かったこと。
Yちゃんも合流して、予約でいっぱいの時間になる前の"スパイス飯店"に1時間だけ入れてもらえた。店の人が見繕って出してくれた2品の料理とワインが本当においしかった。Yちゃんの今の話が初めてたくさん聞けた。
そのあとは、気楽なところに行こうよ、と歩いて"ハンサム食堂"に入り、皆の話の続き。
Yさんは、会っていなかった間の全部のことを話そうと決めて今日やって来たのかな。そう感じるような話し方だった。自分より若いふたりと話しながら。自分は意識してではないけれど、今までこういうシチュエーションを作らなかった。自分より年上の人の話を聞くのが何よりも面白いと思っているし、同世代の話す話が面白かったから。
今日は自分にとって新しい体験だった。すごく面白かった。どうして今日はこんな事が出来たんだろう。
2024.12.07_Sat.
Aと"ゾウのはな子"の前で待ち合わせ。
バスにのってヤマネコロッヂで乾杯。近くのgalleryでMの詩集の刊行記念展。
浜やんでKちゃんが合流。皆で晩ごはん。12月のうちに(今年が終わる前に)こうして会えて嬉しい。良く食べ、良く飲み、よく話す。
魚のピリ辛たたき、大根の唐揚げ、磯部揚げモチ、ぎんなん、くさや、魚の骨の唐揚げ、島寿司を2皿、明日葉と昆布煮、スルメのキムチ、ホタルイカ沖漬け、沖縄そばナポリタン、黒潮と情け嶋。
AとKちゃんに見守られ、K(9才)がはじめて"くさや"を食べる。意外にも嫌がらずに食べている。
Kは"サンタクロースの前借り"という知恵をつけ、Yの手をとりヨドバシへ。
わたしはKちゃんに連れられ、ホープ軒へハシゴする。この町を巣のようにして20年以上経つけれど、はじめてのホープ軒。
今日が結婚記念日のふたりに挟まれラーメンを食べたのが、今日イチで、やけに嬉しかった。
仲間に入れてもらった感じ。何の仲間か。親族(?)のような。
冬らしい寒空の中の帰り道、自転車の後ろから「ヒカリイカの沖漬けがおいしかったねー。お店の人に渋いねって言われた。」と得意気なKの声。ヒカリじゃなくてホタルだとは、Yと目を合わせ、正さなかった。
2024.12.5_Thu.
駅で知らない人とぶつかって、(あー、上手く体捌きが出来なかったな。)と頭の中で数秒前に戻りやり直していたら、次の瞬間に身体をつかまれた。Cちゃんだった。すごく久しぶり。
お互い次の用事があったから少しの時間、立ち話をした。
「家族はみんな元気だった?」と聞かれ、やっと復活したところだと近況を話す。
「Hもそうだったけど、病気をしてそれを乗り越える度にまたどんどん身体が強くなっていくよ。
だからK(9才)も大丈夫だよ。」と言葉をかけてくれる。Cちゃんも(旦那さんのS君もだけど)、会うと子育てについて励ます言葉をくれる。安心をくれるというか。それで当然だ、みたいな受け止め方。本人はわざとそういう言葉を選んでいる訳ではないのだろうけど(そのまま出てくる言葉なんだろうけど)。こちらが毎回それに感謝してること、Cちゃんは気がついていないだろうな。
伝えればいいんだけど。伝えると次からなくなってしまうような気もして。
悩んでいた訳ではないけれど、少しの時間で身体を(頭を?)軽くしてもらって、電車に乗った。町に友だちが歩いていて幸せだ。
2024.12.01_Sun.
なんて気持ちのいい天気だろう。ジャケットを着ないでマフラーだけ巻いて稽古に行った。
今日は館長が風邪をひいていたから、前半の稽古はKさんが見てくださった。
前足重心にして構えて、左右に動いてみる練習。そして初級技のひとつひとつの大事なところを話していかれた。
『正面打ち一ヶ条抑え』・・前足重心でまず受ける。早くに横に振ってしまわずにまっすぐに突き上げて相手を崩す。
『正面打ち入り身投げ』・・前足重心でないと180℃転換ができない。相手の首を取ったあとの煽り足。
『両手持ち四方投げ』・・初動で相手の腕を伸ばせているか。回転の際、足を寄せる際、投げる際、頭の位置を上下させない。回転したとき自分の腕はのばす。伸ばしたとき、自分の手は自分の肩より下にあること。
『両手持ち天地投げ』・・後ろにある足を丸く出す。投げる方向を向く。くの字に出した足の方向に相手を投げる。
『両手持ち二ヶ条抑え』・・二ヶ条をかけた後、転換するまえに前足を動かしてしまうのは、前足重心が足りないから。
休憩に入るとき、上手く受けられなかった『天地投げ』の受け方をAさんに聞く。「一歩後ろに下がってから受けたらいい。」
後半は、Aさんに教わって杖道と木剣のこと。
杖を持って、本手打、逆手打ち、引落打ち、返し突き。まずは親指を外すこと、次に親指を入れること。どの打ち方のときにAさんは言ったのだっけ。
相対動作の本手打、逆手打、引落打ち、返し突き、逆手突き、巻き落とし。相手は後ろに下がる。さっきまで居たところを打つ。
どんつきまで行ったら、一歩横にずれるのは木剣を持っている方。杖を持っている方はまっすぐに進み、回れ右をする。
向かい合ってお互い木剣を持って巻き落としの練習。脇を締める(切先が上がれば脇を締められる)。刃を上に向けた後、その場所から袈裟に切る。全部のことが難しくて、"まさに今やっていること"の他は、せっかく教えてもらったのに、全部頭から流れてしまう。
レシピを見ながらしか作れない料理を作っている時みたいに。わからなくて息苦しい。
最後に制定形の中で自分がやりたいやつを、となって『着き杖』をやる。一度やってみたあと、Aさんにひとつずつの動きを見てもらう。
右足を右斜め後ろに引いたとき、右手は腿につける、左手は杖の上から持つ。左足を踏み出して相手の左手首を打つときは水月まで杖先が当たるように。納め方は左手は肩の高さ、右手の甲を自分の内腿→先に甲から手のひらに手を返して、常の構えになる。
稽古が終わってAさんに後半の稽古の全部が難しかったと漏らすと、「いまはひとつひとつ違うことをやっているように感じるけど、だんだん全部が繋がってくるよ。」と言う。
2024.11.30_Sat.
おとといも昨日も。特に昨日は食欲が湧かず、なにも口にいれたくない感じ。ただ身体が疲れている。今朝はK(9才)を学校に送り出し、アドベントカレンダーにお菓子をつめ、帰宅したKが気付くように玄関に置いた。
Yと小学校へ学習発表会を観に行った。Kが桜餅について調べたことを聞きに。
発表会は15分程で終わったから、そのままふたりで高円寺へ出て、ネルケンに入って珈琲をのんだ。店の中が暗いから木漏れ陽が綺麗で、店に流れるクラシックが気持ち良くて身体がじんじんした。普段クラシックは聴かないけれど、雨の日とこんな日はいいもんだな。
whistler chartに冬に履くブーツを探しに行って、中学2年生ぶりにDr. Martensを買った。
帰り道にKを喜ばせたくて和菓子屋に寄り、桜餅を探したけれど、冬に桜餅は売っていない。
みたらし団子とおはぎと栗蒸し羊羹をお土産に。発表会の緊張から解放されたKと一緒に食べた。Kの緊張の仕方は自分と似ている。Kを見て、自分はそれでも少し、緊張との付き合い方が上手くなったような気がする。9才と比べるな、とも思う。
2024.11.28_Thu.
夜Aさんの稽古。少し早めに行って受け身を教わった。前方回転受け身はでんぐり返りではない。右足で立ち右手を床につき、上げた左足を曲げた状態を作ってから回る練習。少し走り込むようにして飛行機が着陸するみたいに低いところから入る練習も。(飛ぶのではない。)
後ろ回転も教わる。立って膝を折り後ろ受け身をとったあと、床につけた左肩に右足を持っていって回る。逆も逆で同じ。
今日は右相半身で、相手の右手で自分の右手首を取られたところからのこと。(そうやって相手の手首を取るときは、上から手首を握る。)
臂力の養成の動き(腰の向きは天地投げのように、足の進む方向と逆に向く)→左手で相手の臂をとり、腹側に歩み足、送り足、歩み足→『一ヶ条抑え(表)』。臂をとったところから、背中側に"入り身転換"→歩み足、送り足、歩み足→『一ヶ条抑え(裏)』。その時にAさんに言われないと気がつかなかった抑えたときの足の位置。股は開き、相撲のそんきょのように左右の足は寄せる(今は開いて癖がついている。)
次にやったことは、同じ入り口からの『入り身投げ』。
右相半身で、相手の右手で自分の右手首を取られる→臂力の養成の動き(右に腰回転)→どっちの足で入ったんだっけ。どちらかの手で相手の二の腕あたりを触り、その後矢筈の手で首をとったのは覚えている。→足を転換させながら相手の頭を自分の肩につける→相手側にある足が前に出て投げる。
身体のしならない硬い人と組んだ場合、もう一歩背中側に入って投げる。「それでも投げられないと感じた場合、次に練習することがわかった。途中から違う技に繋げられるよ。」とAさんが言って『回転投げ』を教えてくれた。
まずは基本の『回転投げ』の稽古から。
右逆半身で相手に右手首を取られる→左手で当て身→取られた右手を外側から回す(親指も外側)→臂力の養成のような手の形になったらそのままの形をキープ(変に動かさない)→足を180°転換→前足を引きながら右手を切り下ろす、切り下ろしたときに矢筈の手になる→左手を手刀で相手の首へ→首を(左手)手刀で下方向へ、(右手)矢筈の手で相手の手を上へ→投げる(受ける方は前方回転受け身)。
そして、入り身投げで上手く相手の背中に入れず投げきれなかったときに稽古が戻る。
自分の右手が矢筈の手で相手の首にあり、自分の左手が相手の左手と繋がりを持っているところで、入り身投げに入れないと感じたときは、左手の繋がりは自分の右手が左手の場所にくるまで解かない→右手がその箇所にきたら左手を解き、自分の右手は矢筈の手にして相手の手を上方向へ、自分の左手は手刀にして相手の首を下方向へ→投げる。
『座技呼吸法』をして終わり。
2024.11.26_Tue.
家を出るとき、今日からまた新しい冒険に出るような気持ちがした。道場でAさんと稽古。
ストレッチをして身体の準備をしているとき、身体ははじめは囁いている(whisper)からゆっくり動かしはじめること、そうすると身体は動きはじめること、自分たちの年齢の身体はそこからまだ激しく動けること、それを超えてしまうと身体が泣くことをAさんが教えてくれた。
諸手取りから、足は入って、手は臂力の養成の動き→入り身投げをする。
同じ動きから相手の臂をとって『一ヶ条抑え(表)』、臂をとったところから、相手の背中側へ入り身転換すると『一ヶ条抑え(裏)』になる。ここで入り身転換が入るとそうなるのか!が今日は分かった瞬間があって、それが面白かった。次にしたことは、同じ臂力の養成の動きから、相手の臂はとらずに相手と繋がった手を下段払いの軌道で動かす→小手返しをする。
小手返しは、その場でぎゅーっと相手の関節を折るようなことをしなくても、相手の体勢が崩れるところを探してその場所へいざなえば、強引な力を使わずに小手返しが出来る。
片手を持って、その場所を探す練習をした。背中側の三角形。方向だけではなく高さのことも。
それから、諸手取りから臂力の養成の動き→転換→相手を投げる(受けるほうは前方回転受け身)。投げるとき、Aさんは自分の足の前(近すぎると感じるところより、もう少し前の場所)
を指さすように、そっと何かを置くようにして投げていた。投げたあとは一歩前に出て次のために構える(後ろに下がって構えない)。そうすればテンポ良く稽古ができる。
そして諸手取りから臂力の養成の動き→相手の手首をとって十字になるように組んで投げること。Aさんは『十字投げ』と言っていたように思う。相手に怪我をさせないためには、外側で握っている方の手を投げるときに離してあげたらいい、と言っていたと思う。はじめて見る技だった。
その後は『天地投げ』。これもさっきみたいに"地"にある手で相手の体勢が崩れるところを探す。だけどそれを探すうちに自分の体勢も崩れてはいけないのに崩してしまうから『天地投げ』はいつも難しく感じる。探す流れから『隅落とし』も練習した。
最後に正座して向かい合って『呼吸法』のこと。着替えてビールを1缶のんだ。寒くてヒーターをつけた。"art is long,life is short"という英語の諺を教わる。互いのことを話し、話の終わりは "seize the day"。これはわたしが教えた言葉。もちろんAさんは知っていたけれど。
2024.11.25_Mon.
写真のセレクトが戻り、今週は仕上げ作業。
そして今日は審査のことで、Aさんにたくさん褒めてもらった日。夕方「いい準備をして、いい技をみせた!お疲れさま!」とメッセージをくれ、夜、SNSのリール投稿に、「ある大人の生徒の驚くべき進 歩を見ることができます。稽古を始めてまだ2年も経っていないのに、彼女はすでに素晴らしい技量と献身的なレベルに達しています。彼女の決意と努力は、審査のすべての動作を通して輝いていました。」と英語ではなく日本語で書いてくれた。(英語で書くより時間もかかると思うのに)。何級、とかをもらうよりも、Aさんのくれた言葉が宝になった。
2024.11.24_Sun.
起きて珈琲をのんで8時半に家を出た。道場へ。秋の審査会。
1年と8ヶ月、合気道を稽古した。はじめての審査会。自由にウォームアップして、10時に審査がはじまる。こども達の審査が終わってからやることになるのかな、と思っていたら、最初にやることになった。
Kさんが審査してくれる。館長に呼ばれてAさんと前に出る。わたし(仕手)が上手、Aさん(受け)が下手に立ち、神前に礼、お互いに礼をしてはじまる。
正面打ち右3本左3本、横面打ち右2本左2本、騎馬立ちをして3本突きを5本、前進しながら正面打ち、前進しながら横面打ち、体の変更(一)右2本左2本、臂力の養成(一)右2本左2本、臂力の養成(二)右2本左2本、終末動作(一)右1本左1本、終末動作(二)右左2本、座受け身(後ろ)2本、(側方)2本、(前)2本、立ち受け身(後ろ)2本、(側方)2本、(前)2本、前方回転受け身左右2本。
中級技の8本、『正面打ち四方投げ(一)』『横面打ち入り身投げ(一)』『胸持ちニヶ条抑え(一)』『肩持ち入り身投げ(二)』『片手持ち小手返し(一)』『片手持ち肘当て呼吸投げ(二)』『半身半立四方投げ(横)』『座技両手持ち呼吸法(前)』。
お互いに礼、神前に礼をして審査が終わる。
当然緊張したけれど、横に館長、斜め前に全部の技を教えてくれたKさん、目の前にはAさんが居て受け身をとってくれている。相手をしてもらう、胸を貸してもらう、支えてもらうの輪っかの中に居るみたいな体験だった。精一杯取り組んでみて、今日はこんな体験が出来たことが良かった。
足りないところもたくさん感じた。
こども達や父兄が帰ったあとで、館長がお弁当を用意してくださって、皆で乾杯をした。
館長はまだ前方回転受け身しか褒めてくれたことがない。食事しながら、今日聞けて良かった話は、「武道というのは、一眼二足三担四力(いちがんにそくさんたんしりき)、一番大事なのは、眼、足、腹、技はもっとその後なんだ。」と館長が自分に向かって言ったこと。
なんだ、そのはじめて聞く言葉は。わくわくした。
自分で答えを出した"目"のことをAさんとKさんに話してみたら、自分の答えは間違えていた。目を見るとは、目、鼻、喉を結ぶ線を中心にして、全体を見るようにすること。
2024.11.22_Fri.
昨日の稽古でAさんが目を見ろと言った。自分の両方の目で、相手の両方の目を見た。
とても見続けることができない。目の玉が揺れる。だけど日曜日には見ないといけない。どうやったら見続けられるだろうと今日は考える。
普段あんなに人の目を見て写真を撮っているのに、顔の前にカメラがないだけで何故出来ない。
じゃあ普段と同じようにすれば見続けられるのか。両方の目は開いているけど、効き目だけを意識する。相手の両方の目を見ないで、ピントをとるときのように、片目だけに焦点を合わせる。上手く出来る気がする。目の玉が動かない。
昨日の稽古では『片手持ち小手返し(一)』のとき、手首を握られた方の手のひらを上に向け、大きく指を開くことを忘れていた。それをせずに反対の手で下から相手の手をとることだけをした。なにかいつもより小さい気がしたのはそのせいだと思う。小手返しの時に猫背になりやすいように思う。当日片手を持たれた瞬間に姿勢のことを思い出せるだろうか。
『半身半立ち四方投げ(横)』では、手首を掴まれた瞬間の当て身を忘れた。
2024.11.21_Thu.
沖縄から帰ってきたAさんとふたりで稽古が出来た。日曜日の審査でAさんが受けを取ってくれることになった。技のひとつひとつを合わせていった。入り身投げでは前に入ってはいけないこと、矢筈の手ではなく、襟を掴まないといけないこと。四方投げでは後ろ足を寄せるときに頭の位置を上下させない。腕は伸ばさないといけない。その時の手の位置は肩より低くないといけない。受けはまっすぐに受けてほしい。天地投げも足が前に動いたとき、いつもより背中の方に入ることになる。そんなことをひとつひとつ。
ところどころで技が拙いと感じている自分にAさんは、「審査を受けてください、と言われた時点で、もうあなたは出来ると言われている。技を効かせられるようにするのはこれからの稽古でする(取り組む)こと。審査は形を見せるんだ。」と言った。それと残心の間合いのことを何度も気をつけろと言った。技が終わったところで終わりではなく、相手を見続けること。
「形をもっと綺麗にするには?」というと「何度もやるしかない。やろう。」となって、頭から終わりまでを繰り返した。『半身半立ち四方投げ』の腕を伸ばさないといけない箇所で伸ばしきれなかったら、回転したあとの膝を着く位置をみてくれた。
帰宅するとK(9才)の咳がこの上ない程に酷くなっていた。Yとふたりで手を当てたり、さすったり、背中をカイロで温めたり、スースーするバームを胸に塗ったり。
Kの身体に手を当てながら、Yの手もKの身体にあるのを見て、父親の手の記憶もKに残るんだなと思った。時代なんだろうけど、こういう状況での父親の手の記憶は自分にはないな。でもテレビを見ながらそのまま寝てしまって、抱き抱えられて寝床に運ばれるときの感触は思い出せるな。
猫も看病にやってきた。Kには猫の手の感触も残る。
2024.11.19_Tue.
昨日目にして直感が働いたのに、すぐに動けず一晩寝かせた。
今日は頭の中がそればかり。晩ごはんを食べ、食べ終わり、風呂に入り、風呂から出て、階段をのぼったところで、「もう一晩寝かせたら流してしまう。」とYに言ってパソコンに向かう。ポチっと申し込む。来年が面白くなるように。明後日のことかも知れない。でも明後日のことじゃないかも知れない。
2024.11.17_Sun.
道場で稽古。審査に向けて、基本動作の相対、基本技6本の一人型、中級技8本をKさんに相手してもらって。座受け身、中腰受け身、立ち受け身(それぞれ後ろ、側方、前)、前方回転受け身、追い突き逆突き。
色々やることの中で、真ん中を通っているものより、"下段払い"とか、"当て身"とか、"拳を握ること"とか、そういう端々にあることが上手くいかない。これまで生きてきた中で、やってみようと思ったことがない種類の動きだからだと思う。
それ以外の動きは、いままでしてきたテニスや写真と削いでいけば同じこと。(でしょう?)
今日の注意点。
『四方投げ』で転換するときの頭の高さ(上下させず低いまま)、自分の腕を伸ばすときの腕の角度(肩の高さ真っ直ぐではない。肩より下に握っている手がくる。)
『片手持ち小手返し(一)』最後の抑え、相手の臂にある自分の下の手は、シャベルを使う時の手の向き。
稽古が終わり、YとK(9才)と渋谷パルコの”虎へび珈琲”まで。
上田走『マグレモノ』展。
張り子のだるまには黄色と水色の太い線が入り準備されている。目の前でそのだるまに走君が黒で描いていく。最後に赤がさされたとき、それはとても高貴な色に見えた。赤ってすごい色。
紅をさす起源に頭が飛ぶ。日本書紀、万葉集、平安時代、クレオパトラ。
日本ではアカネやムラサキの植物から化粧の色がはじまる。クレオパトラも口紅はアカネ。アイメイクはヒョウタン?
うちにもひとつだるまを、となって描いてもらう。最後に赤でくるりと筆を入れてくれたのが、なにか縁を結んでもらったみたいに感じる。
帰り道、ゴールドラッシュでハンバーグ。前にここに来たのはいつだろう、とYと話す。
Kが生まれる前だった。今日はKを連れて来られた。お決まりのやつで驚く顔がうれしい。
2024.11.14_Thu.
Mさん、Bと『じべたの会』。一緒に本を作って以来、年に数回じべたで集まりましょう、となっている。早い夕方から森下でじべたに座って桜鍋。生卵と焼き豆腐を追加して。べったら、卵焼き、お新香、焼き海苔、おひつのごはん。
愉しくて、そ こから酒場→Barとハシゴして、途中から終電を無くして帰宅(こんなことはとても久しぶり)。
日本橋恵比寿講べったら市(来年10月に思い出すこと。)、若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』、おいぬ様、角大師、季の美(ジン)、『1ST KISS ファーストキス』、『哀れなるものたち』、『地面師たち』、『ブラックペアン』、『新宿野戦病院』
ひとつずつ辿っていったら正月を超える。それを思うだけで愉快。
2024.11.13_Wed.
週末から寒くなって極端に冷蔵庫のヨーグルトが減らない。アラジンストーブを納戸から出して灯油を入れた。芯も去年のままで今年は大丈夫そう。あー、あたたかい。
今週からようやくK(9才)が登校している。マイコプラズマ肺炎から、普段の鼻炎の症状に戻ってますね、と病院の先生。だけどそちらが落ち着いたと思えば今度は、足が痛くておかしいと言う。
Yと交代しながら諸々の付き添い。
2024.11.10_Sun.
朝ごはんの時に合気道の審査の話になった。
この後稽古に行ってその話をすることになるだろうな、というのと、K(9才)の体調が戻らないのと(もう3週間も熱が下がっていない)、日が迫っているのと。
自分もK(9才)も合気道をしている。体調を崩していなければふたりとも秋の審査が控えている。Kは体調が戻れば(審査に)出る、という。体調が戻らなければ他人にうつるといけないから見学もさせられない、とYがいう。
自分が合気道をしているのは、ただ自分のためで、Kとは関係がない。
でも自分がはじめてやってみる場面、ということになれば、Kが見なくていいだろうか。自分が普段と違う場で、緊張をして、上手くいくところや、上手くいかないところを、Kに見せなくていいだろうか。Kが出席できないなら、自分の審査も春まで見送ってもいいかもしれない。
話が宙ぶらりんのまま、稽古へ行った。
館長とKさんが暖房器具を出して冬支度をされている最中だった。雑巾を絞ってその支度に加わりながら、「Kの具合はどうだい。知恵熱にしちゃあ長いな。」と館長が仰った言葉に、かくかくしかじかで、と話をした。
朝の全部を話さないまでに、館長の声のトーンと、85才を前にして、さっきまでの『親である』みたいな自分の頭が、なにを大仰なことを考えてしまったんだろうと思えてきた。阿保だなぁ。流されればいいものを。
先週は稽古に出なかったから袴をクリーニングに出していた。プリーツが綺麗になった袴をつけたら背筋がのびた。
今日は人数が少なかったから、審査に向けて色々なことを教わった。終末動作の相対の受けのこと。
終末動作(一)の受け・・相半身で相手の手を引く→後ろ足に体重をのせる→後ろ足の爪先の向きをまっすぐに→回転する→足りなければ蟹の横這い。
終末動作(二)の受け・・逆半身で相手の手を押す→相手の動いた方に体重がのる→回転して後ろ足を寄せる→蟹の横這い。
追い突き、追い突き逆突き→拳を握るときは親指は下にくる(横ではない)。手首のちょっとした角度のこと。突く手より寸分足の方が先。
初級技の一人型をした後、中級技を見てくださった。
『胸持ちニヶ条抑え(一)』・・最後の抑えは、(二)の場合は相手の袖を引く抑え方。
(一)だから、一ヶ条のときのような抑えでいい。その時の相手の手首を捻る方向(向こう側に倒す)のこと。
『片手持ち小手返し(一)』・・これも最後の抑え方。相手の肩を床につけて抑えるとき、小手を返している方の相手の手の角度(相手の指先が上を向くように返す)のこと。
館長が見て直されたのは、そのふたつのこと。
どちらもほんの少しの角度。だけど、それを少し変えただけで、受けてくれている人が「イテテテテ。」と言った。
稽古が終わってから、館長はもう服を着替えているのに、いい忘れたというように、側方の座受け身をやってみせてくださった。膝は重ならない。右に倒れるとき、右足は小指側の側面が床につく、左足は足裏が床につく。逆も逆で同じこと。それと終末動作の時の手のこと。一人型だけど、自分の手は相手のどこをどんな風に握っているときの形なのか。それを頭にいれること。
2024.11.09_Sat.
地図を見ていたらとても近くにあるというのがわかって飯田橋駅で降りる。筑土八幡神社。見たかったのと、そこに立ってみたかったのと。
館長(85才)が合気道をはじめた頃、筑土八幡神社に合気道の道場があって、1日に2回、自転車で片道40分かけて稽古に通っていたという話を、何度か耳にしていた。どんな場所だろう。ずっと気になっていた。地図を見ながら歩いて、神社の目の前に立った。そこは、車では何度も通っている特徴のある交差点だった。ここに神社があることに今日までまったく気がつかなかった。周りに色んなものが建って隠れるようにして、だけど一度目にすると、立派にその神社はあった。一礼して階段をのぼった。どこだろう。くまなく見ていった。なにかそこに跡を見たかった。敷地の中だけでなく、周りも探したけど、何ひとつ見つけられなかった。
"神楽坂セッションハウス"へは、そこから歩いて10分もかからなかった。Sさんのダンスソロ『いまここにいます』を観る。
(一日かかっても感想を上手く言葉に出せないから、この日の姿をそのまま焼き付けて覚えておきます。)
会場で出会った友だちと近くの店に寄って少しの時間、話をした。香功(シャンゴン)の話は、振魂みたいなことなのかな、と思う。
帰り道の途中でAが皮付きのべったらを買うというから、ついていって真似をした。Aの声がおいしそう。べったらは冷やすこと。べったらは分厚く切ること。心得た!
2024.11.05_Tue.
神戸で撮影の日。4:30に起きた。体調は崩れていない。
家族がふたりとも別々の症状で体調を崩す中、撮影のことがあったから、寝室を分けて今日までこども部屋のベッドで寝ていた。K(9才)がまだ自分の部屋で寝ないから、普段はヒガシ(妹猫)が寝ている。
嫌がられるかと思ったら、意外と喜んでくれ、身を寄せてきても頭だけは起こして一線を超えないヒガシが、このベッドで一緒に寝た数日は毎晩わたしの手のひらに頭を乗せて完全に体重を預けて眠った。その稀なことが連日起こるのがとてもうれしかった。
編集者Nさんと新神戸駅で待ち合わせ、Mのところへ。今日の神戸はなんて気持ちがいいんだろう。大きく息をした。
今回から、Nさん、M、自分、でチームを組む。今日の現場は好きな空気が流れていた。3人で向かっているような。
撮影は夕方に終わった。終わるとFとF子さん、Aさんがやって来た。会いたかった顔が現れるって、うれしいことだな。生落花生をMが茹でてくれ、ビールで乾杯して、お喋りした。Fが日本酒もいれてくれた。
Aさんがtea treeのオイルを気に入ってくれたこと、FとF子さんと一緒に公園でバレーボールをする想像をしたこと、Nさんがバックパックを背負ってイタリアを旅していたことを知れたこと。
少しでも一緒に居られて皆の話を聞けたのが愉しかった。
帰りの新幹線で清水眞砂子さんの本をぐんぐん読み進み、"日常を散策する"シリーズの1冊目を読了。
2024.11.03_Sun.
目覚まし時計を合わせて早起きをした。快晴。
いまの家に引っ越すまでは、毎週のようにピクニックをしていた原っぱに、今日は合気道演武と古武道大会を観るために向かう。Aさんたちは杖道がはじまる時間に合わせて来るから、わたしは合気道を観るために、皆より一足先に会場へ。
たぶん自分ははじめて観るものに感動するんだろうな、と予想しながらはじまるのを待って、演武がはじまった。
あれ?。。。自分が普段目にしているものの方がかっこいい。
皆と合流して、隣の会場で古武道の大会を観た。興味が沸くもの、興味の沸かないもの、両方があって、それを観続けた。
興味が沸くものが見られるときは、演武がはじまる前の登場の時点でなんとなく分かる。佇まい、顔つき、身体の形だと思う。
武道に限らず、だろう。それをじーっと見ていた。
触れるものを感じているかどうか。取り組んでいるかどうか。なのかな。
頭の中には、もうサボっているプランクのことと、さっき出会ったAさんの友だちに「Hello.」さえも自分の名前さえも英語で出さなかったことが広がった。AIとは毎日喋っているのに。
自分が取り組むのはそんなところからかな。
目にしたものの中で興味深かったのは、『神道夢想流杖術』の他は、『小野派一刀流』と『石黒流柔術』。
他に感じたことは、極端に長い武器や変わった武器を操るよりも、標準の長さや重さ、格好で、それを上手く使っている人の方がかっこよく見えたこと。
2024.11.01_Fri.
若者の友だちKちゃんに連れられ、チーパオマーラータン。
麺はノーマル、スープは極薬膳、2辛。
空芯菜、きのこをたっぷり、ワンタン、木耳、味玉と香菜も追加して、食べながら黒酢。
近ごろ代謝が良すぎてすぐに汗。
温まった身体で、11月になった夕暮れを歩く。
2024.10.31_Thu.
夜は道場でAさんの稽古。
審査のことを気にしてくれ、相対での『臂力の養成』をやってみて、と稽古がはじまる。
そして前にも教えてくれた諸手取りの所作の意味をAさんはもう一度話した。ただ相手の一方の手を自分の両手で握る、というだけの行為ではない。まず手刀を合わせて少し引きながら握る。後ろ足を出しながらもう一方の手を沿わせる。
今日はその諸手取りからの様々なこと。
諸手取りで握られたところから『臂力の養成』の動きに入り、相手を回すときは自分の手を下に沈めない。上げた手の高さを守りながら、自分の肩に相手の頭をつけ、『入り身投げ』をする。『入り身投げ』のときは相手の背中に入りたいんだ、とAさんは何度も言った。
それから、相手の背に入り、相手の手と繋がった方の手は力を抜く。矢筈の手で相手の首を取っただけで相手を転がすことを練習した。その2点の繋がりだけで、その場で力を下の方向に下ろし、腰を使う。
そして諸手取りからの『一ヶ条』の表。前足を横に開き、『臂力の養成』の動きから相手の臂を取り、『一ヶ条』に入る。他の人とやる私の足の動きを見て、「基本の足捌きはそうだけど、その運びで自分の体勢が崩れるような相手とやるときは、自分のいい位置を保てるところまで何歩使ってもいいんだ。」最後は足の運びを守るより、大事なことがあるよ、ということ。
上手くできなかったけど、その後にやった『呼吸投げ』の軌道が面白かった。『一ヶ条』の入り口と同じところから、相手の手と繋がった手を自分の腹の前に大きく通し、(足を開きながら)今度はその手を相手の腹の前に通す(どうやって通したんだっけ)→もう一方の自分の腕を相手の臂に下から当てて、『呼吸投げ』。受ける方は前方回転受け身。こんな浮遊するような技がすんなり出来るようになりたいな。Aさんが合気会では『天秤投げ』と言う、と言ったっけ。(あやふや)
『座技呼吸法』をして終わり。
Aさんは合気会の道場の審査で4段を持っている。ビールを飲みながらだけど、「自分だったら(わたしに)弍級をあげるかな。」と言う。
Aさんの受けた審査と流派が違うから、区切りも違うだろうけど、そしてそれが何級であってもいいのだけど、Aさんが感じているところは知りたいと思った。(でも分からない。)弍級とは。
そして「審査は、わたしは強い、ではなくて、言われたことを"やる"、を見られるよ。」「それと、ここの問題は、もし道場がなくなった時、他の所ではまた初めからやり直さないといけない。」と。「ずーっと続けることが目標だから。」とわたしが言うと、「そう思ってるならいいけど。」とAさん。
言いながら、(わかっていても家庭と稽古の頻度と仕事とを考えたら、どう動くことも出来ないじゃないか)と心の中。
「すべての(道場や流派を分ける)ラインがなくなればいいのに。」と呟くと、ラインという言葉がAさんに伝わらなかった。英語じゃないのか?
起伏を生まず、淡々と続けられたらいいな。
でも起伏を生まなかったら、稽古のはじまりから上手い人と練習できなくて、その時間は果てしなくつまらないと感じる。起伏を生んだあと、記憶を消したらいいのかな。
2024.10.29_Tue.
夜はAさんと稽古。
今日は正面打ちからのこと。右相半身で正面打ちをしてこられたら、左足で前に入り、右足は回転しすぎない。両手で上から相手の手を落とす。そこからの入り身投げ。
次にやったことが面白かった。
右相半身から、相手の正面打ちを自分の右手で受けたら→左手で下から相手の手を切って→右足は前に入って右手で横面打ち→入り身投げ。同じ入り口から、四方投げにも入れる。
色んなことができる。
次にやったことは、右相半身で相手の正面打ちを右手で受けたら、すぐに左足を前に相手の腹の中に入って、入り身投げ。受ける方は面食らう位にスピード感がある。
相手が正面を打ってくる方の『一ヶ条抑え』。相手の力が100%になる前、振りかぶった序盤のうちに相手の肘あたりを自分の両手で受け、腹側に出る『表』のことと、背中側に入る『裏』のこと。この時AさんはQuaの話をした。黒板に身体の絵を描き、両肩に○、腰の左右に○、4つの○を描いて、それを結んだ四角の中から腕がはみ出さないように。
その後にやった『天地投げ』も、そのQuaを意識すると、感触が違う。崩す方の『地』にある手ははみ出していい。『天』の手をQuaからはみ出さないようにする。
『三ヶ条抑え』も稽古した。入り口はなんだったっけ。すごく面白かったのに思い出せない。相手に三ヶ条をかけて下に切った後の方向に今日も迷ったことと(自分の背中の方へ下がれば良かった。養神館の場合は歩かずその方向へ方違え。)相手の腹側に入る、背中に入る、の2通りを稽古したこと。
最後は『座技呼吸法』。気持ちがすーっとする。相手の力の向きを感じること。自分の力の向きを伝えること。
稽古が終わって、今日も黒ビールを1缶飲むあいだ話して、「また木曜日に!おやすみ!」と別れた。
帰宅してQuaのことを調べたけど、うまくでてこない。あの時AさんがQuaと書いたのは、カタカナの発音を伝えようとしてくれたのか。
Aさんが言ったのはCoreのことだった。
2024.10.28_Mon.
実家の両親がK(9才)に宛てて、「まだ全部見たことがないだろう?」と優しい口実で、新旧の1万円札、5千円札、千円札を送ってきてくれた。新だけじゃなく、旧まで入っていた。
目に入れたあとは、自分がいま欲しいものを考えて、クリスマスに使いなさい、とKにお小遣いをくれた。Kは(まだ熱が下がりきらない頭で)それを数えて、「ゲームのソフトはいくら高くても6千円とかなんだよ。」と言った。(残りを貯めておくことは、ちゃんと分かっているそう。)
先週Aさんが教えてくれた筋トレをやってみる。プランクという筋トレ。その格好になってみただけで、自分には腹筋が全くないことが分かる。揺れてフルフルになる。
試しに30秒を3回。
2回に減らさないと、心が逃げて毎日続けられそうにない。
30秒を2回、目標はとりあえず1ヶ月間。
夕方Kさんが『四方投げ』や『二ヶ条抑え』での、抑えるときの足のことでLINEをくれた。
程度によるけど、後ろ足が残ってしまわないように、(後ろ足の指が前足の踵や指に近くなるように)最後に少し寄せるといい、と書いてくれている。
『二ヶ条の抑え』の抑えるときの両足の形は、片膝を着いた相撲のそんきょのような形で股が開くこと。
そして、『肩持ち入身投げ(二)』の変更点→まっすぐ手を入れたあとの【肘打ち】が型では不要なこと。
2024.10.27_Sun.
稽古。前半は上手い人と組めなくて、曖昧な箇所がクリアにならない時間がしんどかった。
しつこくいつものルーティンの、突きからの二ヶ条に迷う。(突きからの三ヶ条は迷わない。)
自由技をしてから休憩。
後半は他の人は杖道。自分はKさんが続けて合気道を出来るようにしてくれる。
途中、怪我をした人がいて、キズパワーパッドを薬局まで買いに行った。はじめて道着を着たままスニーカーを履いて外に出た。冬休みの部活の日みたいだった。
Kさんに相手してもらって合気道を習う。
また先週からの訂正と補足。
『正面打ち入り身投げ(ニ)』・・相手の襟を掴むときは、矢筈の手ではなく、襟に指をかけて掴む。最後は投げてから歩み足。(相手側にある足が前)
『横面打入り身投げ(一)』・・先週までと大きく訂正。右相半身のとき、足は踵方向に45°回転しながら→自分の左手で受ける、右手で当て身→四方投げの手を取るときのような動きで相手の手を取る。足はV字で入りながら。→肘であごに寸止め→両手の平は上向きで投げる。
『胸持ち二ヶ条抑え(一)』・・はじめに二ヶ条をかける時の足の動きは、後ろ足が先に横に動き、前もその方向に少し動く。
『肩持ち入り身投げ(ニ)』・・相手の肘より肩寄りに自分の手首を前に向かって入れる(力の向きは下方向ではない。)
『半身半立ち四方投げ(横)』・・これも先週までと大きく訂正。館長が見て下さった。相手に手を引かれる状況なのだから、相手の手を取る時、自分の右手の小指が刃になる。小指で相手の腹を切る角度に動く。足指は立てるけど、立ち上がらない(膝はいつも床についている)、相手側にある自分の足から動く。
最後に。横面打ちを受ける時の足のこと。
逆半身のときは前に出て受ける。
相半身のときは回転して受ける。
2024.10.24_Thu.
K(9才)の40℃の熱がようやく37℃まで下がり、昼ごはんに素麺と梅干しが食べられた。
夜はAさんと稽古だった。昨日事情を話して、今日もやりとりするうちに、やっぱり稽古することにした。Aさんも今朝東京へ戻って来たばかりで、珍しく「今日は疲れている。」と話した。
準備体操をして、「なにかやりたい事はある?」と聞かれたから、「今度審査を受けることになった。」と話す。
基本動作の相対から一通り見てくれ、上段払い、中段払い、下段払いのやり方、立った状態からでは膝をつかないと前受け身を取れない、とやってみせると、筋トレの方法を教えてくれた。
それから8つの中級技のこと。Aさんは自分の合気会のやり方ではない養神館の技だけど、ひとつずつ相手してくれ、たぶんここはこうなんじゃないか、と考えてくれた。
一通りが済んだから、合気道を終わりにして、Aさんが木剣を持って、わたしが杖を持って、交代しながら打ち込みの練習をした。
杖を7:3で持って、正眼の構え(右足が前で半身、右手が上、左手が下)→左足を前に出して上段(柄頭が自分の目の上)に構える→振り下ろす(振り下ろした時、右足を揃える)→目付け。
振り下ろすときは力を抜く。杖の重みだけで相手の木剣にのせる。杖の軌道を大きく。
Aさんの持つ木剣の鍔に振り下ろした杖が当たっている感じがしたとき、「もうすこし腰の回転があるといい。」とAさんが言った。腰を使うように気をつけると、相手の鍔に当たる感じがなくなった。
交代するとき、自分の木剣を相手に渡すときは、右手に持っていたのを納刀して左手に持って(左手は鍔つばにある)→それをまた鍔から握りこぶしひとつ分開けて下を右手で持ち直して、相手に渡す。その少し開けた部分に相手の受け取る手が入る。刃は自分の方に向いている。
2024.10.23_Wed.
午前中は次の撮影のため、4人でzoom打ち合わせ。皆で顔を合わせて話せる時間が持てて、これまでもそうすればよかった。それぞれに話すのではなくて。次からもそうしましょう、となる。
K(9才)の熱が40℃前後から今日もまだ下がらない。昨日病院で再診すると、マイコプラズマ肺炎だった。「頭も腹も喉も全部痛い。」と言って、果物でも少し入れると吐いてしまい、何も食べられず、水筒の麦茶だけ飲んでいる。
2024.10.21_Mon.
土曜日に「夜更かしがしたい。」とK(9才)が言うから好きにさせてみたら、明け方の4時までひとりで(猫に付き添われ)起きていて、翌日の昼過ぎから発熱。
今日は学校も休んでYが病院へ連れて行く。ただの風邪との診断だったけど、本日40℃まで熱が上がる。
手ぬぐいで冷やしながら、頭が痛くてうずくまっているKに「4時はやり過ぎたなぁ。」というと、「4時はやり過ぎたから、今度やる時は最大でも12時にする。」と素直な言葉。
Kが体調を崩すと、必ずナリタが見守るように隣にいる。
先週末は、ナリタとヒガシを保護して家へ連れてきてくださった方の突然の訃報が入った。
譲渡会ではじめてお会いしたとき、私たち家族の顔を見て「野生の感でこの兄妹はご家族と相性がいいと思います。」と仰った。そして縁を繋いでくださった。
Kの隣に寄り添うナリタを見て、ヒガシを見て、今日はその時のことばかり。
2024.10.20_Sun.
道場に着いて館長(85才)に「おはようございます。」と挨拶すると、「次の審査会で審査を受けてください。」と言われた。
準備体操。正座をして鏡を拭くような動作と腹の前でおにぎりを握るように両の手を合わせ、振ること。3人で交代しながら基本動作と二ヶ条と三ヶ条のルーティン。内開きと外開き、相手に手を取らせる、正面打ちから、突きから、の小手返し。
木剣を持って八通大太刀。杖を持って制定形のひとり形。相手をしてもらって『着き杖』から『左貫』まで。
その後はKさんに合気道を教わる。
基本動作の相対。昇級技の6本と、中級技の8本。全部相手してくださった。
先週からまた訂正と補足。
『両手持ち四方投げ』・・受けるとき、転がる角度は相手の身体に沿って。
『両手持天地投げ』・・相手を転がす方向に相手の肩越しに視線を置く。
『胸持二ヶ条抑え』の最後はやっぱり袖をひく方の抑え方。
『片手持小手返し(一)』・・受ける時は飛躍受け身。
最後に昇級技(初段)をひとつだけ。
『肩持呼吸投げ(二)』・・帰宅したら忘れた。
2024.10.18_Fri.
Dさんとお別れの日。フランソワーズ・アルディ『Tous les garçons et les filles』『Françoise』、ジョー・ストラマー、マンフレッド・マン『Groovin' with Manfred Mann』、フェアーグラウンド・アトラクション『ay fond kiss』、フィル・スペクター、ベン・E.キング、ゴダイゴ『ガンダーラ』、ボブ・ディラン『Nashville Skyline』、ソンドレ・ラルケ『Faces Down』、ケニー・ランキン『After the Roses』、ポート・オブ・ノーツ『さらば』
2024.10.17_Thu.
半月ぶりにAさんと稽古。
逆半身で片方の手首を握られたところから、入り身→腰回転→転換の練習から。
同じ入り口から、握られてない方の自分の手を相手の手に重ね、握られた手を抜く練習。そこからの小手返し(前足を抜く)→相手の頭の上を歩き腹這いにさせる→抑える。
その後は足捌きが難しかった『一ヶ条抑え』。逆半身からはじまったんだっけ。どうだったっけ。難しかった足は、Aさんが杖道の繰り付けの時と全く同じ足だと言った。あぁ、あの難しいやつ。前足が横に動き、足を踏みかえる。
それをしながら握られている手を(わずかに)引き、握られていない方の手で、相手の臂の内側に手刀。そこから自分の両手は座技呼吸法の時のような動き(それも難しい)→相手の臂をとる→相手の腹側に入って、送り足、歩み足、送り足、抑える。
相半身で両手首を掴まれたところから、後ろ足が前に入り→身体の方向を180°変える→投げる(受ける方は前方回転受け身)。
座技呼吸法をして、稽古終わり。
2024.10.14_Mon.
体育の日は必ず晴れるから今日も晴れ。
普通の時刻に起きて、朝ごはんをたべて、顔を洗いながら必要なものを頭の中に置いていく。
ザックにそれらをザーッといれて、昔登った山のファイルを開き、登ったときにメモしておいたルートタイムを控えた。地図のカラーコピーを2枚とって、きちんとファイルしていた12年前の自分に深く感謝して、1枚をポケットにいれる。家を出る。ひとり金時。
山にひとりで入るのは、今回がはじめてのこと。
バスタ新宿の発券場で、山に登るのに都合のいい時刻の登山口までの直通バスがなかったから、御殿場駅までの切符を買う。(新宿に戻る最終バスの時刻だけ聞いておく。)
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【金時山】
11:05 新宿バスタ発(御殿場行き)¥1,800
13:21 御殿場駅着(観光案内所で路線バスを尋ねる。あれ、その区間を刻むバスなし。)
13:25 御殿場駅発タクシー ¥3,000(12年前の地図では¥2,000だった。ぎゃー。)
13:38 fujimi cafeの駐車場でタクシーを降りる。車道を挟んで逆側に乙女峠入り口
13:45 乙女ハイキングコース分岐
14:14 乙女峠
14:38 長尾山
15:29 金時山山頂 1212m(朝ごはんの残りのおにぎりひとつ。)
15:46 山頂を出る
16:02 やっとクロモジを発見→爪で削る
16:09 分岐 金時神社方面へ
16:49 金時宿り石
17:03 車道(ここが終わりではない)
17:14 公時神社
17:24 公時神社入り口(缶コーヒー、ミニヤッカ)
17:29 金時神社入り口バス停(真っ暗で何もない。立って待つ。)
18:13発 高速バス(バスタ新宿行き 最終)¥2,130
21:44 バスタ新宿着
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ハラヘッタ!
2024.10.13_Sun.
館長が85才になっていた。
向かいあった相手が短刀を持ち、体捌きの稽古。短刀の持ち方。刃の向きはいつも上。突くときは、自分の手のひらをお椀にして凹むところに短刀の柄頭をつけて握る。横面打ちをするときは、柄頭に蓋をするように親指をつける。
そして自由技。結局小手返しばかりになってしまう。辛うじて入り身投げ。
杖道のこと。今日館長に指摘されたことは、引き落としのときに(足が)後ろに下がらないこと。その場でやること。
終わってからKさんに今日も中級技を習う。
習って帰ってからいつも思い出してメモをとるけど、ところどころ間違っている。
先週の記憶違いの訂正と補足。
『横面打入り身投げ(一)』・・右相半身のとき→足は転換しながら、右手で流して受ける→前足はV字で入る、左臂を相手の顎に向けて寸止め→入り身投げ
『胸持ち二ヶ条抑え(一)』・・最後の抑えは、相手の袖を持っての二ヶ条の抑え方ではなく、一ヶ条のときのように相手の脇に自分の膝をいれて抑える。一ヶ条の抑えと違うところは、相手の手首を床に抑えるのではなく、相手の手に二ヶ条をかけたまま。
『肩持ち入り身投げ(二)』・・はじめの部分。相手の臂に手刀を当てるとき、床に沈める方向に力を向けるのではない。→そのまま滑らせる方向はまっすぐの方向。
『片手持ち小手返し(一)』・・右相半身のとき、相手に奥の手を取られる→握られた左手の手のひらを上に返すときは"しっかり指を開く"→足は転換→右手で相手の手首を下から取り、自分の左手を抜き→左手で相手の指に手刀をいれて小手返しする"その時の足は、もう一度踵方向へ転換"→"相手の頭の上を通るときは相手の臂を押さえておく"→相手の身体を腹這いにさせる→あとは先週やったこと。
『片手持ち肘當呼吸投げ(ニ)』は、やり方云々ではなく、ただただ様にならない。
2024.10.12_Sat.
去年からこの時期に訪れることにした。大切な人が住んでいた海のある町に出かける。
今年は町は歩かずに、ただ海岸に着いて、海岸に座った。この1年で唯一変わったことは、海岸への階段も、なにもかもが綺麗にペンキが塗られ、そこいらじゅうが陽気なピンク色の景色になっていたこと。私たちをたのしませようとしているのですか?
自分はそう受け取った。Yはどう受け取っただろう。
去年はなかった頑丈で巨大なブランコ(それもピンク色)まで出来ていた。K(9才)が嬉しそうだった。海沿いのロシア料理屋で昼ごはんを食べた。ペリメニを分けて、わたしとKは壺焼きとピロシキ、Yはビーフストロガノフ。
2024.10.10_Thu.
K(9才)は昨日の夜、「唐揚げをたのむ。」と言って寝にいった。
『座・高円寺』へ演劇鑑賞に行って、小学校に戻ってから皆でお弁当を食べる らしい。いいなー。ごはんを握らず入れるのはいつもの約束。梅酢唐揚げ、タコさんソーセージ、ピーマンおかか炒め、たまご焼き(青海苔)、柿、シャインマスカット。普段は少食のKが「今日はまだまだ食べられたよ。足りなかった。」と言って帰ってきた。「夜は栗ごはんだからお腹あけといて。」と言って、せっせと栗の皮を剥いた。手が包丁の形から開かない。
2024.10.08_Tue.
ちょっと分厚いかな、と迷った長袖を着てちょうど良かった。
Rさんと久しぶりに飲みにいこう、となって、Dさんも呼び出したら雨の中来てくれた。
駅前の居酒屋で、おいしいものを食べて飲んで沢山話した。またこんなふうに飲めたらいいな、と思った。この人たちと交差できて、閉じていたものが戻ってきたり、やっぱり大きく影響を受けた。こうやって交差する時間はもうまもなく終わるかも知れないけど、影響されたことが残る感じが面白い。また会いにいくし。
2024.10.06_sun.
道場で稽古。また袴のプリーツが気になる。
ハンガーに吊るしているからいけないのかな。稽古のあと干さないのも嫌だし。後ろのプリーツがくずれるのが嫌。アイロンは難しくてもっと嫌。袴に嫌が溜まっている。
鞄に入れようと、袴を畳んでいると猫が紐に寄ってくるから、しゃしゃしゃっとやるのを落ち着いてやりたい。
今日は基本動作から。人数が少なかったから、臂力の養成はひとりの手首をふたりで握って行う。いつもの二ヶ条と三ヶ条のルーティンもKさんとMさんと3人で出来て、館長にずっと見てもらえたのが今日はよかった。
胸持ちの二ヶ条が今日はうまくかからなかった。当て身をした手で自分の胸にある相手の手をとるとき、捻るのが足りていなかったから、かからなかった。自分の逆の手は突き上げてきて、相手の手首をとる。それでも足りないときは臂を使う。
基本技6本も、3人で交代しながら稽古した。
休憩を挟んで自由技。Kさんに動きすぎるとまた言われた。相手が打ってくるのを待つこと。
木剣を持ってパスカルさんの剣、八方斬り、十二の型。八通大太刀のこと。『相摺 右』『相摺 左』『鷲(じゅ)』『乳拂(ちばらい)』『左輪』『受け返し』を、教わりながらKさんに相手してもらった。
終わってから先週に引き続き中級技を教えてもらう。
『正面打ち四方投げ(一)』・・右相半身のとき、受けた右手で相手の手首をとり、左手はクロールの手で上から相手の母指球をとる→右手は相手の腕に沿って当て身→当て身した手で相手の手首の脈部をとる。
『横面打入り身投げ(一)』・・右相半身のとき、左足が左前に動きながら左手で受ける→右手は当て身→右手が上にクロス→左足が前に入りながら臂が出て→右足が出ながら(手のひらは下向きで)投げる。だったかな。。。
『胸持ち二ヶ条抑え(一)』・・右相半身のとき、右に開きながら二ヶ条をかけて→転換しながら右手で相手の臂をとる→一ヶ条のように足を出しながら→右手で相手の袖をつかみ、自分の右脇に挟み、相手のお尻を見てから→左手で相手の臂に手刀しながら相手の頭方向に力を向ける。
『肩持ち入り身投げ(二)』右逆半身のとき、転換しながら相手の臂に朝顔の手で手刀を当て、そのまますべらせる→入り身投げ。
『片手持ち小手返し(一)』右相半身のとき、相手に奥の手を取られる→握られた左手の手のひらを上に返しながら、足は転換→右手で相手の手首を下から取り、自分の左手を抜き→左手で相手の指に手刀をいれて小手返しする→相手の頭の上を通り相手の身体を腹這いにさせる→自分は立ったまま、左手で相手の手首を持ち、右手は相手の臂より少しだけ上(肩寄り)を持ち、床に押す(その時に右手を少し滑らせる)。
『片手持ち肘當呼吸投げ(ニ)』右逆半身のとき、相手に右手首を握られる→転換しながら左手で相手の手首を上からとり、右手は相手の臂の下に入れる→送り足で出ながら投げる(手のひらは下向き)。
『半身半立ち四方投げ(横)』・・正座をしたところから、相手に左手首を取られる→右手で相手の手首を取りながら、相手側にある左膝を前に一歩出す(足の裏で立たない。膝は常に床、足の指は立つ。)→身体を反らせる→右膝を支点に左膝を前に回転→最後は右膝が前に出て、左手で手刀をあてる。
『座技両手持ち呼吸法』・・正座で向かい合い、両手首を取られる→臂力の養成の動きをしながら足の指を立てる→膝で左へずれる→ずれた時、受ける人の左足が左に伸びる→前傾しながら左手を手刀にして斜めに振り下ろす。
2024.10.05_sat.
雨の日。写真を仕上げる作業。
あとで一冊だけ図書館に本を返却にいかなきゃならない。清水さんの本の貸し出し期限を延長してもらっておこう。
涼しくなって(寒いのか?)猫もK(9才)も普段より身体の距離が近い。
2024.10.02_wed.
駅に行く最中に、図書館で本の返却と、郵便局でレターパックの発送。
電車にのって銀座、シロタ画廊へ。原陽子さんの『朽ちる家』の展示。
パウリスタで読書、清水眞砂子さん著『本の虫ではないのだけれど』の一冊目。どうして清水さんの文章は、ここまですんなり身体に入ってくるのだろう。どんな速度で話す方なんだろう。
読みたい雑誌があって探したけど、教文館になく、有楽町の三省堂書店まで足を伸ばしても手に入らない。
2024.10.01_tue.
服を贈ってみようと一枚選んで、待ち合わせの場所へ。今夜は西荻窪のFeveでご馳走をたべる。
18回目の結婚記念日だ。向こうからちょっとおしゃれしたYとK(9才)が歩いてきた。
Kがはじめてベルトを締めてもらっている。
無花果が入ったカンパリソーダ(夏の始まりに神戸のFに作ってもらって以来、いつも飲みたい。)
シチリアワイン COLPASSO GRILLO、トマトとチーズのケーク・ド・サレ、パテ・ド・カンパーニュ、戻り鰹と山羊のチーズのマリネ、鴨のロースト、野菜のキッシュ、蛸と柿のマリネ、かぼちゃのスープ、自家製パン、牛さがりのロースト、和栗入りミートパイ、和栗のモンブラン、珈琲。
Yはいつもイヤフォンをして音楽を聴く。
18年以上一緒に居るけど、いま一番好きな歌さえ知らない(親友には話すのに)。Yは夜中まで仕事した後、家族が寝静まった後でひとりで面白い映画をいつの間にか観ている。そのあたりのところを、もう少し教えてもらえるような次の一年にしたい。
2024.09.29_sun.
随分涼しくなって稽古がしやすい。
いつものルーティンのあと、正面打ちからと突きからの自由技。やっている最中、四方投げを相手にかけようとして、逆に自分が転がってしまった。あれは何がどうなってそうなったのだろう。
後半は杖道のこと。打ち込み、と言ったっけ。
木剣を持った相手が前に立ち、杖で打ち込む練習。
その後で『着き杖』『水月』『引さげ』『傾面』。
杖は出来る限り長く持つこと。繰りつけのときの横に出す足の位置が今日は一番難しく感じたこと。上手く出せれば相手の足と直線を結べる。杖の影に自分の身体を入れること。後ろにある手をまず下に下ろせば、杖の先が自然に上がり、Cの字を描きやすいこと。Cの字の最後を丁寧にすること。
皆の稽古が終わり、今日もKさんに合気道を習う。
中級技を覚えたい。一人型ができるくらいにまで。そうKさんに話し、教えてもらう。
『胸持ちニヶ条抑え(一)』→相半身からニヶ条をかけ、相手の臂をとり、一ヶ条のときのように歩み足→送り足→歩み足→ニヶ条の抑え方(相手の頭側にある手で手刀)。
『肩持ち入り身投げ(ニ)』→逆半身から転換しながら→相手の臂に朝顔の手で手刀を当てて崩す→入り身で入る。
『片手持ち小手返し(一)』→相半身で奥の手を握られたところから→逆の手で相手の手首を下から取る→握られた方の手を外し→相手の指に添える。
『半身半立ち四方投げ(横)』→正座して、相手に片手を取られる→相手側の自分の足を前に出し(立ち上がらない)→身体を反らせる→後ろ足を支点に回る→腕を伸ばす→抑える。
稽古が終わり、館長が用意してくださったお寿司と焼き鳥とビールと日本酒を皆でいただく。
2024.09.28_sat.
仕事部屋にキャンプ椅子を運び、今日は『極悪女王』を観る日。
1話を見終わったところで、Yが『碁盤斬り』を挟む。
こんがらがっているものをほどくのは、許すこと、緩めること、なのかな。
『柳田格之進』の落語を聞きながら昼ごはんを食べて、(Yは『碁盤斬り』の余韻と過ごしたくなったからここで離脱。)
ひとり続けて『極悪女王 2話~5話』、それぞれの気持ちが分かる中、自分は誰を目指すだろうと考える。ジャガー横田かライオネス飛鳥のような気がする。
昔の女子プロレスの映像も観た。コーナーポストから飛び上がったジャガー横田の姿が美しかったこと。やっぱりジャガー横田かな。
プロレスの受け身の取り方を調べてみる。
2024.09.26_thu.
火曜日はAさんが体調を崩していた。
今日は稽古をすると言っていたけど、回復明けで大変かなと思ったから、いつもの夜の大人の稽古の前にAさんがこどもに教えているクラスに、多少は手伝えるかな、と思って夕方から参加する。
布団を敷いて受け身の稽古のあと、水筒のお茶をそれぞれに飲んでいるときに、こども同士の喧嘩がはじまった。
事のはじまりは見ていなかったけど、ひとりのこどもがぼそっと「自業自得だろ。」と言った一言に、相手のこどもが闘牛のようになった。
K(9才)が生まれてから、Kを通した人間の様子に触れてきたけど、Kは今日のこのタイプではないから、この種類のトラブルにはまずならない。
闘牛のようになった他人のこどもの仲裁にはじめて入った。
なだめても、気をそらしても、Kにやるように足を揉んでみても効かない。
ロケットの噴射を食い止めるみたいに、放すと飛んでいってしまう。
Aさんとふたりがかりで四苦八苦しているところに、タイミング良く館長が道場に入ってきた。
館長は喧嘩だと分かると「ようし、ふたりともこっちへ来て、畳8枚使っていいから相撲をとれ。」と言って、自分は行司の位置に立った。取っ組み合ってルールの下に相撲をとるうちに(館長は「なぁんだ!お前たちは。技がないから組み合ったまま動けないんだ。」とか言っている。)闘牛が人間に戻ってきた。戻ってきたところで相撲が終わり、館長はふたりに握手をさせた。(84才はすげぇ。)昭和の仲裁の仕方を目の前で見て、人間の勉強をした気分。
もう今夜限りで充分だけど。とても疲れた。でも振り返ると面白い経験をした。
大人の稽古の時間。まず『呼吸投げ』。さっきまでこどもと布団の上で受け身をたくさん取ったから、床でやると今日は感覚が変。
『入り身投げ』。相手が大きく、投げるのに持っていけない時のひとつのやり方。入り身投げの途中、投げられないと思ったら、自分側にある相手の手を自分の腿のあたりで抑え、逆の手で相手の肩を返す。
『四方投げ』今日は硬い人に技をかけられる時も、自分で頭を寄せてうまく受け身がとれた。
『天地投げ』要点は言葉で頭に入っているのだけど、もっとかっこよく出来るようになりたいと今日も思う。
2024.09.25_wed.
山口洋(HEATWAVE) ソロツアー『Highway60~61 Revisited. 』#025を観るため、
吉祥寺へ。
山口さんが育てた植物を、今日いただけることになったから(応募をしたら当選した)、
『Give 'Em Enough Rope』のアルバムジャケットが胸に入ったニットを着てStar Pine's Cafeに向かった。ドリンクチケットをカンパリソーダに代えてライブをみる。
顔を見て渡したかったからと、1部が終わった時、山口さんに「ちよじさん。」と呼ばれてステージから手渡された。『初心者でも失敗しないしっかり育ったオリズルラン』。
自分の日常に山口さんが育てたオリズルランがやってくる。
今日も山口さんの歌が聴けてよかった。
2024.09.23_mon.
家族と映画館に『ルックバック』を観に行く。
漫画は3人とももう読んでいる。
先にぐんぐん進みたい気持ちも、その繋がれた手を止めて、離してでもじっくり取り組みたい気持ちもとてもよく分かる。
映画館を出たとき、K(9才)が「ととはずっと目を押さえていたね。かかはずっと腕を組んでいた。」と言った。Yは漫画をもう10回以上読んでいて、映画館でも涙が出た様子。わたしは映画館が寒かった。
最後に違うストーリーが描かれたことをKがなぜ?と言ったから、頭の中は、ひと通りでなくても自由に別のことを何度描いてもいいんじゃないかな、と話しながらトニーズピザまで歩き、ニューヨークピザを頬張った。トニーズピザのご主人が窓際でピザを伸ばしていた。その立ち姿はピザを伸ばし続けてきた形をしていた。『ルックバック』の背中のようだった。
公園を横切って帰る。また9月のあの肌寒さがやってきた。
2024.09.22_sun.
傘をさして道場へ。今日は館長とKさん、Aさん、Mさんと自分だけ。大いに教われる日だ。
いつものルーティンのあと、休憩を挟んで自由技。他の人は突きでも正面打ちでも何をされてもそれを返す練習。わたしは混乱しないように、正面打ちからだけに絞ってくださった。その後は、両手を持たれたところから。
自由技で両手持ちからを指定されるのがはじめてで戸惑っていたら、Aさんが「隅落としでもなんでもいいよ。」と助け舟を出してくれた。
自由技でははじめてなだけで、稽古でいくつも練習していたのを思い出した。
『四方投げ』が出来る。『入り身投げ』が出来る。
「天地投げだってあるぞ!」と館長の声が聞こえた。(地にある手はそこに椅子があると思って動かさない。天の手で投げた後の手の曲線。投げる方向は前に出した足の方向。)
他の人がやるとき、館長はだんだんに、「胸でも臂でも肩でも掴んでやれ。さぁ、どうする。」「次は後ろから掴んでやれ。さぁ、どうする。」と発破をかけていく。稽古が面白い。
杖道のこと。Aさんに『着き杖』から『左貫』まで相手をしてもらい、教わる。
『引っさげ』の"繰り付け"のこと。相手が木剣を握る手と手の間に自分の杖をつけるとき、相手の手首のところまで杖が届くように。
『斜面』のときの逆の納杖の仕方、"返し突き"は昔は"腰捻り"と呼ばれていたこと、"返し突き"のときの親指の使い方。
『左貫』で杖を頭上に上げる時、目はまっすぐに前を見たまま、視界にギリギリ入るくらいのところで杖を持つ。そうすれば相手の木剣が振り下ろされても身を守れる。Aさんはわたしと向かい合って立った状態で、杖がわたしの視界ギリギリに入った瞬間を言い当てた。
水月を突かれるときの杖の動きのこと(いなすこと)。いなすより、避けるを先にやること。その順番はとても大事なこと。
『水月』ときのはじまりの腕の伸び方のこと。(全部伸ばしてしまわない。極端に曲げない。)
他にももっと教わったと思う。突くときに一番自分の力が入る間合いのこととか。リズム(タイミング)のこととか。’’目付け’’のとき、Aさんの目に杖を向けたと思った箇所が高かったこと。Aさんがそこだ、と言った目の場所は自分から見てAさんの目の下あたりに見えたこと。
皆の稽古のあと、Kさんに合気道を習う。
『一ヶ条(ニ)』のこと。逆半身で正面打ちを打ってこられる。(一)の時のように歩まずに、転換したあと煽り足→卍足。
後ろから両手を持たれた時の身体の抜き方、先週やった『正面打ち四方投げ』の手の取り方のおさらい。『四方投げ(ニ)』のこと。
そして『飛び受け身』の練習で、『小手返し』と『四方投げ』で技をかけてもらう。
最後に面白いことを教えてもらった。すべてボールを持っているときの手の動きなんだと言うこと。ボールを持った(と想像した)手を親指を支点にして上げると相手の身体が浮く。それと逆に、小指を支点に下げると相手の身体が下に落ちる。Kさんはその手のことを「朝顔の手」と言った。いい名前。もうこれ以上頭に入らない、というところで稽古が終わる。
2024.09.21_sat.
受け身をとる時に痛いから、袴の腰板の内側についているプラスチックの爪を外してしまっていた。稽古で動き回ると爪がない分どうしても腰板の位置が下がってくる。だから今日は朝ごはんを食べたあと、袴の内側に太くて平たいゴムを縫い付けて細工してみる。上手くいくかな。
午後は2日続けて京王線にのった。京王多摩川駅で降りて河川敷まで歩く。
去年はK(9才)とふたりで見た花火を、今年は家族皆で見に行った。去年は寒くて冬のショールをぐるぐる巻きにして見ていたけど、今年はちっとも寒くなく、その代わりにものすごい湿度で、3人とも気圧にやられてグズりはじめる。
前に居た浴衣を着た学生のカップルの、恋をする目を見てみろと言って、あの目ではないではないか、とYに絡んだ。あの目をしろ、と言ったところで全ては自分のせい。今日は全部気圧のせい。
それでも大きな花火は好きだった。Kも今年は眠らずに見ていた。
2024.09.20_fri.
撮影。京王線にのって神奈川県まで。
たいてい撮影の日は黒い服を着るけれど、今日は黒は辞めようと思って茶色い服を着た。
駅でTさんと待ち合わせ。今日も真夏のように暑くて、ふたりで汗の粒を流して現場についた。デカフェのアイスコーヒーを出してくださった。Tさんと並んで座って話を聞いた。
この撮影は打ち合わせの時から、伺ってみないと何が撮れるかわからないと話していた。
Tさんは問いかけ聞くうちに泣いていた。それから撮影をした。
しっかりポートレイトを撮りたかった。Tさんとの仕事はいつもそう。
撮影が済んでまた駅まで汗の粒を流して歩いて、駅でTさんと別れた。
帰り道、タワーレコードに寄って、今日が発売日のフェアグラウンドアトラクションの新譜を買う。
2024.09.19_thu.
夜、Aさんと稽古。今日ははじまりから終わりまで∞を描くこと。どうやれば尖るところを作らずに∞が描けるか。受ければ感じるけど、やるのは難しい。
稽古が終わってAさんと話しはじめ、ビールを2缶と半分。いままでの中で一番Aさん自身のことを話してくれた気がする。
2024.09.18_wed.
都内で撮影。玄関を出るときに「夕方にひと雨降るみたいだよ。」とYが言った。
本当かな?と思うくらいに外は強い日差しだったけど、その一言があったから心づもりがあって、夕方に本当に雨を見たときに、朝の一言に感謝した。
これまでも人の暮らしや生き方を撮影する機会がたくさんあったけれど、近頃はよりまっすぐ正面に人の姿があるように感じる。
撮影が終わって、編集者Tさんと車に乗って、ふたりでこの町に居たら、会うことが自然、という友の顔が浮かび、ふた りで1時間程だけ会いに行った。Aは急に連絡したのに家に招いてくれ、庭のレモングラスでおいしいお茶をいれてくれた。
2024.09.16_mon.
知り合いから、「Kがたくさん持ってた恐竜のおもちゃ、今も大事にしてる?今度友だちのこども(恐竜好き)が遊びに来るんだけど、Kがもしいいよって言ってくれたらいくつか分けてもらえないかな。」駄目元で、と打診があった。もうずっとしまい込んであるし、いいんじゃないかな、と深く考えずにそれをそのままK(9才)に伝えた。
するとKはたちまちベソをかいて、「大事にしてたものだから、顔の知らない人にはあげられないんだ。」と言った。こどもの言うことが合っていてハッとした。
「Kが毎日使ってる恐竜のフロスピックなら、たくさんあるから分けてあげられる。」と言って、ちいさな袋にフロスピックを詰めた。
2024.09.15_sun.
暑気払いから1週間が経ち、今日は館長(84才)の稽古のメニューが違った。教えてやろう、を感じるというか。稽古はじめ、神前に礼をするときは上手い人から順に並ぶのがルールだけど、いつものルーティンに入るとき、隣同士(初心者同士)で組ませるのではなくて、出来る人と組んで稽古ができるようにしてくれた。小手返しの外開きのときは、わたしのやるのを見て「そうじゃない。90°開くんだ。」と声をかけてくれた。(相手の手をクロールの手でとるとき、足は90°開く。)
休憩を挟んでその後は、杖道をせずにそのまま合気道の稽古が続いた。後半は受け身を全部の種類やらせてくれた。呼吸投げで全員を投げていく。投げられた人は前方回転受け身。こんなとき、もうずっと館長は自分も受け身をとってみせることはしなかった。だけど今日は自分も列に加わり、前方回転を何度も何度もしてみせてくれた。これはかっこ良かった。いつまででも見ていたかった。座受け身後方、側方、前方、中腰、立ち受け身、一通りやったあとは、『一ヶ条抑え』~『二ヶ条抑え』までの6本の技のひとり型。
皆の稽古が終わってからKさんが、この間『一ヶ条』の受けをしていて腕の筋を伸ばしてしまったときの状況を聞いてくれ、手のつき方、腕の伸びを見て、なぜ怪我をすることになったかの要因を探してくれた。怪我のあと、自分では柔らかく受けていても、手をつくときは強さが必要だったのかな、と考えた。だけどそれも違ったみたい。Kさんは手をつく位置と角度、臂から手首までがピンと張りすぎている、と指摘した。ピンと臂を張って止めてしまわずに、手をついてからぐにゃりと受けろ、とやってみせてくれた。すぐに全く同じようには出来なかったけど、自分の(いつもより)近くに手をついた後、自分の(顔ではなく)胸の下で少し手のひらを返すと、Kさんの言っているぐにゃりに近づいた。
その後は『二ヶ条』と『三ヶ条』のルーティン、『正面打ち四方投げ(一)』の手の取り方。これは前にも教えてもらって、自宅でも練習していたことだけど、しばらくやっていなかったら(あのレールのやつだ)ということしか覚えていなかった。右相半身で正面打ちをされたら、右手で受けて(左手は相手の臂)→足は踵方向に転換しながら→自分の左手は相手の親指側から相手の手(母指球)を掴み→自分の右手は相手の腕をレールに見立てて、レールづたいに当て身→当て身を当てた自分の右手で、相手の手首の脈部を掴む→足はV字で入り、あとはいつもの四方投げ。何度もやらせてもらって、右は動きが身体に戻ったけど、左はまだ戻らず。
2024.09.14_sat.
神戸からMが東京に来ている。
たぶんMとはじめて会った日(もう21年前)に「これHさんが撮ってくれたんだ。」ともらったポストカードがあって、昨日寝る前に探したら2枚見つかった。
Mの手元にはあるだろうかと、Mの泊まっている吉祥寺まで1枚届けることにした。(ちょうど朝からジブリ美術館に行く日だったし。)
Mに会うまでの道道はまた夏が戻ったみたいに暑くて、顔を合わせるなり、「散歩に出ようか。」とMが言い、「ガリガリ君たべようか。」と私たちが言い、4人でガリガリ君を食べて歩いた。
MとYはぶどう味、K(9才)とわたしはソーダ味。川の手前の緑の中まで。なんか凪いでいるような時間だった。
その後で、ジブリ美術館へいった。『やどさがし』という短い映画をみた。それがなんとも良い映画で3人とも心を惹かれて、今日の美術館の思い出が『やどさがし』になる。
美術館を出て少し時間をもらい、book obscuraに寄った。ペパカフェでバナナケーキ。駅前で葡萄を買い、次はコトリコミューンの人たちとS君Mちゃん宅で食事会。長い一日だった。
2024.09.12_thu.
Tさんからの宅急便を受け取ってから出かけようと待っていた。宅急便の方が、朝イチに届けてくださった。荷物を開けてみると、昨日図書館になかったバックナンバーだった。(すごーい。)
ページをめくるうち、清水眞砂子さんの文章に釘付けになって、このあと上野にでも出かけようかと思っていた気持ちがすっかりすぼみ、ピアスをとり、外行きの服からジーンズに履き替えて、自転車をこいで図書館に行った。
清水眞砂子さんの著作は隣町の図書館にあるとのことで、予約をして帰ってきた。
2024.09.11_wed.
図書館にバックナンバーを見に行ったら、最新号を除いて見事に全部貸出中だった。
返却されたらついている、と思うことにして、次の番で予約しておく。合気道の棚と、英語の棚と、写真の棚を見て、7冊借りて外に出る。
晩ごはんのために、アチャラチのタンドリーチキンの下準備をしておく。(アチャラチは、随分前にK(9才)がテレビで見て好きになったインドの青年。)夜になって、そのタンドリーチキンを焼きながら、沖縄に居るAさんに腕が良くなってきていることを伝えようと思った。
「I'm all better. I'm looking forward to 稽古 with A-san.」
これを書くだけで時間がかかった。まだ僅かに治りきってはいないけど、それを伝える言葉は持っていなくて、もうすっかり治ったことにした。
「Great!」と返事がきて、その後は日本語でやりとりをした。いつもより平仮名を多めにメッセージを送ったら、わたしより漢字が多めにメッセージが返ってきた。
『君は泣きながら眠っていたと
決して僕に云いはしない
僕も眠れず起きていたと
君に云いはしないだろう』
ヒートウェイヴの『CARRY ON』の歌詞が頭に浮かんだ。全然違うけど。
はじめて少し砕けたメッセージが返ってきたのが今日はうれしかった。
沖縄には台風が近づいているらしい。
2024.09.08_sun.
先週は腕を痛めて稽古を休んだけど、84才の館長が、近頃稽古に来る大人の人数が少ないから、今日は稽古の後で暑気払いをしよう、と仰っていることは聞いていた。『暑気払い』という言葉は耳にするけど、どういうことなんだろうと、道場に着く前に言葉の意味を調べた。
『暑気払い・・その名のとおり、暑さを払うために体に溜まった熱気をとり除くことをいう。暑気というように、暑さや熱そのものに限らず、弱った気(エネルギー)を元に戻して「元気」になろうということ。』
道場に着くと館長が「(怪我は)治ったかい。」と声をかけてくださった。
いつも稽古に来るメンバーに加えて、館長は古い門人にも「暑気払いをするから集まろう。」と声をかけてらした。そんなわけで、今日は普段と違うメンバーで、普段と同じ形稽古と自由技をした。
普段と同じでも、いつもと違う人が加わることで、ちょっとした形の違いを感じたり、刺激的な時間だった。稽古は久しぶりだという、姿を見ただけで上手そうな80才の古くからの門人の方(Nさん)が、準備体操もせずに飛び受け身をとった。
人はある期間ぎゅっと集中して稽古をしていたら、期間が空いていたとしても、80才で飛べるんだな。腹の底から驚いた。
テーブルを囲んで用意してくださったお弁当とビールをいただいた。日頃感じていることをそれぞれに話し出し、今日はいい会だなと感じる。
自分もこんな場で未熟の強みでしか聞けないと思ったのと、植芝盛平先生と塩田剛三先生のどちらもから教わっていた経験のある館長が生きているうちに(そう書くと失礼だけど)聞いておかないと、と思ったから、えいやっ!と館長に話しかけた。
「平日はAさんに合気会のことを教わり、日曜日は館長とKさんに養神館のことを教わって、その両方の稽古があることは良かったことだと思っています。ただ、自分がいま直面していることは、そのふたつの稽古で、回転受け身のときに立ち上がる足が違う。合気道をはじめて1年半の自分には、なぜ塩田先生が植芝先生と逆の足で立ち上がることにされたのかなんて、まだどうしても分からないので、どちらもが正しい、ということが出てきたときに、どちらを練習していけばいいのかが、考えても答えが出せません。」すると館長は、「そんなものはどちらでもいいんだ。受け身なんていうものは、きちーっと自分の身を守れて、その後またきちーっと体勢を戻して構えられたらそれでいいんだ。」と仰った。(じゃあ日本中でラインを引いてるのは誰なんだ。)館長がラインを引かなかったのが嬉しかった。
朝に道場に向かうときは、暑気払いなんていうけど、食事してビールをのんだだけで覇気が上がるのかな、と頭の隅で思っていた。
それが見事に覇気を上げられてしまい、どれほど昔からはじまった行事なのかも知らないけれど、年上の言い出すことは嘘じゃないな。『暑気払い』に恐れ入った。
2024.09.05_thu.
なーんか今週は周りがざわついている。
外側で見ながら、だんだんユーモアに触れたくなってくる。
今朝は5時半に起きた。
K(9才)が社会科見学に行くから、全部のリクエストに応えて弁当をつくる。
鶏の唐揚げ、卵焼き、タコさんソーセージ、ゆかりキャベツ(給食で食べたのと同じのをつくって!)、茎わかめ、梨。ごはんはおにぎりではなく、食べにくいからそのまま入れて欲しい、とのご要望。
ついでにYと自分の分も弁当箱につめて、仕事の合間に修理から戻ってきたキャンプの椅子とテーブルを出して、テラスで食べた。
うっかりしおりの行程表の時間を控えておくのを忘れて、(Kはまだ帰ってこないなー)とGPSをみたら、レインボーブリッジをまっすぐに進んでいるところだった。
2024.09.02_mon.
6月に電話をして、がん検診の予約がとれたのが今日。容赦ないギラギラの日差しのなか、大きな病院へ。長い時間待つだろうと持っていった文庫本は半ページしか読めず、30分ほどで会計まで済んだ。女医さんの居る病院にして良かった。何のストレスもなく検診が終わる。
Yを呼び出して、行ってみたかった店の麻婆豆腐を食べた。
珈琲店にも寄って、座った席の本棚にあった、ア ンダーソン夏代さん著『アメリカ南部の台所から』を読み始めて、豚バラ肉をどうしても買いたくて奔走しているところが面白くてしょうがない。なんて体験をされている方だろう。
そんな場所に身を置いてみたい。想像してみた後、いま出来ること。duolingoで紫色の女の子と通話。
2024.09.01_sun.
今日は稽古を休むことにした。
この間の稽古で、上腕三頭筋を伸ばしてしまっていた。生活と仕事には支障なく、稽古となると(どうしようかな)と思う程度。伸ばす角度によって、少し痛みが出る。
整体師さんに、「日曜日に稽古があるからそれまでに治れば嬉しいです。」と言ったら、
「その日曜日をお休みして安静にしたほうが痛みが長引かないと思います。」と言われて、言葉に従うことにした。
いつもよりゆっくり朝ごはんを食べていたら、Aさんから英語で長いメッセージが届いた。
メッセージの最後に日本語で「英語ですみません。」と書いてくれている。
時間がかかったけど、言葉の意味を調べていった。ひきつった筋肉の回復のさせ方と、「怪我から将来もっと上手に動く方法を学ぶことができる。」と書かれていた。
夜は夜で、Hさんが携帯を鳴らしてくれたのがうれしかった。毎日、気になっていたから。
「思いきりパジャマなので少しだけ待ってください。」と待ってもらって、玄関先でおいしそうなお菓子のお裾分けをいただいて、少しの間、立ち話をした。
2024.08.29_thu.
台風の影響で大雨の中、道場へ。
Aさんが無事にビザが下りたと言って、うれしい顔をしている。
今日は諸手取りからの様々なこと。諸手取り(右逆半身)で片方の手を握られたら、右足で前に入って、(後ろにある左足が)180°転換しながら、両手は臂力の養成の動き→両手は上段のまま左手で相手の臂を取り→送り足→歩み足→送り足で『一ヶ条抑え』の表。逆(左半身)も同じこと。
入り口は同じで相手の背中側に入り→腰回転→『一ヶ条抑え』の裏。
受けるとき、柔らかく受けようとして、身体の力を抜きすぎてしまった。左手を床につけるとき、自分の汗で滑って手をついて、左の上腕なのか、肩なのかを痛めてしまった。
腕を上げようとすると痛くて力が入れられない。全く同じことを前にもやってしまったことがある。柔らかく受ける、を間違えていたことに今日のことで気がついた。
全体的には柔らかく、床に手をつくときは力強く、要所要所でメリハリをつけていないと、受けていることにはならないんだな。受け身をとれていないから怪我をする。
Aさんがすぐに腕の状態を診て、肩のストレッチの方法を教えてくれた。お陰で徐々に緩く動かせるようになった。
その後は、また諸手取りから臂力の養成の動きまでは同じ→今度は両手が下段に下りる→足はここでひとつ何かある(相手との位置関係を正すような)→入り身しながら『小手返し』の手を取る→転換。両手が下段に降りるところから次のこと、までのところが難しくて出来ない。
するとAさんが『呼吸投げ』をしてみようと言う。入り身→180°転換して→少し送り足で前に出て、後ろ足を寄せながら相手を投げる。
そこにさっき出来なかったことのヒントがあると言う。
その流れで『前方回転受け身』も練習。今日は合気会のやり方で。右手を床につけて回転するとき、後ろ足(左足)を曲げる→曲げた足で立ち上がる。(普段練習している養神館のやり方では、後ろ足が最後まで伸びていて、逆の足で立ち上がる。)
自分ははじめてまだ日が浅く、塩田剛三がなぜ師匠の流派の通りに立ち上がらないことにしたのかを理解することができない。
どちらの正しいを取ればいいのかなんて、自分で判断出来ない。そんなこと、生活を引き替えにしている人にしか分からないんじゃないか。
いま出来ることは、どちらもできるようになっておくこと、まで。
最後に、さっき出来なかったことの入り口までやって稽古を終える。
2024.08.28_wed.
今日でK(9才)の夏休みが終わる。
この夏の間にKはいくつもはじめてのことをした。Yと、最後にもう一発何か、と考える。
午前中は作業があって出発は昼も過ぎてしまったけど、浅草にいくことだけを伝えて3人で家を出た。浅草寺でお参りをして、花やしきの前に立った。「入ろう!」
Yともう作戦は練ってある。ふわぁ~っと階段をのぼり、『ローラーコースター』の列に加わった。
状況のわかったKに、腕にしていたバングルを「落ちるといけないから、ちょっとKの鞄に入れておいてくれる?」と頼むと、「ピアスも外しておいたほうがいいんじゃない?」といった。
いつもはメリーゴーランド以上の早い乗り物に乗ろうとしないKの、はじめての『ローラーコースター』を一緒に経験した。怖すぎてずっと目を瞑っていたらしい。
『ディスク・オー』にも一緒に乗った。これは(ローラーコースターを経験する前の)Kが自分からのってみたいと言ったやつ。
動きだして隣のKを見ると、表情を無くして「もうやだ、Kはもういい。」と叫ぶのではなく唱えつづけている。
その後は射的と、やっぱり好きなメリーゴーランドにのって、花やしきを後にした。
路地に焼き肉屋がひしめき合う界隈で焼き肉を食べた。この浅草は知らなかった。
2024.08.27_tue.
沖縄からAさんが帰ってきた。久しぶりにふたりで稽古だった。
思う存分動いて、思う存分汗をかいて、心も身体も清々しい。
道場に通っていると、銭湯のようにこれからの自分(の身体)がどうなっていくのか、人を見て知ることになる。関節もできる限り柔らかく、倒れたり、転がったり、いまの可動域の全部を使っておきたくなる。動ける時間には限りがあるから。
逆半身で両手首を握られたところから→入り身→転換→『入り身投げ』
入り口は同じ(だったと思う)で、相手の腹側に入り、『一ヶ条』の表。背中側に入り、『一ヶ条』の裏。
逆半身で片方の手首を握られたところから(右半身の場合は)→右足で入り身→左足が90°転換、左手で相手の手首を切って自分の右手を抜く→右手で相手の臂を切って崩す→そこから自分の右手を相手の手首まですべらせる→小手返しの手(相手の薬指と小指の間に自分の親指を入れる)でとる→足はもう一度入り身→転換(だったかな?)で『小手返し』。
それと入り口は同じで、相手の臂を切ったとき、自分のもう片方の手のひら(甲ではない)が相手の手首の下側にきて、その2点で相手の臂を折り曲げる。折る角度は四方投げの腕の角度と小手返しの中間くらいの何とも言えない角度。
その後はその角度のことの話をして、受けると分かるけど、やると分からなくなることを、相手の腕を曲げてみて(どの角度かを)探す。
その後は、相半身で両手首を持たれたところからの『呼吸投げ』。投げられた方は前方回転で受ける。『前方回転受け身』が練習しているうちに縦回転になりすぎている感じが、ここのところしていたので、それを戻す手掛かりをAさんに教わりながら探す。
最後は正座して向かい合い『座技呼吸法』。
稽古を終え、1缶だけビールをのむ間に、夏にあった出来事を互いに話す。
2024.08.25_sun.
「諸手取りの二ヶ条は袈裟斬りなんだ。」と、いつものルーティンをしていたら、館長がそう言った。今日も色んなことをやったけど、この言葉が今日の雷。
その言葉通りにちょっと手の角度を袈裟にするだけで、いつもよりちゃんと技がかかる。
こういう事に感動する。
その後はMさんに習う。木剣を持って神道流の大太刀のこと。
『相摺(あいすり・右)』『相摺(あいすり・左)』『鷲(じゅ)』『乳拂(ちばらい)』『左輪』『受返し』『二刀合(にとうあい)』
杖に持ち替えて『着き杖』『水月』『引さげ(ひっさげ)』『傾面(しゃめん)』、今日あたらしく次のこと、『左貫(さかん)』を教わる。『左貫』には『突き外し打ち』というのが出てくる。はじめてやってみる。うまくいかない。
皆の稽古が終わってからKさんに合気道を習う。二ヶ条と三ヶ条のルーティンのこと。
二ヶ条をかけるとき、もう少し高い手の位置からかけた方がいいこと、正面打ちから二ヶ条を取るときはもう少し自分の親指が動くのを我慢して、手で鏡をつくること、横面打ちを打ち落とした後、自分のもう一方の手は、打ち落とした手の上からクロスすること、突きから相手の手をとる(←三ヶ条の)ときは、転換して線を外し、手は自分から取りに行きすぎずに待つこと。後ろから両手を持たれたときは、腕を上げる前の手のひらが大事な(それで相手を崩せる)こと。
『前方回転』を数回、『飛び受け身』を数回。
今日は袴がサラサラとして、それに気づくたびに気持ちが良かった。
手ぬぐい2枚がもう汗を吸わなくなって、稽古が終わる。
2024.08.24_sat.
小杉湯でハッカ刻みの交互浴をして、阿波踊りの背中を眺めて、屋台ごはん(ビールとタコスと、おいしいソーセージ)。町に音が鳴っているのがいい。
普段は子連れで入れないだろう立ち飲みのバールが、こんな日は入っても構わないよ、という気配で店を開けている。有り難く入れてもらい、パテ・ド・カンパーニュ、自家製ハム、キッシュと山形セット(しそ巻きと辛子茄子)、氷入りの白ワインとシェリー。
帰る頃にゲリラ豪雨。ずぶ濡れで帰宅すると、「土砂降りでも町の熱気が下がってなかったのが良かった。」とYが言った。
2024.08.21_wed.
武道具を引き受けてくれるクリーニング屋さんがかっこいい。日曜日に発送した袴がもう仕上がって戻ってきた。すごく早いし、ピシッと綺麗だ。武道への愛まで感じられる。
袴をたたむ時、紐の最後の最後の始末がフワッと曖昧だったけど、クリーニング屋さんがたたんでくれたのを慎重に解いてみて、ようやく紐の最後のやり方がわかる。
2024.08.20_tue.
「獅子唐が辛い。」とわざわざ伝える人はなんだろう。窓を開けたら虫が飛んでいるくらいに当たり前のこと。こんな馬鹿な会話から離れたい。
千葉で買いそびれた生落花生を見かけたから、買って帰る。魚屋で息をしているセコガニと鮎も見かけて買って帰る。キャンプの貝がたのしかったから、K(9才)と色んなものを一緒に食べたいと思う気持ちと、自分も単純にドキドキしたい気持ちと。
2024.08.18_sun.
朝に道場へ。着くと、北京の高校で音楽を教えているというトルコ人の男性が居た。明日にはもう北京に戻るらしい。
館長が夏休みを終え、今日から稽古にいらっしゃる。
皆で一緒にラジオ体操をして、ストレッチをした。基本動作をして、自由技。
上手く動けなかった。休憩のあと、杖道。
「Are you training Jodo, too?」と、隣に居たトルコ人の男性に話しかけてみた。男性は「No.」と答えた。こんなささやかなことは、duolingo164日目のお陰。
頭から4本目の型まで、館長に相手してもらった。
皆の稽古のあと、『前方回転』と『飛び受け身』を今日も数回。その後でKさんに『二ヶ条』と『三ヶ条』のルーティンと、内開きからと外開きからの『小手返し』の手を取るまでをやらせてもらった。
帰宅してから1年振りに袴をクリーニングに出した。プリーツがもう限界だった。
次の日曜日にはまた稽古があることを伝え、土曜日には戻してもらえる。
気付きながらも後回しにしていたアウトドアの椅子とテーブルも修理に出した。梱包するのが大変すぎたけど、出してしまえて清々した。
2024.08.14_wed.
3人とも寝るのを諦めて、4時半に湯を沸かし、珈琲を入れた。昨夜の炭にもう一度火をつけ、パンにバターを塗って焼いて、ハムと食べる。昨夜残ったホタテも焼いた。
磯浜に降りて少し歩いた後は、もう全部片付けよう、となって、広げまくったあれやこれやを小さく畳んで車に詰めた。朝なのに、もうすでに猛烈な暑さがやってきている。
キャンプ場を後にして、K(9才)とYが釣りをしている間に、ひとりでカメラを持って歩く自由な時間をもらった。ふたりと離れ、太海の集落の細い階段を登っては降り、路地を足の向くまま、気の向くままに歩いた。
ひとりで渡し船にのって『仁右衛門島』に渡った。
島の入り口に着いて船の代金を払う。島を一周するのにどのくらいの時間がかかるか訊ねると、「ゆっくり歩いて40分くらいですね。」と入り口の女性。
知らない場所に立っている。もうそれだけで自分の身体が面白い!と叫ぶ。迷うことのない一本の道(まずは階段)が目の前にある。進む。島を一周する終盤に(ここですよね。)と思う。
2024.08.13_tue.
千葉、太海。
駅に車を停めて、海まで歩いた。
日焼けした瑞々しい肌のライフセーバーの男の子が、浜に入るなり寄ってきて「ここに来るのははじめてですか?この浜は砂が暑くなって足の裏をやけどすることがあるので、浜を歩く時はサンダルを履いてください。それと、泳ぐときは黄色の浮きまでの中にしてください。」
旅のはじまりから声の出し方のいい人に会えると、いい予感がする。
肩まで海に入る。K(9才)も大きな浮き輪をつけて波にのっている。
この旅の行き先を太海にしたのは、熊谷守一の絵を見たから。そして「キャンプをしてみたい。」というK(9才)の4年越しの夢を叶えるため。
ひとしきり泳いで、砂を落とし、Yが調べておいてくれたシーサイドベースで昼ごはんを食べた。明日の朝に食べるパンも買えた。スーパーに寄って、夜に焼くハマグリとサザエ、ホタテ、肉とバターと氷も買った。15時頃にキャンプ場に着いた。
夕方なのに猛烈に暑い。この状況は予測していたので、暑くて疲れてテントがすんなり立てられなくても、喧嘩することとグズることだけは悪循環だから辞めよう、と事前に3人で話は済んでいる。
案の定すんなりテントは立たない。ストックがないと自立しない山用のテントを10年振りに炎天下の中で立てるのだから、すんなり行くはずがない。事前に喧嘩しないことを取り決めておいて本当に良かった。Yはテントが立ち上がるまでに3度頭から水をかぶりに行った。それぐらい猛烈に暑かった。
なんとか小さなテントが無事に立った。前日に(海辺のキャンプは暑いだろうから、と)新宿まで買いに行った新しいタープは「無理しないで今回は立てるの辞めておこう。」と、立てなかった。この日差しも、言う間に落ち着くだろうから。
寝床が作れたことでホッとして、磯浜に降りた。Kは小さな魚を網ですくって虫かごに入れ、嬉しそうに眺めた後でまた元のところに戻した。夕飯は炭をおこして貝を焼いた。うまい、うまい、と言い合って食べた。
片付けは明日にして、3人でテントに入って横になってみた。
「・・・・・。」
標高の高い山でしか、これまでテントで寝てみたことがなかった。ここは海だ。暑すぎてテントに入っていられない。寝るなんてとても出来ない。
幸い、山のように何故か海辺には虫があまりいなかった。しばらく我慢して、しばらく考えて、テントの外に厚手のシートを敷いて、星空の下で寝ることにした。
「これは思い出になるな。」とわたし。「他の人に見られたら変だと思われないかな。」とK。「それなら明るくなる前に起きようぜ。」とY。
人は何かのアクシデントがあったら空の下で寝ることになるんだな。
ここはキャンプ場で、こんな安全な場所で危険もなく、腹も満たされていて、なにがアクシデントだ。本当のアクシデントではない。屁でもない。
うつらうつらして、だけど1時半にも2時半にも3時半にも3人で顔を合わせ、トイレに行ったり、水をのんだり、流れ星を見たり、喋ったりして、またうつらうつらした。
2024.08.12_mon.
K(9才)は体力温存のため、留守番。
Yと新宿へ、タープを探しに。
ついでにYがサイズ直し、自分も磨き直しに出していた結婚指輪を受け取りに。
もうじき18年、を目前に磨き直された結婚指輪は、指輪に顔が映るほど綺麗に磨かれて戻ってきた。目に入るたびにその綺麗さが可笑しい。その足で『らんぶる』に寄って、アイスコー ヒーをのんだ。それと、チーズケーキをひとつ。18年(17年?)前の『らんぶる』のトイレは、亡くなった祖父母の家のトイレと同じ匂いがした。今日の『らんぶる』のトイレは、もうその匂いがしなかった。
2024.08.11_sun.
道場で稽古。一応道場は夏休みに入っているし、今日も人数が少ない。3人だけ。Aさんも沖縄に行っていてずっと居ないし。夏休みだから館長も来ない。
忘れないように杖道の『着き杖』『水月』『引さげ』『傾面』をおさらい。
鹿島の太刀を持って、『一の太刀 袈裟斬り』。
そして合気道。手合わせ、二ヶ条と三ヶ条のルーティン。
暑さがあまり堪えていなくて、もっと動きたいのは自分だけで、他の人は暑さに堪えていて、受け身をとる稽古がメニューに入らない。つまらない、などと思わずに、今日やらせてもらったことも、パーフェクトには出来ていないのだから、それに集中すればいいだけのこと。だけど心はそんなに素直にいかない。
ここのところ日曜日だけの稽古だから、身体が忘れないように、ひとりで『前方回転受け身』と『飛び受け身』を数回、まだ身体から抜けていないか確認して、なにも疲れないまま稽古が終わる。
2024.08.10_sat.
「あともういちにち遊びたいくらい楽しい。」と夕方にK(9才)からのLINE。
夜は国分寺の『くうふく』までお迎えに行って皆で晩ごはんを食べる。
Kはわたしの顔を見るなり、「国立に引っ越したい!ニチニチに住もう。」と言った。
昨日Kは、W兄ちゃんとふたりで映画館で映画(ぼっち・ざ・ろっく!)を観て、ゲームセンターにも連れてもらった。Sちゃんが作ってくれた晩ごはんを食べ、W兄ちゃんの部屋で眠った。
今日ははじめてのボーリングに連れてもらった。
この2日間で、はじめてのことをたくさん体験させてもらった。なんと幸せなことか。
途中で思いがけなくMとSさんも現れて、夏に親戚が集まったような時間になった。
KはN君のことを「とうちゃん」と呼ぶようになって帰ってきた。
2024.08.09_fri.
今日も冒険の日。K (9才) がはじめてひとりで国立のW兄ちゃんのところへお泊まりに行く。はじめてひとりで電車にのる。
7月半ばに大学生のW兄ちゃんに会えた日から毎日「W兄ちゃんのところにお泊まりに行きたい!」とKは言い続けた。厚かましくも「冒険させてやってもらえないだろうか。」とお願いして、叶えてもらった。
朝、中央線吉祥寺駅のホームまで送って、なんどもなんども国立駅まで乗換えなしで行ける電車かを確認して、10時10分発の中央線快速青梅行きの電車にひとりで乗せる。
あれは持ったか、これは持ったか、トイレに行かなくていいのか、降りる駅はどこか言ってみろ、吉祥寺から7つ目の駅だぞ、途中の駅で降りてはいけないぞ、国立の駅ではそっち側の扉が開くから、こっちではなくて、そっち側に座れ。
Kはしれっとスマートにこの朝のことを進めたかったのに(進められたのに)、電車の扉が閉まるまで騒いでしまった。我にかえると、Kが大人で自分が小学4年生みたいだった。Kは全部わかっていたのに。
もう一度はじまりからこの朝をやり直したい。やり直せたら、今度はじっと落ち着いて静かにしたい。今日のこれではなにも信じていないみたいだ。今日の自分はとても喋りすぎた。信じて黙る、が出来なかった。
10時31分、国立駅着。Kが降りるホームまでWが迎えに行ってくれていて、無事に会えたとLINEをくれた。Kだけでなく自分たちの冒険に、生まれた時から知っているWの胸をかりる。
2024.08.07_wed.
朝9時、K (9才) がはじめて1才年上の友だちとふたりだけで(親の付き添いなしで)区営プールへ行った日。行きだけはプールの前まで付いて行って、「いま来たのと同じ道で帰ってくるんだよ。」と言って入口で見送った。
ふたりぴったりくっついて、この上ない笑顔でお喋りしながら更衣室へ消えていった。
10時47分、蛙のスタンプと、「ソーダフロート」とだけLINEが送られてきた。
帰ってきて、「50mのプールで、深くて爪先になっても足がつかなかったんだよ!」と話した。ふたりでプールを出たところでアイスクリームを買って食べたらしい。
2024.08.05_mon.
通夜。知り合って5年。はじめてチャイムを鳴らした日から親切にしてもらった。
この町へようこそ、と近所の神社のお祭りで、たこ焼きをご馳走してくれた。いつもおいしいものをくれた。ピクニックもしたし、お互いの家で一緒にお酒をのんだり、ごはんを食べたりした。
ありがとうございました、を言いに。
Sさんは旦那さんのHさんのことが大好きだった。 Sさんは会うたびにいつも家族の話をした。会ったことはなくても、お兄さんの名前も、妹さんの名前も、お兄さんの奥さんの名前も、甥っ子の名前も、Sさんの話の中にいつも出てくるから知っている。(お父さんとお母さんのことはいつもお父さん、お母さん、と言っていたから名前は知らない。)
Sさんの友人も、その旦那さんも、その娘さんも知っていて、Sさんの友人とは、一緒にごはんを食べたことも、娘のAちゃんを家に泊まらせたことも2度ある。
通夜にはそういう人たちがいた。Sさんは私たちに自分の家族の話をするだけではなくて、自分の家族にも私たちとの数々の出来事を話していた。だからはじめて会うのに、Sさんを介してお互いにみんな知っていた。ただ、救急車で運ばれたことと、入院したこと、退院して家に戻ったこと、また救急車で運ばれたことは話さなかった。私たちも気づけなかった。
K(9才)は、はじめて身近に居た人が亡くなるということに直面した。祭壇のお花の匂いを嗅いで、「このお花いい匂いがするよ。」と言った。数珠をはじめて持って、はじめてお焼香をした。「ありがとうございますを言えた?」と聞くと、向かう道で歩いているときに1度、通夜の間に2度言えた、と答えた。
2024.08.04_sun.
ビラ・ビアンカで『点年会』の日。
沖縄に引っ越すTさんとJに会いにいく。
8月はみっつも別れがある。
朝は普段通りに道場で稽古。
今日は木剣と杖道から。『相摺(右)』『相摺(左)』『鷲(じゅ)』『乳拂(ちばらい)』『左輪』。『着き杖』『水月』『引さげ』『傾面』。
休憩のあと、合気道。『二ヶ条』と『三ヶ条』の抑え方。質問はないかと訊ねてもらい、『呼吸投げ』の振りかぶる大きさのことと、横面打ちの間合いのことを質問した。
両極端な違いに感じることも、どんな相手なのか(前のめりで向かってくるのか、倒れてやらないぞ、という後重心で向かってくるのか)、いまどのシーンを頭に浮かべてるか(相手に詰められた状況なのか、相手の攻撃を警戒した状況にいるのか)を考えてみればよかった。想像してみたらよかった。自分で答えの出せることだった。ただ稽古のデフォルトをどこに置くか、を自分で持つのは、もっと知る時間が要って、まだ答えの出せないことだと思った。それがわかるまでは相手に合わせて両極端のどちらもをやってみたらいい。
稽古の後、身支度をして家族でTさんとJのところへ。着くともう大勢の人が居た。
そんな中、Tさんはそれぞれの前まで来て、沖縄への引っ越しを決めるまでの話をしてくれた。出会ってから皆もう20年ほどが経つ人たちばかりが周りに居て、久しぶりに顔を見て話ができた。それぞれ色々なことを経験した20年があって、皆、変わったことがあり、変わらないことがあった。
帰る頃、K(9才)がYの親友とLINEを交換してもらっていた。なぜわかるのか、Yの親友にだけ、LINEを交換してくれと話しかけていた。
エレベーターまで送ってくれたTさんとJは、はじめて会った日から何も変わらなく見えた。
これから冒険に向かう輝きがあった。
2024.08.02_fri.
夕方出先で電話が鳴り、年が近くて家族ぐるみで仲良くしていた人の訃報。
数ヶ月前にサミットの駐輪場でばったり会ったときは、お医者さんに通っているけど調子がいいと笑顔で話していた。
誕生日を覚えてくれていて、「ちよちゃんBon annivresaire」とLINEをくれた。
こんなときに、しっかりしようとする自分が出てきて、忙しなく、あれが足りない、これもない、と町の中を歩き回った。歩き回っている最中に仕事帰りのDさんに出会った。
少し歩きながら話をして、またひとりになって、歩いて、しばらく経ったとき、DさんからLINEがきて、見ると、矢野顕子がうたう『虹がでたなら』が貼り付けてあった。電車の中でイヤフォンをして聴いた。葬儀に身だしなみとか言いだした奴は誰だろう。みてくれよりも、この数時間、この歌を聴いて、色々を思い出しながらじっとしていたかった、と電車の中で思った。
眠る頃、またDさんが息子さんに、と言ってLINEをくれた。ザ・ハイロウズの『プール帰り』が貼り付けられていた。K(9才)のここのところの眠る前の様子を前に話していたから、眠る頃に送ってくれたんだろうな。
2024.07.30_tue.
毎朝の紅茶の茶葉がなくなったから買いに寄った店で、ギーの缶が視界に入った。
少し前に、Aさんと交わした会話の中で出てきた。2500円ほどしたから、使い切れるかわからないし、どうしようかな、と迷ったけど、話の中に出てきたものを覗いてみたくなった。
プラスチックの蓋を外したら、ペンキのような蓋が現れる。ナイフをテコのようにして開ける。さらに銀色の薄いアルミ箔を破ったらギーだ。
匂 いを嗅いでみた。あ、大丈夫だ。あまり緊張しなくていい身近な匂いがした。これなら使い切れそう。大きな椎茸も買って帰ってきたから、早速フライパンにギーをひいて焼いてみた。お醤油もちょっと。K(9才)もYもよく食べる。
2024.07.28_sun.
せめても3本目の『引さげ』まで、本当の気持ちは4本目の『斜面』まで。
細かくて大事なことから稽古が開始できるように、大まかな、どう動くかの道筋を記憶してから道場へ行きたかった。家の中に杖とまではいかなくても、なにか棒が欲しくなってきた。頃合いのものがないから目を閉じて、昨日の夜からずっと杖道のこと。
今日は四国へ行かれていて館長がお休みだった。合気道をKさんに習う。
Mさんと組んで『手合わせ』から。いつもの手合わせ(相手の手刀と自分の手刀を胸の前で合わせて、押される、と押す、を、体もかわしながら繰り返すこと。)をした後で、いつもと違う『手合わせ』も。『一ヶ条』のように相手に腕を手刀で切り下ろされる→相手に背がむくまで180°転換して→『一ヶ条』のように相手の手首を手刀、相手の臂を取って、まっすぐに入る→それを繰り返す。
その後は『臂力の養成』をして、『三ヶ条』と『入り身投げ』のこと。
館長が居ない日の『入り身投げ』はどこかしんどい。
休憩のあと、杖道。
色々の前に、やっぱり杖を持ち慣れていない。
今日は『斜面』のぐるんと杖を回すところが難しかったけど、そんなことよりも持ち慣れていない。ここのところ稽古の人数が少なくて、空気を読むと後半まで合気道をやり続けられなかった(道場では後半が杖道の稽古になるから)。
自分からやろうとしたことは合気道だけど、そんな中で、杖道も前より見るのが面白くなってきていた。たまにしかやらないから、毎回いくつかの形を(忘れて)またイチから教わることが嫌だった(覚えておきたかった)。
でもやるなら腹をくくらないと出来ない。杖道にも失礼。どうしたものか。まだ決心がつかない。そして足をつっこんでいる。
『斜面』まで教わったあとは、また合気道のこと。
『半身半立四方投げ(前)』・・立ち上がる
『半身半立四方投げ(横)』・・立ち上がらない
今日はちょっと集中しきれない。
2024.07.27_sat.
夏休みの土曜日。
K(9才)がOb-la-di, ob-la-daを歌いながら、朝ごはんの皿を洗ってくれた。Kが口づさんでいるのに気づいたYがこちらへきて、小声で「Ob-la-di, ob-la-da流して。」と言った。
スピーカーにつないで、いい音で聴いた。
学校で先生がことあるごとにこの歌を流すらしい。
「Ob-la-di, ob-la-da Life goes on, bra
(オブラディ、オブラダ 人生は続く、ブラ)
La-la, how their life goes on (ララ、人生はどんどん進んでいくよ)」
こんなことを歌ってたんだ。
Kは、だんだんに大きな声で、「おなじ!おなか!アイラブソー、オー!」と歌っていたけれど。
2024.07.25_thu.
今日の稽古は逆半身で片方の手首を持たれて、入り身→転換→投げる、受ける方は前方回転で受けることから。
横面打ちを内開き(右相半身)で受けたところからの『入り身投げ』。
右手で受けて流して、相手の肩に自分の肩を乗せる→左手で相手と繋がっている、相手と同じ方向を向く→臂力の養成のように腕を上げ、腰回転→投げる。
横面打ちからの『小手返し』、Aさんの小手返しは、内開きでいつものように流したあと(流すというか、相手の腕に自分の腕を置く)、相手の背中側に入る→少し転換しながら自分の左手で相手の手を小手返しの手でとる→前足をV字に引く。
横面打ちからの『四方投げ』、受けた手で下から相手の手をとる(やりにくかったら取ったあと、両手を添えてもいい)→あとはいつものように。
Aさんは、四方投げで強引な技を受けたときに自分の腕を守るためにどうしたらいいかを教えてくれた。まっすぐに臂を上げてもらえなくて危険を感じたら、自分の臂の近くに自分の頭を寄せる→倒れる方向を自分の目で見る→そうしたら受け身がとれる。
数秒の間に教えてもらったことだけど、Aさんの20数年分が入っていることのように感じた。
稽古が終わって、今日はビールをのんだ。
2024.07.24_wed.
朝になっても昨日のチョークスリーパーが頭から抜けず、朝ごはんのときに、どうして知っているの、とYに問うと、「馬場と猪木のおかげ。」とだけ答えた。
全部伝わる短い言葉だった。
K(9才)が終業式に登校していった。明日から夏休みがはじまる。
2024.07.23_tue.
道場でAさんと稽古。
今夜は窓を開け放っていても暑い空気が動かない。その中でいろんな事をした。
いつもより思い出すのに時間がかかる。
はじめは『一ヶ条抑え』から。
自分から正面打ちをする養神館の『一ヶ条抑え』をした後は、相半身で相手が正面打ちしてきたのを臂力の養成のように受けての『一ヶ条抑え』、逆半身から、少し足が入って受けて転換→腰回転→歩み足→送り足で『一ヶ条抑え』(だったと思う)のことも。
入り口は同じ、相半身から『入り身投げ』。
手は臂力の養成のように受けて、足は少し入る→矢筈の手で相手の首をとりながら、さらに相手の背中まで深く入る→手は繋がったまま相手と同じ方向を向く→自分の肩に相手の頭をつける、腰回転→投げる。
しばらくそれをやった後で、相手の頭を肩につけたところからのブオーンとした曲線の練習。
そしてその最中の話の流れから、これは合気道ではないけれど生まれてはじめて『ヘッドロック』を習う。ヘッドロックは、おみこしをする手(自分の左手は伸びている、自分の右手は自分の左手の臂を握る)から相手の頭に手をかける(おみこしの手のまま、自分の左手で相手の頭を後ろから折る)。こんなことを知る日が来るなんて、想像もしていなかった。
力をいれても上手く締まらないから、今日は背後から抱いただけ、みたいになった。
ヘッドロックの後は、逆半身からの『入り身投げ』。
相手の正面打ちを、相手の背中側に入りながら手は相手の臂あたりに臂力の養成のように入る→足を90°転換、相手の臂の内側に手刀を当てて崩して→腰回転、入り身投げ。
そして、相手の脇をくぐって『三ヶ条』をかけるまで、を何度かやって、そこからの『腰投げ』の、腰に乗せるまで。
最後は向かい合って正座をして呼吸のこと。
24時を過ぎてYが仕事から帰ってきた。
「今日ヘッドロック習ったんだ。」
形をやってみせたら、「それはヘッドロックじゃなくてチョークスリーパー。」とYが言った。
2024.07.21_sun.
道着に着替えるだけで大きな汗が床に落ちる。それもまたいい事かも知れない。
今日はKさんがお休み。身体をのばしてストレッチしながら稽古がはじまるのを待つ。
Aさんが「合気道をしてると(色んな身体の箇所が)強くなってくると思う。何か身体の変化はあった?」と言って、「ぎっくり腰をしなくなった。」と答えたけど、他にももっと何かある気がする。
あたらしい人が見学に来て、道着を貸したりやなんやで稽古がはじまらないから、Aさんに誘われて片方の手首を押して相手が転換→投げられる→前方回転、を交代しながらやる。
Aさんを投げるとき、横で見ていた館長が「もっと大きく振りかぶるんだ。」と言って、臂力の養成のような手振りをされた。大きすぎても相手の動きを止めてしまうことをAさんが耳元で教えてくれた。頃合いに大きく振りかぶる→投げる。
皆で準備体操をして、館長にAさんとふたりで前に出るように言われた。
神前に礼をして、向かい合って礼をして、手を持って基本動作をする。頭の中で今まで教わったことの言葉が鳴る。これはもうこれから一生頭の中で鳴るんだと思う。
木剣を持って、木剣も基本のことをして、その後は杖道のこと。『着き杖』『水月』『引さげ』『斜面』まで。
『着き杖』『水月』は出来ないなりにまだ希望がある気がする。
そのあとは出来なさすぎて隠れたくなる。隠れられないからそこに居る。
『斜面』までやった後で、他の人を教えていたAさんがこちらへ来て、「もう一度最初の『着き杖』から見せて。」と言って、またひとつずつ、ひとつずつ、教えてくれた。
あんなにたくさん教えてもらったのに、いま頭の中にあるのは、杖の中に身体も臂も全部隠すんだ、ということだけ。それ以外のことは何も頭の中に残っていない。あー。
2024.07.18_thu.
梅雨が明けたと聞いて、梅を干す日を気にしている。
夜になって道場へ。
準備体操をして、『天地投げ』から。注意点は同じ。頭ではわかっている。今日は地の手の相手を崩す方向が真横過ぎる。天の投げる手と腰回転がずれる。
はじめて『腰投げ』というのをやる。
相半身で両手首を持たれる→前にある手は下から相手の手首を握る、後ろにある手は上から相手の手首を握る→前にある手の高さを上げる→身を屈めて相手の腹の中に入る→自分の背骨と相手の身体が90°になるように、相手を自分の腰に乗せる。
投げずに乗せるところまでを練習。
受けをする時は、何度か腰に乗せられるまでをやったあとで、Aさんが「投げるよ。」と言って、「はい。」と答えて、2度だけゆっくり投げてもらった。どこも痛くなかったけど、受け身をとれていない駄目なやつだ(失敗している)とすぐにわかる。相手の腰の上で、自分の身体はまっすぐに浮いていて、このあとどうなるんだろうと、頭で考えてしまった。もう身体は勝手に動くはずだから、ただ「手!」とだけ思っておいたら良かった。次に同じようなことがあった時は、あれやこれや考えずに「手!」とだけ思おう。
その後は、いつもの『一ヶ条』の入り口(正面打ち→切り下ろす)から相手の腹の下に入り、腰にのせる練習。
2通りの『四方投げ』。いつもの自分から入る方と、相手に両手首を持って押される方(終末動作・ニ)も練習して、最後は正座をして向かい合い、呼吸のことをして稽古が終わる。
今日も泥々に汗をかいた。外に出たら夜風が気持ちよかった。帰宅するとK(9才)が氷枕を渡してくれた。生き返る。
2024.07.16_tue.
『胸を借りる』という日本語の意味を改めて辞書でひいた日。夜は傘をさして道場へ。
今日の稽古で知れて良かったことは、諸手(もろて)をとる時の考え方。
相手の右手を諸手でとる時、右相半身で正面打ちを受けたと考える。その時は自分の右手で受けるのだから、まずはその受けた右手で相手の右手首をとる→自分の左足が前に出て逆半身になりながら→自分の左手で、さっき右手で握った場所の上を握る。ただ相手の片方の手首を自分の両手で握るだけ、とは違う。
そして、諸手でとる時は相手の正面に立つのではない。正面に立つと相手の(フリーになっている)左手が自分に届く。だからその相手の左手が届かないところ、相手の右斜め前に自分の身体を置く。
今日はその諸手どりからのいくつかの事。
自分の右手首を諸手で取られたら、右足は少し入りながら→自分の両手は臂力の養成の動き(腕は肩の高さから下がらない)→左足は踵方向に回転→臂から上にあがる→右足をひいて腰回転→入り身投げ。逆も同様に。
入り口は同じ動きから、臂力の養成のあと、いつものブオーンとした曲線で相手を崩したら、相手の臂がとれる→右足は少し開く(歩み足)→送り足→歩み足で一ヶ条。
その逆のこと、相手が諸手で(自分の脇が閉まるまで)押してくるところからの一ヶ条もやったのだけど、どうやったのかの細かなことが、もう頭から出て来ない。
その後は『天地投げ』。地の手で相手の脇を開く、天の手は自分の身体の内側(身体と関係を結ぶ)。足はくの字を描く。投げたとき、地の手は地面に杭を打たれていると考える(投げた方向に流されない)。
最後に正座をして両手首を握られ、呼吸のこと。
今日も髪の毛が濡れるほど汗をかいた。汗臭くない汗をかける身体にはなれないだろうか。
2024.07.14_sun.
6時に起きたのは、早朝に放送される塚原卜伝(つかはらぼくでん)のドラマを観るため。
塚原卜伝は鹿島新當流を開いた人。数週間前に道場で触った、太くて重たい鹿島の大刀(木剣)のことを何か少しだけでも知りたかった。
いつもより1時間早く道場へ。今日は掃除をする日。梁の埃をはらい、掃除機をかけ、雑巾がけをする。掃除が済んで、道着に着替え、稽古をした。今日は新しい人が来たから、館長が基本動作をしようと言った。はじめての人を教える言葉に聞き耳を立てる。二ヶ条と三ヶ条のルーティン。またところどころ出来ないのが嫌。上手い人と組めないと時間が無駄に過ぎる。
正面打ちからと、突きからの『小手返し』。
受けるとき、Aさんだったから飛んでみた。どこも痛みなく『飛び受け身』がとれた。Kさんが「よし!やった!」と声をかけてくれた。
木剣を持って正面打ちと12の型。袈裟ぎり、回し打ち。騎馬立ちをしてまっすぐに木剣を振り下げること。
その後は杖を持った。『着き杖』『水月』『引さげ』。
『引さげ』の中にでてくる繰付け(くりつけ)が難しく、Aさんが丁寧に教えてくれた。
常(つね)の構え(杖を身体の右側に。右手で杖の真ん中を持つ)→足は左に開きながら、杖を持つ手は身体の前へ、持つ場所は5:5から4:6の場所にうごく→杖を持つ右手がおでこの前、相手の手と手の間を打つ→自分の左の脇を閉めれば杖が回せる、Cの字を描く→手首をクイっと、Cの最後をきちんと描く。描いた後、杖の根元(←言葉がわからない)は自分の左膝の少し上の内側につける。
Aさんが同じことを木剣でやってみたら面白い(よく理解できる)よ、と言ってやってみる。なぜCの最後を丁寧に描けと言われたのかが木剣を持つと目に見えるからよくわかる。
皆の稽古の後、Kさんに頼んで、正面打ちからの『小手返し』の受けて流す入り口のところをおさらいさせてもらう。正面打ちのときはまず受ける→しっかり受けた後で流す。
二ヶ条と三ヶ条のルーティンのことも。二ヶ条の突きは、相手の手首を上からとる。
着替えてから、館長がお弁当を用意してくださったのを皆でいただいた。ビールも。
帰宅して、汗を流してから国立へ。今夜は『ニチニチ』の20周年を仲間と祝う。Kちゃんのまっすぐな祝いの気持ちが皆に伝染している会だった。
20年武者修行して帰ってきたらpureがある感じ。それが一番強いと思う感じ。
2024.07.13_sat.
昨日の夜は半身浴を40分。その間、神道流剣術の大太刀8通りのことを動画で繰り返し見ていた。剣の音がよく響く。
今朝は起き抜けから身体がこわばっていない。たまの半身浴は効果がよく見える。
珈琲をいれて、K(9才)とアサリが動くのを見ていた。冷蔵庫で砂抜きをしていたから、スパゲッティを茹でて朝昼兼の食事にした。
Yが『もふもふマスク』を買った。それを持って階段を降りてきた。ちょっと嬉しそうなのが気配で伝わってくる。最近出た新色だと言うから笑ってしまう。食事のあと、早速ナリタの顔に被せる。あー、可愛い。ナリタの次はヒガシ。おとなしくしているけど、それでも後ろ足の爪は切れない。前足の爪は無事に切れる。
3連休。雨が降らないのは今日だけのようだから、家族で電車にのって江ノ島を目指した。
江ノ島と聞いて、Kの頭の中には『ぼっち・ざ・ろっく!』がある。
薄くて四角い大きな蛸せん→家に帰ってから食べる女夫饅頭→道を間違える→雨がパラつく→慌てて歩くのと下る道はサンダルでも小指の爪が剥がれたところが痛い→祭りの行列とすれ違う→食堂でサザエ、はまぐり、しらす丼、焼いたイカ、味噌汁、瓶ビール→思い出のある階段→稚児ヶ淵の岩場でKの被っていた帽子が風で飛ぶ、「追いかけないでいい!」と叫ぶ、Yが足をのばして帽子をとる→磯浜でカニと波しぶき→ロウソクに火を灯してもらって岩屋→崖に咲く透かし百合が綺麗だった→江ノ島をあとにして駅のほう→塩ソフト→古着屋→川沿いのダイナーでジントニック、モヒート、マンゴージュース、ハンバーガーとフレンチフライ、ファラフェルとキヌアのサラダ、チキンのハニーマスタード→珈琲豆屋。
よく歩いた。江ノ島が好きだ。
2024.07.11_thu.
午前中は仕事部屋でYがzoomやなにや。その間に昼ごはんを作っておくことにした。
料理家の今井真実さん(以前シチューの撮影でお会いした)がsnsにレシピを上げられているのが、ここのところ気になっていた。
今井さんのレシピで『とうもろこしヒゲご飯』を炊いている間に、冷蔵庫にあった塩豚とK(9才)が一緒に居たら食べられない獅子唐と葱を炒めた。横にのっけて昼ごはんにした。
Kが喜んだらいいな、と思って、バナナとココアパウダーとお砂糖でアイスも作って冷凍庫に入れておいた。これも今井さんのレシピ。
学校から帰ってきて冷凍庫を開けたらいいな。「これなにー!」が聞きたい。
パソコンの前に座り、手を動かす。合気道の稽古と同じ。黙って毎日糞ころがしみたいになりたい。玉を大きく。
夜に道場へ。Aさんの稽古。今日はKさんも見学にいらっしゃる。
『入り身投げ』からはじまる。身体の大きい人が前に立つ、動かない、回せない、動かすことに躍起になって、自分の腕が自分の中心から外れる。外れたまま腕だけでひっぱる。それでは動かない。正面打ちからの『小手返し』、内開きのとき、入り口がうまくいかない。いつもと何が違うのか分からない。正面打ちからの『二ヶ条抑え』、これは出来るはずのこと。相手の臂を曲げられない。回れない。
今日は何もうまくいかない。最後に正座をして呼吸のこと。
稽古が終わって今日はビールをのんだ。人と話すことは面白い。
那須に居るマヌルネコの話からはじまる。そんな猫は知らない。はじめて『マヌルネコ』が耳に入る。Aさんが着ていた合気道のTシャツの話、私が着ていたFairground AttractionのTシャツの話。『七転び八起き』の話。川から桃が流れてくる音のこと。その音は桃太郎の話の中でしか聴こえてこないこと。『Lord of the Ring』の本の話。写真と合気道の似ているところ。『ゲド戦記』の本の話。点を見る人が面白い。
2024.07.09_tue.
はじめて北里柴三郎の千円札を見た日。
夕方に帰宅して、シャワーを浴びてから道場へ行った。今日も蒸し暑かった。
Aさんが帰ってきた。
準備体操をして、入り身→転換。
片方の手首を握られて、まずは手の平から動く。それがどう動けば、次の動作(腰回転→転換)に入ったときに、自分の腕(手)が自分の真ん中と関係を保ったまま動けるのか。ゆっくり確認しながら、関係がずれないように練習する。
同じ動きからの『呼吸投げ』。転換した後、重心を少し後ろに移す。そこから前に重心を移す。
重心は動くけど、(さぁ、投げますよー)の勢いが、あからさまにならないように。
そして、入り身で相手の脇を開けて体勢を崩し、相手の臂の少し上に手刀をあてて『隅落とし』。
次は『天地投げ』。右相半身のとき、左手(地)で相手の脇を開く。右手(天)は臂力の養成のような動きで、自分の身体の中心と関係を結ぶこと。その後の腰回転の間中、その関係を保つこと。
逆半身で両手を掴まれたところからの『入り身投げ』。足がぶつかって、右足の小指から血が出た。たぶん爪が半分剥がれた。絆創膏をぐるぐるに巻く。気を取り直して『入り身投げ』。
相手の頭を自分の肩につけたところから投げるまでの間のブオーンとした曲線のこと。無限を描くような。受けるときはその曲線を感じられる。やってみると直線に近くなる。
その後もそのブオーンとした曲線のこと。
「合気会の一教はその曲線の練習になるかも知れない。」とAさんが言って、やってみる。
相半身で相手が正面打ちをしてくるのを受けて、迎え入れて、波のように返すところまでを何度も。
技が違っても、日曜日の館長が話していたのと同じことだ。
正座をして向かい合って、呼吸のことをして終わる。沖縄の道場の話を聞きながら、さようならをして分かれる。
2024.07.07_sun.
道場で稽古。今日も人数が少ない。沖縄に行っていて先週からAさんも居ない。
合気道の準備体操は面白い。いつもの手首の関節のストレッチもそうだけど、正座をして肩から腕、身体の側面、腹、腰、足、自分の手で叩けるところを叩いていく。
そして館長が「スワイショウ。」と言った。脱力して左右に腕を振ることをする。
「すこし太極拳の動きもしてみよう。」真似をして動いてみる。館長の動きは何をしていても綺麗だ。ひとつ武道を極めれば、どこか共通するものがあるんだろうか。
準備体操が終わって、横面打ちのこと。
先週もやった顔面への突きが来たとき、相手を迎え入れて、前にクイっと押す技のこと。わずかな動き。
館長は「イーチ、ニィ、じゃないんだ。技はいつもイチ、の中でやるんだ。」と言う。
迎え入れて前に押し出すことを、イチ、のリズムの中で完了させる。
今日もうまくいかなかった。迎え入れようと下半身は後ろに下がり、押し出そうと上半身は前に出る。鏡に映すまでもなく、滑稽になってるのがわかる。
後半は木剣を持つ。『相摺(右)』『相摺(左)』『鷲(じゅ)』『乳拂』『左輪』『受返し』『二刀合』『摺り込み』
記憶できる頭が欲しい。
稽古のあとでKさんと稽古。『入り身投げ』のこと。
いつもより前に重心を置くと深く入り身しなくても相手が回る。相手を回したとき、相手と繋がっている手を自分の身体につける。自分の手を自分の身体につけたまま、自分の腰の動きで投げる。その後は、『後技両手持呼吸投げ』を教わる。
正面打ち→当て身→相手が後ろに回って両手を持たれる→手のひらを上に向け、盆踊りの軌道で上に上げる→足は回転(一)で前に回る→回りながら手は右手の位置が少し低くなる→そのまま上体は起こしたままお辞儀するように投げる。
終わりに『飛び受け身』を左右2回ずつ。
道場は扇風機が回っているだけで、すごく暑いから、稽古の時間が短くなる。すごく暑いけど、まだ身体に余力がある。時間が短くてちょっと物足りない。
2024.07.05_fri.
ここのところ夜になる度に、死なないでくれとK(9才)に泣かれる。
「大切なひとが死ぬのが怖いんだよ。」
「家族とナリタとヒガシが不老不死になってほしいの。寿命とか嫌なんだよ。」
死なない、とも言えない。
「死ぬけど、一緒に居られる間、大切に過ごそうよ。」といっ て背中をさする。怖いよー、と泣き続けて翌朝に目を腫らしている。
2024.07.04_thu.
Yと髪を切りに行く。
「横は長いけど涼しい印象にしたいです。」
Fさんはいつも言葉を汲み取る力がすごい。
いい頭にしてもらって、帰り道に下北沢で魯肉飯を食べた。
『B&B』で本を1冊買った。
住んでいた頃と町の景色がまるで違い、シャッターをきった。
『いーはとーぼ』に寄って、アイスコーヒーをのんだ。外が暑すぎた。
Shazamに指が触れたけど、無言でなにかを知るのは今日は嫌だな、と思って、店の人にいま流れている曲のことを尋ねた。ジム・ホールの【アランフェス協奏曲】が流れていた。
帰宅後、やけどをしたという母にお惣菜を作りはじめる。車椅子で料理をしている最中に鍋に湯を沸かしていてひっくり返したという。
これはいまの母にいい方法かも!と頭に浮かんだことが、いざ試しにやってみると、あまりいい方法ではなくてがっかりした。(母の性格には合わないと思った。)
惣菜作りが一段落して、家族の夕飯にした。
「ごはんできたよー。」と呼びかけると、仕事部屋から出てきたYが、「あぁ、うまそうな匂い。」と言ったのが聞こえた。
気持ちが下がってきていたから、その言葉が有難かった。
2024.07.03_wed.
昨夜帰宅すると、郵便ポストにBから暑中お見舞いの葉書が届いていたのがうれしかった。前にBと話に出たちょっとしたものが丁度手に入ったから送りたかったけど、急に送ったら驚くかなと躊躇して、頭にBの顔だけを浮かべていたところだった。いそいそと返事を書いて、郵便局へ出しに行った。
夕方、一番薄いワンピースに着替えた。有楽町へ向かった。ヒューリックホールでフェアグラウンドアトラクションのライブがある。
もう23年程前になるのか、『Simple Soul』のアルバムが出たときの来日公演でエディ・リーダーを観たとき、薄いシャラシャラの服を着て歌う姿が綺麗だった。ライブが終わった帰り道、薄いシャラシャラの服が着たくなった。だから今日もなるだけ薄い服で聴きに行く。現れたエディ・リーダーもやっぱり薄い服で、キラキラして、シャラシャラだった。
歌いながら波乗りをするように手がうごく。途中からそれが波ではなく、コンサーティーナの手の動きだと気づく。綺麗だなぁ。
今日のライブが楽しみすぎて、今日が来るまでに、あたらしい曲も何度も何度も聴いていたから、もう何年も聴き続けた歌のようだった。昔からの曲も、昔ではなかった。
「うーさぎ うさぎ なにみて跳ねる 十五夜お月さん みて 跳ーねーる」
あの声で歌った!
2024.06.30_sun
梅雨入りしてから毎日髪の毛が鬱陶しかった。
昨日の夜に試してみたドライヤーのかけ方が良かったから、今朝も同じようにやってみて、ただそれだけのことで気分がいい。いちいち湿度に目くじらを立てないで、他所に放っておける感じがする。まずつむじから放射線状に髪をおろす。風向きはいつも上から下へ。前髪とその周辺から乾かす。次は襟足を乾かす。次はトップ、色んな方向に。その後に後ろ。後ろは真ん中に寄せるように。乾いたらまたつむじから放射線状になるように戻し、最後は冷風。
この順序も『理合い』でしょうか。ちょっとAさんの顔が浮かぶ。
道場で稽古。準備体操をして、体捌きのこと。
『横面打ち』からの体捌きを3通り。
右逆半身のときは、右斜め前に出て手刀で斬り落とす。
右相半身のときは、足を踵方向に転換しながら、右手でひらがなの『つ』の逆を描く。
もうひとつは、左足を左斜め前に踏み出して左手の手刀で斬りおとす。
次は、『突き』からの体捌きのこと。それをしている最中、館長が「ついでにこれも覚えておきなさい。」と、相手に顔面を突かせ、わずかに下がりながら、相手の臂に手刀(握らない)、もう片方の手は相手の手首を握る→下に降ろさないで前にクイっと押す。館長はそのわずかな動きが確かなもので、真似してやってみると、そのわずかな動きが様にならない。
休憩のあとは、杖道の稽古。
『着き杖』『水月』『引さげ』『傾面』
全部の型を覚えようと思うほどには、まだ興味が湧かないけど、見ているうちに、前より見ることが面白くなってきている。目の前の人がいま細かくどこに集中しているのかが、前より少し見えるからかも知れない。はじめのいくつかの型を、覚えたくなってきている。
皆での稽古が終わってからKさんと合気道の稽古。前半館長が教えてくださったことから繋がって、今日は『顔面突肘抑え』を習う。
何度も練習して、【転換する】が身体に入っているから、【わずかに下がる】ほうへ身体が咄嗟に動かない。臂に手刀を当てるのは、諸に臂に当てると技が効かない。臂よりわずかに上。わずかに上に手刀を当てると技が効く。
『二ヶ条抑え』と『三ヶ条抑え』のこと。
『三ヶ条抑え』の当て身のあと、相手の臂をとったときに、相手の臂側にある自分の足が少し後ろに回るのが正解。その後に前足で大きく方違え。抑えるとき、自分の膝が畳についたときの踵の位置のこと。自分の踵同士を近づけるように。最後に『飛び受け身』を数回。
着替えたあと、Kさんと鹿島の太刀の話になった。Kさんは館長の『袈裟斬り』を受けたときに感動したんだ、と話した。どんなことでも、人が感動した瞬間の話は面白い。
「この間やってみてどうだった?」と急に聞かれて言葉がすぐに出なかったけど、話しているうちに「音が好きでした。」と話せた。太刀と太刀が交わったとき、普段の木剣よりも低くて柔らかい、いい音が鳴る。
重たいし、微細な動きは出来ない。もしかすると後の剣術には負けてしまうかも知れない。だけど、どうしても惹かれる。今日のKさんの話をそう受け取って聞いていた。すこしだけ、写真にも置き換えて聞いていた。帰宅して、手首から少し臂の方へ上がったあたりに青アザが出来ていた。横面打ちをこの場所で受けていた、という分かり易いしるし。
2024.06.25_tue.
夜、Aさんの稽古。館長もいらっしゃる。
『入り身投げ』も『四方投げ』も『天地投げ』も稽古したけど、今日した中で一番覚えておきたいのは『三ヶ条抑え』の抑え方。
最後の抑えにもたついていると、椅子に座って見ていた館長がこちらまで来て教えてくださった。
相手の(頭側ではなく)腰側にある自分の膝が畳につく→手を持ち替えて(相手の腰側にある自分の手で相手に三ヶ条をかけていたのを、三ヶ条をかけたまま相手の頭側にある自分の手に持ち替える)→持ち替えた手を、相手の腰側にある自分の肩に(相手の手のひらを)つける→相手の腰側にある自分の手で、畳につけた相手の肩に手刀をいれる→相手の手を当てている自分の肩を前に張るようにして抑える。どっちの手だ、どっちの足だ。どっちの肩だ。そりゃもたつくわ、と頭の片隅で思っている。反復するしかありません。
Aさんと何度も、自分が相手の手を握ったところから、正面打ちから、横面打ちから、突きから、の『三ヶ条抑え』を稽古する。
今夜は暑かった。手ぬぐい1枚が完全に汗で濡れる。
2024.06.24_mon.
近くのクリニックで年に1度の健康診断。
それが終わったら、今日はYと自分の誕生日の間の日だから、遊びにいこうと誘われた。
押上駅をスタート地点にして、遊びはじめる。
車も走る太い道をしばらく歩いて、右に曲がってまた次の路地を左に曲がる。
赤い花が綺麗だなぁ、と近寄っていくと、そこが『平山』のアパートだった。江東天祖神社でお詣りして、おみくじをひいた。【心をかたくもって 一時の不運にあわてさわぎ思いまようてはいけません 本業をよくまもって静かにときの来るのをまちなさい 開運うたがいありません】
Yは自分がひいたおみくじを見て、「今の人が最上迷うな、だって。よかったね。」と言った。自分のところには「あわてず心をつかめ」とある。暑くて神社の自販機で炭酸水を買った。平山のアパートに自販機はなかった。
バスに乗って、浅草地下街にある『やきそば福ちゃん』を目指したけど、まさかの定休日。
『水口食堂』でおめでとうの乾杯をすることにした。まぐろブツ、ポテサラ、お新香(茄子・きゅうり)、串カツ、瓶ビール。
酔いを冷ましに入ったFUGLENで「これ読んでみて」と、Yが携帯電話を見せた。
『路傍のフジイ』という漫画の第1話だった。
読み終わる頃にYが話しはじめた。パーフェクトデイズもフジイも、孤独がいいとは言ってないこと。悪口を言ったり、自分をよく見せようとする一般的な人にはフジイの良さは一生わからないこと。自分の中でパーフェクトデイズとこの漫画が繋がっていること。
ChatGPTで『路傍』の意味と『路傍の石』を調べながら面白くなってきて、今日のピークは今かも知れないと思う。移動して『電気湯』でお風呂につかる。今日の動線がジグザグなのは、アパートを頭に持ってきたかったため。
帰り道の話の流れから新宿で、Yの結婚指輪をサイズ治しに出した。綺麗に磨いてくれるというので自分の指輪も預けることにした。デパ地下に寄って、自分たちのためというよりも、K(9才)のお土産に、ホールのバースデーケーキを買って外に出たところで、Z亭のBさんに遭遇した。
Bさんは会うなり「ちょっと歌ってもいい?」と言って、フィル・オクスという人の『No More Songs』という歌を歌った。「今日の芝居のチケットが取れなかったから、漏れ聴こえる音だけでも聴きたいと思って。15分付き合わない?」というBさんについて行って、コンビニで缶ビールを奢ってもらった。花園神社で芝居のテントの裏、「いまのは寺島しのぶさんの声じゃない?」「いまのは勘九郎さんだよ!」と、声が聴こえるたびに目を見開いて、3人でビールをのんだ。
新宿梁山泊、『おちょこの傘もつメリーポピンズ』の芝居だった。
Bさんにはじめて出会った25才のこどものようだった頃、Bさんはもう大人だった。今日自分たちはもう大人だったけど、Bさんはもっと大人だった。かっこよかった。
2024.06.23_sun.
先週梅干しの話になって、Kさんが興味のある様子だったから、自分が毎年見て作っているSちゃんの料理本を持って道場へ行った。
今日は到着がギリギリになって、道着に着替えて更衣室を出たらもうすぐに準備体操がはじまった。基本動作、追い突き、逆突き、二ヶ条と三ヶ条のルーティン、その後は前に出なさいと呼ばれて、正面打ちからと、横面打ちからの『小手返し』のこと。横面打ちをされて、内開き(右相半身)のときは、転換しながら右手で平仮名の『つ』を逆に書くように手を流し、足は方違え、左手で相手の薬指と小指の間をとる。
外開き(右逆半身)のときは、右足を右斜め前に踏み込んで右手で打ってきた相手の手を落とす→自分の左手を上からクロスして、次に右手はクロールの手で相手の薬指と小指の間をとる→相手の進行方向へ手を引く→小手返し。
休憩の後、今日は木剣よりもっと太くて重たい鹿島の大刀(木剣)を持つ。
【鹿島神流基本太刀之事】と壁の木札にあるのに沿って、『(一の太刀)袈裟斬り』『(ニの太刀)足払浮舟』『(三の太刀)斬割』を館長に教わりながらやってみる。
『袈裟斬り』・・(相手が木剣を出している)自分は下段に構える→袈裟に沿って木剣を右の方へ振り上げる→上で左へ返し袈裟に斬る
『足払浮舟』・・(相手も構えている)自分は下段に構える→相手が打ってくるのにタイミングを合わせ自分も打つ→木剣が交わると、すぐに相手は足元を狙って打ってくる→自分は千鳥の足になって相手の木剣を下に打って止める→止めてからまた袈裟斬りをしたような、、、(記憶が曖昧)
『斬割』・・(相手も構えている)自分は下段に構える→相手が打ってくるのにタイミングを合わせて自分も打つ→後は『袈裟斬り』の時と同じ。稽古が終わってから皆でマンゴーを食べて、その後Kさんと『2ヶ条抑え』と『3ヶ条抑え』を稽古していたら、Aさんが来て受けをしてくれた。
そして『飛び受け身』の練習。
そのまま『飛び受け身』は本当に必要だろうか、Aさんの問いかけから、その事について。『継ぎ足』の言葉の意味、『送り足』をするときはパワーが必要なとき、『歩み足』をするときはスピードが必要なとき、などの話。
『千鳥の足』は酔っ払ったときも千鳥足って言うよ、とか。
AさんとKさんの言葉のやりとりを見せてもらってる感じがしたから、よく聞こうと思った。
ただ、もう『飛び受け身』が出来るようになっているから、Aさんが話している細かな点がどのタイミングの何を話しているのか自分もよく分かったことと、『前方回転受け身』も『飛び受け身』も両方が出来るようになっているから、やる、やらないを技をかけられたときに自分で考えられること。両方知っている、は強いんじゃないか、だから出来るようになっておく、で良かったんじゃないかと思ったこと。こんな風に問いかけ合えるのは面白いと思ったこと。
帰宅後、梅のこと。洗って拭いて、へそをとって、また拭いて、焼酎にくぐらせて、へそに塩、容器に入れて、塩をかぶせる。
2024.06.21_fri.
「いつもの畑のとうもろこしを送りました。」と連絡をもらって、うきうきして一日を過ごした。晩ごはんの前に届いてK(9才)と歓声をあげた。
AとKちゃんからの毎年の便りに(ありがとうございます。ことしも私たちは元気です。)そう思いながら届いた箱を開ける。
届いたばかりだし、今夜は蒸して・・・の心の声より、「てんぷらたべたい!」のKの大きな声が勝って、初日のいただき方が決まる。一緒に送ってくれた枝豆も半分茹でる。
2024.06.20_thu.
誕生日、銀座。
昨日からはじまっている先輩の写真展へ。
『something in my sight/増田智泰』
ちょうど1年振りに会った先輩は、自身の個展をするギャラリーに立っていた。
まずそれがかっこよかった。
心立つなにかがあった日から変わらない視点をもっている。
増田さんの写真だと言われなくてもわかり、隅々に向き合い方が伝わる。
他人の意見をいれず、増田さんが選ぶものを見続けたい。
帰り道。みゆき通りを歩いてオーバカナルに入った。ひとりでテラス席に座って泰明小学校を見ながらニース風サラダを食べる。東京に住みはじめた頃にたくさん読んだ、金子光晴が通っていた小学校。だからこの席を選んで今日はいい誕生会。クレームアメリも頼んだ。珈琲も。
さぁ、また1年始まるぞー、という気持ちがしてきて、始まるのなら、さっきギャラリーで教えてもらった本も今日読んでみようと思った。神保町の本屋でしか手にとれないと聞いたからそのまま行ってみることにした。その本を見つけた。
家に戻り夕飯の支度をして、道場へ。
Aさんが木剣を2本持って近づいてきた。今日は合気道ではなく、木剣を振った。
『越』のこと、『受け返し』のこと。はじめから全てのことにつまづいた。下段に構えること、その時の刃の向き、木剣を握る場所、上段(目の上に柄)に構えること、八相(柄の上に目)に構えること、刃を立てること、下段から木剣をあげる時は切先から上がること(手元からではない)、上げたとき、切先は相手の正中線より少し右に越える。(受ける稽古のため。)
木剣の持ち方が分かり辛い時は、木剣を切先を床に自分の身体に立てかけ、両手の平を合わせる→右手を上に、左手を下にスライドさせる→そのまま木剣を握る。正しく握れていると、握っただけで刃の向きが分かるとAさんが言う。何度も脇が開くから何度も閉じてと言われる。
木剣を握る下の方の手首が何度も『死んだ手首』(←内側にくの字に折れること)になる。
『越』で受けるときは下段に構え、構えたときの切先は相手の正中線にくる。だから自分の身体は半身になる。下がりながら避ける時は木剣の根本の方がおでこの前あたりに来る(木剣を握る手がおでこの前にきてしまうと、手を切られる)。刃の角度、手首の角度、身体の角度、足は出すのか引くのか、切先はどこを向いてるのか。こんなに多くのことを同時に気にしながら動くのか。
帰宅して晩ごはんのあと、神保町で買った本を読みはじめた。
体重の乗った文章に、最後のページが来るまで読むのを止められなかった。身体に響きまくった。
2024.06.18_tue.
朝から雨がしっかりと降っていて、暗い空。
明るい色のTシャツを着た。
昨日はK(9才)の小学校のプール授業がはじまった。家で着てみて、「まだ履ける!」と言っていた去年も履いた水着は、濡れたらピチピチで脱げなかったと言って帰ってきた。
今日は習字の授業があって、前に習字で汚した白いTシャツを着て登校していった。
Yは新しく買った折り畳み傘が重たい、でもそれでいいや、と言いながら玄関を出て、会社へ向かった。家に誰も居なくなって、仕事部屋に入る。
夜、Aさんの稽古。
いつもの自分から打っていく『一ヶ条抑え』をした後で、いつもやらない相手から打ってこられる『一ヶ条抑え』。表(腹側へ入る)ときは、相手が正面打ちを振りかぶったところでもう入る。裏(背中側へ入る)ときは受けるのが遅れたとき。相半身で打ってこられたら、後ろ足が前に出て、前足を90度転換(したと思う)。その後はどうしたんだっけ。煽り足で相手を回したんだっけ。
その後は『入り身投げ』と『小手返し』。
『小手返し』は受けが短刀を持って正面打ちをするところから。
相半身、後ろ足が前に出て線を外す→相手の臂のあたりをとって手首まで滑らせる→相手から離れる方向に引いて小手返し→小手返しをしたまま相手の手を離さず頭の上を歩いて相手の身体を裏向ける(腹這いにさせる)。相手の手を持ってる自分の手がある方の自分の足を前足にして、相手の肩を床に押し付ける。
最後は見るのもはじめての『5教』のこと。
相半身、受けが短刀を持って正面打ち→シテは後ろ足が前に出て線を外しながら左手で相手の臂をとる→右手で当て身をして→当て身をした手で下から相手の手首をとる→相手の腹側に送り足、歩み足、送り足で一ヶ条の時のように抑えた後→相手の臂にある自分の手を自分の指先の方向へ手を回して相手の臂を上に上げる(床と90度にする)→相手の臂にある自分の手を、相手の臂の上から被せ、床に押し付ける(相手の甲は床についている)と相手の手のひらが開く(!)→短刀が相手の手からとれる。
武道というのは、どこまでも人間の身体を観察してしているように感じる。武道のはじまりが知りたくなる。『呼吸法』をして稽古が終わる。
近頃は調子よく袴が履けていたのに、今日は久しぶりに着崩れてグスグスになった。
2024.06.16_sun.
道場で稽古。今週、平日の稽古でやったことを館長がもう一度頭からやらせてくださった。
最中に言われたことは、『入り身投げ』で相手を投げる方向のこと。
自分の身体から真っ直ぐの方向に投げる。投げる時は歩み足。
『四方投げ』の忍び足の(前足に後ろ足を寄せる)とき、頭の高さが上下しないように。
休憩。皆でお茶を飲んで、Aさんのスペイン土産のクッキーをいただいた。スコーンみたいに分厚くて、ドライフルーツが入っている。おいしい。
木曜日に背中を痛めていたAさんは、前半の稽古で『四方投げ』で投げられて、もう『飛び受け身』をとっていた。なんて回復が早いんだろう。
後半、木剣を持って、先週にやった『越』のこと。皆『こし』と読むのが気に入った様子。
『越』・・下段に構える→相手が真っ直ぐ切ってくる→つば元で避けながらまっすぐ下がってから踏み込んで打つ→相手はつば元で避けながらまっすぐ下がってから踏み込んで打ってくる(を繰り返す)。
『受け返し』『切り上げ』『切り返し』が難しかったから、今日はその後の『受け流し』をやる。
『受け流し』・・お互い騎馬立ちで向かい合う→相手にまっすぐ切ってこられたのを、足の位置は動かさずに身体を右へ逸らし、木剣を屋根の角度にして(切先が左斜め下)受ける→まっすぐに切る→相手も同じように屋根にして、その後まっすぐに切ってくる→身体を今度は左へ逸らし、木剣を屋根の角度にして(切先が右斜め下)受ける、を繰り返す。
木剣のあとはKさんに今週気になったことを尋ねる。
『正面打ち入り身投げ』・・前足で入り身せず(相手の背後に回らず)に相手を回すには。この技のときはいつも以上に前足重心(自分が)。その後の転換するとき、「僕の前足を踏んで回ってみて。」とKさんが仰った。踏ませてもらうと、すんなり回せる。実際には相手の足を踏む訳にいかないから、そのくらい相手の前足と自分の前足が一本になるイメージを持てば(相手と重心の場所を合わせる)相手をすんなり回せる。
『片手持ち入り身投げ』・・相手に握られていない方の自分の手は、短刀を相手の腹に当てるような使い方。
『両手持ち四方投げ』・・最初が送り足であることが大事。
『両手持ち天地投げ』・・地にある手は地面と杭を打たれている。
『両手持ちニヶ条抑え』・・足を転換させたあと、煽り足をするときの歩幅が広いから膝をついたときに相手を抑えづらい。
疑問を解いてもらったあとはまだ覚えられていないこと。
『横面打ち入り身投げ』
『四方投げ』で小指を上にして相手に手を取らせた場合の手の取り方。
『肩持ち呼吸投げ』
(→帰宅したら頭の中から消えてしまった。)
稽古終わりに皆で館長が蒸して持ってきて下さったトウモロコシをいただく。
2024.06.15_sat.
5時半起床。
明日は父の日。目の手術をした父に、目に良いものを贈ろうと思った。
8時半、YとK(9才)と三鷹のブルーベリー農園。
暑い。保冷剤を巻いた手ぬぐいを首に巻きながら摘んだ。たくさんの品種があって、それぞれに大きさも味も随分と違った。
K(9才)は、「味見はしてもいいけど、食べ放題ではありません。」のルールを頑なに守っていた。それで正しいけど、緩めてやりたくなった。
Kが味見をしていたら嬉しかった。おいしい味がした時の、伝えにくる声が嬉しかった。
調べておいた宅急便の営業所で、父に手紙を書いた。明日に間に合う。
Nちゃんの顔が浮かんで、『ヤマネコロッヂ』へ寄り、昼ごはんを食べた。Nちゃんは元気そうだった。『裸足でスパイス』のYさんが数年振りにアメリカから戻られたと知って、シナモンを買いに『座・高円寺』にも寄った。夏にまた好き過ぎるシナモンティーが飲める。Yさんは顔を覚えてくださっていた。Yさんも元気そうだった。『座の市』でうちのYとKは、シカ肉ジャーキーと、鯵の干物と、トルコの花みたいなパンを買っていた。
家族とブルーベリーを摘めて、父にも送れて、周りの人が元気そうにしていて、今日は良かった。午前中の暑さが堪えて、帰宅後しばらく動けなかった。
2024.06.13_thu.
稽古。Aさんが背中を痛めている。
今日は館長もいらっしゃる。
『正面打ち一ヶ条抑え』『正面打ち入り身投げ』『片手持ち入り身投げ』『両手持ち四方投げ』『両手持ち天地投げ』『両手持ちニヶ条抑え』『正面打ち四方投げ(一)』を順番にやっていく。
Aさんと、椅子に座って観ていた館長に今日言われたことなど。
『正面打ち一ヶ条抑え』・・最後の膝をつくタイミングのこと。相手の肩が畳につくのと同時に自分の相手側の膝、相手の手首が畳につくのと同時に自分の逆の膝が畳につく。
『正面打ち入り身投げ』・・受けたあと相手の背後に入ること。(入ったほうがやりやすい。だけど養神館の型では入らない。どうする。)
『片手持ち入り身投げ』・・今日は指摘されなかったけど1歩踏み出して小さくなったときの、相手に握られてないほうの自分の手の場所のこと。(型の場所でいいの?)
『両手持ち四方投げ』・・相手の手を取った後の1歩目の位置のこと。まっすぐに踏み出すと、相手との距離が詰まりすぎる。少し斜め前に開いて踏み出す。
『両手持ち天地投げ』・・地にある手は、投げた後もその位置のまま置いておく。
『両手持ちニヶ条抑え』・・最後に抑えで畳に膝をついたときの自分の尻の位置(床からの高さ)のこと。
2024.06.11_tue.
夜、Aさんとの稽古が再開。
いつもと違う合気会の横面打ちのことから。
右相半身で向かい合い、右手ではなく左手を振り上げる→左足が前に出て横面打ち。
そこから『一ヶ条』に入る。
横面打ちを受けた方は、足は相手の腹側に前に出る。手は2通りのこと。上に上げるように受けた時は、逆の手を上にクロスして相手の手首を取りながら、受けた手は相手の臂をとる。
もうひとつは流したとき。相手の腹側に前に出るのは同じ。そこから足を転換して相手の背中側に入る→腰回転。
入り口は同じことからの『四方投げ』も、相手の腹側に入るのと、背中側に入る2通りのこと。『四方投げ』で相手に手を取られたとき、捻られていないとこちらはまだ当て身をする余裕がある。しっかり捻ってとられると、当て身の手が出せない。
その後にAさんが教えてくれたのは、上げるでも流すでもなく、【いなす】こと。
横面を諸に受けるのは痛いから、寸分早く受けてアイーンのように自分の臂を折る。自分の腕は相手の腕の上に重なる。
寸分早く受けるのをAさんがやってみせてくれたとき、テニスのライジングショットのようなタイミングに感じた。受ける腕の場所は、臂に近いほうではなく、手首寄りの1/3あたり。
【いなす】を何回も練習した後、そこから『入り身投げ』へ繋がる。いなす→相手と繋がった手首と、矢筈の手でとった相手の首、の2点で、投げる方の自分の肩に相手の頭をつける→投げる腕は相手の身体がしなるところまで地面と平行に→姿勢を正す(前に屈まない)。
最後に正座をして向かい合い、『呼吸法』。
相手に両手首を握られ、相手は押す方向に力を向けてくる。自分は、手のひらを上に向け、サッカーボールに沿う軌道→臂と腹から相手に力を向ける→相手に自分の手のひらを向ける。
何度もやり直して、最後の2回だけAさんが「いいね。」と言った。自分でやっていてもその2回だけいままでとなんとなく違った。覚えておきたい。どうやったら覚えていられる?
2024.06.10_mon.
昨夜はKさんが送ってくださった『八岐大蛇 ヤマタノオロチ』のアニメを観ていた。K(9才)も寄ってきたから一緒に観た。
ヤマタノオロチは越(こし)の国のモンスターだった。皆が話していたのはこの事だったのか。『越』という字をみて、古事記が頭に浮かぶのか!
2024.06.09_sun.
道場へ行って、Aさんに「おかえりなさい。」が言えた。Kさんが足を怪我していた。
Kさんに中級技を教わっていく。Aさん、Mさんと稽古する。
『正面打四方投げ(一)』
『横面打(側面)入り身投げ(一)』
『胸持ちニヶ条抑え』
『肩持ち(側面)入り身投げ』
『片手持ち小手返し(一)』
『片手持ち肘当て呼吸投げ』
『半身半立ち四方投げ(横)』
『座技両手持ち呼吸法』
上から順に8つの技を、受けて、やってみて、受けて、やってみる。もっとひとつずつに時間をかけて繰り返さないと出来るようにならない。今日は細かいことを覚えようと思うことよりも、色んなところで面白い!面白い!と思って、黙って興奮し続けていた。
後半は木剣を持って、Aさんがスペインの合宿で稽古してきたこと。
黒板に『越』という字が書いてある。
『えつ』
『うけかえし』
『きりあげ』
『きりかえし』
『うけながし』
『まきおとし』
『きりおとし』
Aさんがひとつずつ手本を見せてくれて、上から順番にやってみる。やってみる、といっても、木剣のことは自分はあまりにも拙い。Aさんが「合気道のためにもいいよ。」というから、そうなんだろうなぁ、と思う。稽古終わりに畳の上で『飛び受け身』を数回。もう敷布団はいらない。どこも痛くない。飛んで回ったあと、立ち上がれる。
皆が黒板の『越』という字を囲んで『えつ』と読むより『こし』がいいんじゃないかと話している。
2024.06.08_sat.
『守一、旅を描く。』と目にしたら、足を運びたくなった。要町の熊谷守一美術館。
どの土地へ旅したんだろう。旅先でなにを見たんだろう。どう切り取ったんだろう。
伊豆大島、太海(千葉)、八ヶ岳(長野)、山形県、蓼科(長野)、渋温泉(長野)、松原湖(長野東部)、地鉈温泉(式根島)、仁右衛門島(千葉太海)、中綱湖(長野)、青木湖(長野)、鹿島槍岳、有明村、秋元湖、開田村(長野南西部)、熊の湯(志賀高原)、蔵王(宮城県側から)、御嶽(長野木曽)。
東京に住んでいるから、なんとなく旅した距離が分かる。その土地で立って、どう目を上げたのか分かる。守一が立っている場所の様子がなんとなく分かる。本当に行って立ってみようかな。糸の先を握ってみたくなる。
美術館を出て少し歩き、喫茶店に入った。店の人に話しかけられて、美術館に行ってきた後だと答えると、あそこに行ってきた人だったら、と近くの本屋さんに寄ることを勧められた。
せっかくだから行ってみる。その本屋で出会った店主のRさんは、お話するうちに、友人の昔からの友人だったり、いくつもいくつも繋がりが現れる。今日は糸の日か。
「普段はどんな本を読んでいますか?」と訊ねられ、咄嗟に頭の中が空になった。
言葉が出てこなかったから「今日はここに来るまでの電車でこの本を読んでいました。」と鞄の中から『五輪書』を出した。格好をつけない、いまのそのままの自己紹介になった。Rさんに勧めてもらった本の中から自分の枝を辿っても出会えなさそうな2冊を選んだ。
2024.06.06_thu.
今週は写真の仕上げ作業。
そしてゆるーく微熱。
昨夜は仕事帰りのYにドラッグストアでお灸を買ってきてもらった。葛根湯ものんだ。
一昨日Aさんが旅から戻ってきて、予定では今夜稽古のはずだった。
朝のうちにメッセージを送った。いつもは日本語で送るけど、今日は英語で送ってみる。
「せっかくAさんが帰ってきたのに、わたしは昨日の夜から微熱が出ています。顔が見たかったなぁ。」
【せっかく】と【微】が分からなかった。調べても調べるごとに違う言葉が出てくる。まず伝わる言葉はどれだろう。そしてひらがなの【せっかく】くらいの柔らかさで伝わる言葉はどれ?
知らない言葉はどれも岩のように固く感じる。
「Even though A san came back,I had a slight fever last night.I missed you.」
I missed you.は恋文になっていないだろうか。昭和歌謡が染み付いてニュアンスがわからない。
すぐにAさんから返事があった。いつも日本語で送ってくれるけど、今日は英語だ。
「I hope you feel better today. 」
柔らかい字面だなぁ。「今日は良くなるといいね。」かな。今日休もうと思ってることが伝わっていないかも知れないな。「昨日の夜は微熱があった(→今日の夜は回復しているかも知れない)。」「昨日の夜から微熱がある(だから稽古休みます)。」
昨日の夜からずっと、はどう書けば良かったのだろう。
2024.06.02_sun.
6月らしい曇天。まだ雨が降りだしていなかったから、自転車を漕いで道場へ行った。
今日は人数が少なかった。普段道場に来るこども達が遊ぶフワフワの棒で館長(84才)がチャンバラをはじめた。そのチャンバラは、後で体捌き(たいさばき)の話へ繋がるのだけれど、
「さぁ、やってみなさい。」と(言いそうだけど)本当に言われる。フワフワの棒を持って立ちながら、この感じがこの道場や、館長の、好きなところかも知れないとふんわりと思う。
その後は、二ヶ条、三ヶ条、四ヶ条の関節の握り方のこと。四ヶ条の握る場所を教わりながら、「薬指と小指に力を入れて握るんだ。」と館長が言い、その手首を握らせてもらったけど効いていない。四ヶ条は、他と次元の違うまだ見えない先の方にある感じがする。
自由技をやって、休憩。後半は木剣と杖道の稽古。
人がやるのを見学する。壁の木札に形の目録があって、今日は自分もそのはじめのところから教わる。
自分も相手も木剣を持って向かい合う。【八通大太刀】と書かれた木札の中、『相摺り(右)』と『相摺り(左)』『鷲(じゅ)』の形のこと。
自分は杖(じょう)、相手は木剣を持って向かい合う、【制定形杖道目録】と書かれた木札の中、『着き杖(つきづえ)』『水月(すいげつ)』『引さげ(ひっさげ)』の形のこと。
毎日見続けてやり続けないとこれは記憶できるものではないように思う。
目の前に居る人たちは、時間をかけて反復をした人だということ。
皆の稽古が終わってから、Kさんに合気道を教わる。
養神館のやり方で着地の足が伸びるようになった『飛び受け身』を見てもらった後は、
「今日から中級の技に進もう。」と仰って、『正面打ち四方投げ(一)』のこと。
(一)は、相手と相半身で向かい合ったところから始まる。受ける手がうまくいかないから、そこの練習をする。
右半身ではじめたときは、正面打ちを相の手(右手)で受ける、左手は相手の臂。
足は踵方向に転換しながら、左手をコンパクトにクロスさせるようにして相手の右手の母指球をとる。受けた方の右手で当て身をすることを忘れない。その時の自分の右手は、相手の腕をレールに見立てて、レールに沿って動き(レールで隠すような動き)、相手に当て身をあてる。当て身をした後は、右手で相手の脈部を正確にとる。後はいつもの『四方投げ』の動きにつながる。
左手で母指球をとるのがスムーズにいかない。これがスムーズにとれたら最高に格好がいい。
今日あこがれる事。無駄な動きなく母指球をとれるようになりたい。
2024.05.27_mon.
身体の使い方がうまく、とても要領がよく、大人が言われて喜ぶ言葉を使えるこどもと、見事にそれに応えている大人を目の当たりにして、人酔いがしてまだ治らない。
これはジェラシーか。あんなのにちっとも憧れないし、と思うのは負け惜しみか。
ここ数日、ポール・サイモンの『Still Crazy After All These Days』をリプレイして聴き続けている。この曲を聴いている時だけ、酔ったのが治まる。
「全部わかっているよ。」と言われているみたいだ。
神戸から戻って「喉が痒くて咳がでます。」と処方してもらった薬は、飲みはじめたら直ぐに痒いのが治って、直ぐに咳も出なくなった。
花粉か黄砂かはたまた何か。ずっと前からそこにあるもの。自分が反応しにいってるもの。
2024.05.24_fri.
外から戻り、急いで道着を鞄に入れて道場へ。
道場に着くと館長が稽古に来たこどもと相撲を観ていた。
FとF子さんの部屋で観たお相撲さんだ。
今日も座布団1枚敷いて『飛び受け身』の練習。
右で飛んだとき、左足が伸びて着地できる。左で飛んだとき、右足が伸びて着地できる。
足の裏も着いている感じがする。
着地のあと、今日も立ち上がれる。出来ているんじゃないか?
最後に館長が3回だけ右手を持って投げてくださった。右足の甲側、小指から3本あたりを畳で打っている。投げられるとき、まっすぐ入らないと足の裏を着地のときに着けづらいかも知れない。
2024.05.22_wed.
足の再診で隣町まで行って、帰りに大きい方の図書館に寄った。
玄関を入った脇に、『追悼展示 ポール・オースター氏』と書かれた紙がワゴンに貼ってあって、ポール・オースターが書いた本が並んでいる。2冊手にとった。それと『別冊太陽』を1冊、合気道の本を2冊、英語の本を1冊、前に美容師のFさんが薦めてくれた『五輪書』もあったので手にとる。全部貸出し期間内に読みきれるはずもないのに、図書館では欲張りになる。
今日この本を離してはいけないような。
夜、道場へ行った。84才の館長がこどもに教えるクラスの端で、『飛び受け身』の練習をした。
日曜日のことが引っかかっていて、養神館の『飛び受け身』の稽古動画をひたすら見ていた。
早く自分の身体で試してみたかった。
いつもの敷布団を敷くのは気が引けて、ふわふわの座布団を1枚置いて飛んでみる。右で飛んだとき、左足が伸びて着地出来る。
2024.05.20_mon.
高円寺。夕方から集まって、MさんとBと、小さく打ち上げの乾杯をした。
向こうから歩いてきたMさんは瓜科の野菜を持っていた。土曜日にぎっくり腰をしたと言うのに、ここまで来てくれた。
約束の時間より寸分早く飲みはじめるとすぐにBもやってきた。外はまだ明るい。
Mさんが昔この辺りに住んでいたことは前に聞いて知っていたけれど、Bもそうだったことを今日はじめて知った。ふたりの話に出てきた辺りを今度自転車で走ってみよう。
小上がりの地べたに座り、クーブイリチー、ゴーヤチャンプル、スヌイの天ぷら、ラフテー、山羊汁、ナーベラチャンプル、鰹のワタ、スルル串、八重山かまぼこ、海ぶどう。
たくさん食べて、飲んで、話して、よく笑った。オリオンビール、珈琲泡盛、八重泉、ニコニコ太郎の瓶は空になった。
時間の経つのが早かった。気がついたら23時。駅までふたりと歩いて見送る。
2024.05.19_sun.
朝、起きろと言いに来たナリタに「おはよう。2才おめでとう。」と声をかけた。
ナリタとヒガシと暮らすようになって2年が経った。
朝ごはんのあと、道場で稽古。準備体操の中で館長が足振りをした。安田登さんの本にも出てきたやつ。それで姿勢を意識するスイッチが入った。基本動作をする間、自分の姿勢がどうなっているか、鏡を横目で見ながらやってみた。今日は転換する時の足も綺麗に円を描くことを忘れずに稽古できた。
二ヶ条と三ヶ条のルーティン、数週間この稽古をしなかっただけで、またところどころ忘れている。館長が内開きのときと外開きの時の違いについてやって見せながら話されている。手の動きと足の動きを覚えたくて目で追う。風をなぞるように両の手が動き、頭には留めておけない。
『両手持ち天地投げ(二)』をやってみることになった。
逆半身から足を転換させ、方違えした足の方にある手が地、逆の手が天になる。
これは前にKさんに教えてもらっていて、この動きが気持ちよかったから覚えていた。
天にある手は必ず相手の手の内に出すこと。
木剣を振る。『12の型』と『パスカルさんの剣』と館長が呼んでいる振り方。
最後に杖道の基本のことも。
館長の稽古が終わってからKさんに習う。
先々週にやった返し技のつづき。難しくてなにも頭に残せない。
敷布団を敷いて『飛び受け身』の練習。自然に回ると足が、右で飛んだ時は合気会の着地の仕方、左で飛んだときは養神館の着地の仕方になって(流派が)混ざっている。ここのところずっと上達が停滞していて、「混ざったままでもいいですか?」とKさんにこぼしてしまった。
流派は混ざったらいけないのだろうか。
その疑問と並行して、後には奔放で良くても、守破離の『守』のうちに混ぜたら、わやくちゃになるだろうな、とも思っている。もう答えが出ている。
2024.05.18_sat.
窓際の鉢に小さな白い花が咲いている。
なんという花だったか訊ねると、姫白丁花だとMが教えてくれた。
バスと電車を乗り継いで、長田へ連れてもらう。キムチ屋さん→しっぽ汁がおいしい焼肉屋で昼ごはんを食べた→焼きそば屋のある商店街を歩いて→コンビニの前で休憩→古道具屋→ペクソルギ(韓国餅)のお店。
Mの部屋に戻り帰り支度をして、帰る前の束の間に上の階のFとF子さんに会いに行った。
Fがカンパリのカクテルを作ってくれた。
相撲中継がついていた。FとF子さんが好きなものを、自分も一緒に観るということが面白かった。
きのうの温泉の交互浴のこと、自分のいま住んでいる町が昔は相撲部屋のある町だったこと、近所の食堂のラーメンの器に、昔あった相撲部屋の刻印が入っていること。
自分に出来るだけの英語で話そうとしてみた。
夜に自宅に戻った。
キムチ屋さんがキムチを包んでくれた新聞紙に、トラベル英会話が載っていた。
エレベーターに乗り込むとき。上に行きたければ「Going up(上に行きますか)」、下の場合は「Going down(下に行きますか)」、先に乗っていた人から「What floor?」と聞かれたら「Third,please」のように答えればいい。
「We'll take the next one,go ahead!」は、次に乗るので先にどうぞ!
「Can I come in?(入っていいですか)」「Of course!(もちろん!)」
2024.05.17_fri.
神戸ロケ。珈琲を買って新幹線に乗り込んだ。新神戸駅で編集者Nさんと待ち合わせ。
昨日僅かにはじまった咳が、新幹線を降りる頃に酷くなっている。
去年もちょうどこのロケの頃だったと思う。喉が痒い。
着くとMがのど飴をくれた。一日に何個舐めただろう。お守りみたいだった。
夕方に撮影が終わり、坂の下のバス停までNさんをお見送りした。
銭湯に行ってみようか。Mとそんな話しになって、山から一直線にのびる川沿いを歩いて向かった。たどり着いたら、この土地の温泉だった。温かいお湯と冷たすぎない冷たいお湯を壁に書いてあるように交互浴をする。それぞれ1分間、それを11回。8回目あたりから汗が出る。
温泉を出て隣の居酒屋に入った。瓶ビール、ホタルイカ(酢味噌)、ゴールデントマト、おから、砂ずりのニンニク炒め、おでんわかめ。
帰り道。また川沿いを歩きながら、Mがここに住んで明日で9年だと聞く。
コンビニで買ったソフトクリームを「おめでとう!」と合わせた。
引っ越しをするという話の中、生まれたばかりのKに会いにきてくれた日を思い出して、
9年を実感する。
2024.05.15_wed.
この間の日曜日は審査会で稽古がなかったし、今週からAさんが旅に出ているから平日の稽古もない。数日空いただけで身体がカチカチに固まった感じがする。
家で基本動作、と思っても気持ちが立たないから、夜に館長がこどもに教えるクラスの端で稽古してもいいですか、と聞いて、稽古させてもらってきた。
1年前は、このこどもの稽古の横に立って稽古をするのが恥ずかしくて、道着にも着替えられず、
ラフな運動着で恥ずかしくないフリをして基本動作の稽古をしていたけど、1年経った今日はもう、自分の身体の中に『恥ずかしい』の気持ちは沸いてこなかった。
それが今日はうれしかった。堂々と道着も身につけられた。
せっかくだからいつもより姿勢を意識して基本動作をやってみた。下段払いは、こどもがやるのを目で盗んでみたけれどやっぱりまだよく分からなかった。12の型の足捌きでは重心がフラフラした。身体が解れて帰ってきた。
2024.05.11_sat.
「俺、図書館で面白い本を借りた。ちよじも好きだと思うよ。」Yがそう言った本が面白い。
安田登著『身体能力を高める「和の所作」』という文庫本。
図書館の大きな棚から、よくこの文庫本を手にとったな。
空いた時間に読んでいて、今日も家族皆で髪を切りに行って待っている時間に読んでいた。
10年以上前に出版された本だけど、この本が出版された頃の自分では書いてあることの面白さに気づけなかったかも知れない。必要なときに手元にきた。
円のなかに『ノンリニアシステム』と書いて、パソコンのモニターのところに貼っておこうかな。
いつでも目に入るように。立ち方、正座の仕方、呼吸のことは道場に行ったときに意識してみよう。本に出てきた『足振り』は、もう準備体操のときに館長がやっていた。
深く呼吸をして試しに声を出してみる。思った以上に低い声が出て、ナリタ (兄猫) とヒガシ (妹猫) が同時にサッと危険を察知した顔をして階段を駆けて上がっていった。2匹ともはじめて見る顔をしていた。
2024.05.09_thu.
K (9才) の熱はすぐ下がり、大したことにならなかった。
まだ咳と頭痛が残っているみたいだけど。
夜、Aさんと稽古。
今日も審査の時のように基本型の稽古。
受けることの方がやり慣れていないから、今日は受ける側のことに集中する。
体の変更 (一) 、畳一畳分の間合いで右相半身でまずは構え、受ける方が後ろにある左足を前に出して逆半身を作ると同時に左手で相手の右手首を握り、手を引く。
体の変更 (ニ)、(一) のときと同じことをして、相手の手を押す。
体の変更 (一のニ) 、右相半身で相手の奥の手(左手)を取って、手を引いたはず。
臂力の養成 (一) 右相半身でまず構え、右足を出しながら右手で手刀を交える角度から相手の右手を取り、次に左足を出して刀を握るように左手で相手の右手を取る。左半身も同じこと。
臂力の養成 (ニ) も (一) と同じだったっけ。稽古から帰宅したら、うまく頭に浮かべられない。
終末動作 (一) 相半身から相手の両手首を取り、手を引く。
終末動作 (ニ) 逆半身から相手の両手首を取り、手を押す。
型の稽古のあとは、『臂力の養成』の面白いこと。Aさんが今日朝にやった稽古でこれは面白いと思った、と言って教えてくれた。
相手に両手を掴まれたところから、手のひらを袈裟の角度にしてコンパクトに袈裟切りしながら腰回転の練習。そこから歩み足で『臂力の養成』の動き。続けてその動きの延長で『四方投げ』。入り口は同じで『入り身投げ』の練習も。
これをやっている間に、Aさんは3回も「今日この稽古は面白いと思った。」と呟いた。3回も。
たしかに面白いけど、わたしが感じている以上によっぽど面白かったんだな。
最後に正座して呼吸のやつ。
Aさんは来週から杖道の仲間に会いに、アムステルダムとマドリードへ行く。
帰り際、「Aさんがいない間、家でひとりで出来るいい練習はある?」と聞いてみると、
「基本動作の型をやるのもいいし、初心者はイメージトレーニングは難しいと思うから、動画をみるのもいいよ。間違えてる動画もたくさんあるけど。」とAさんは言って、「気をつけていってらっしゃい!」と別れる。
2024.05.07_tue.
湿布のおかげで首の後ろの痛みはひいている。
夜にAさんと稽古。
審査の時のように、畳一畳分の間合いから、養神館の基本の型稽古。見たことはあってもやったことがないから、普段のひとり型をするよりピリッとする。
続けて基本の技。『一ヶ条抑え』、抑える時は相手の肩を畳につけることが大事。
その肩と同時に自分の相手側にある膝が畳につく、その後で相手の手首、手首と同時に自分の逆の膝が畳につく。
『正面入り身投げ』、相手の正面打ちをしっかりまず受ける、この後のことを今度Kさんにも聞いてみたいけど、相手の背骨の前まで深く入る。
ここで入るのが浅いと自分の腕が自分の正中線から外れるから。
そこからは矢筈の手(やはずのて)で相手の首をとり、相手の手首を切り落とした自分の手刀との2点を軸に、自分の足を転換させる。
投げた後は前に屈みすぎない。姿勢よく。
『片手持ち入り身投げ』手を引かれ、小さくなった後、大きく出る足は相手の背中側。
『両手持ち四方投げ』、しっかり忍び足で後ろ足を引きつけていないと、最後に出す足のところで自分の体勢が崩れる。しっかり後ろ足を引きつけていたらそうならない。
『両手持ち天地投げ』、右相半身から後ろにある足が前に出る。
そのときの自分の身体は正面ではなく相手を向く。自分の右手は臂力の養成のように動く。左手は開いて相手の脇を開かせる。右足はくの字を描く。
Aさんに相手と身体の距離が近いと言われた。これは前にも同じことを言われた。
帰宅するとK(9才)が熱を出している。
弱ったKは憎たらしい言葉を使わなくて元々に戻る。
2024.05.06_mon.
朝、目が覚めたときから首の後ろ側全部と両肩の上が痛い。
昨日変な落ち方はしていないのにな。
痛すぎて溜め息が出る。
今日は外に出ないから、湿布だらけで過ごす。
同じことをやっても、こんな筋肉痛が出なくなった時、受け身が出来ているのかな。
もう少しの辛抱。人の身体は頭が考えるよりすごいから。
2024.05.05_sun.
祝日で稽古に来ている人が少なく、上手い人が稽古に来ている学ぶのにいい日。
稽古の前に暖房器具を片付けて扇風機を出した。今日は風が通り抜ける。気持ちがいい。
はじめてやることから。『一ヶ条』を受けて終わりではなく『一ヶ条』で返す、受ける、返す、受ける、返す、を続ける。無限のループを描くような。
もっと自分が息を合わせられたらもっとループを感じて気持ちがいいだろうな。
そのあとは、前提動作から相手の肩を持ち、横面打ち→『四方投げ』をかけられる→『入り身投げ』で返す→『三ヶ条抑え』をかけられる。
KさんとAさんがやるのを見ているだけで面白い。
これを当たり前のように、身体が動くようになりたい。
柔道と合気道の違いのこと。合気道は相手の正面には向かっていかない。戦車ではない。戦闘機の動き、とKさんが言った。
Kさんに教わって『飛び受け身』の練習。今日はAさんも練習に付き合ってくれた。やってみせてくれた。なんて綺麗なんだろう。敷布団を敷いて練習して、敷布団を外して畳の上でもやってみられた。最後に降りる足の親指が鋭角に降りて、親指を畳で強く打った。もっと鈍角に。
養神館と合気会で受け身をとる足が左右違った。Aさんは片方の膝を折って膝で立ち上がっていた。どちらのやり方も正しいから、自分はどちらの方法で練習していけばいいのか分からなくなった。信じるものがひとつに決まっていないから、答えを出せる訳がない。
Aさんが「前方回転をするときに音を鳴らさない練習もしたらいいよ。」と言った。
足のことは、たぶん自分にはまだ答えが出せないから、次のステップに進む前に、その音を鳴らさない練習をやっておこうと思った。
2024.05.03_fri.
夕方に外から電話をする。我慢するつもりだったけど、行ってもいいかと。
聞いているけど、これは聞いているとはいえないな。
横浜、サムズアップの26周年。『HEATWAVE SESSIONS 2024』並んで当日券を買った。
一番聴きたかった曲が今日の一曲目だった。
自分の身体の周りを、家族と写真と合気道とHEATWAVEで固めておけば、もう自分はそれだけで死ぬまで生きられるんじゃないか。
楽器を変えてみて同じ曲を演奏する。どちらを選べばいいかを試す。探す。今日のセッションはそのためにある。
若い人の緊張ではなく、道具を持てばもうそれが身体の一部になっている60を超えた年上の人の緊張と真剣になっている姿がやたらに格好よかった。
こんなふうに生きたらいいのか。あー。元気がでた。
中3からライブに通い続けて、はじめて投げられたピックを拾った。綺麗な軌道で自分に飛んできた。
2024.05.02_thu.
夜、Aさんと稽古。
今日も横面打ちからのこと。
相半身から横面で打ち合い、送り足→歩み足→送り足で『一ヶ条抑え』、逆半身から90°転換で切り下ろして腰回転→送り足→歩み足→送り足で『一ヶ条抑え』。切り下ろすとき、腰回転するとき、自分の腕が自分の正中線の中にないと上手くいかない。
受けるとき、今日もAさんから「自分が怪我しないように、腕を伸ばさないでゆるく曲げて。」と指導される。いつも言われていること。
そして、横面打ちからの『二ヶ条抑え』。相手の臂をとって、手首にある方の手は一度離して、疲れたときに押す手のツボ、合谷(ごうこく)のあたりを相手の手につけるようにして握り直すと二ヶ条の握り方に持っていきやすい。二ヶ条の抑え方がスムーズにいかない。養神館の抑え方をやったあとで、合気会の抑え方もやってみる。合気会のやり方は、相手側にある膝を相手の脇に付け、反対の膝とで相手の肩を挟み、自分の脇を閉めるようにして、上にある方の自分の手と自分の身体(胸の下あたり)で相手の腕を挟み、自分の手の角度は床と水平に切る。下にある方の手で相手の臂を切る。自分の脇を閉めながら両手で交差するようにクーッと。そのクーッとの感覚がなんとも言葉にできない。最後は相手の手のひらを相手の頭の方向に、自分の姿勢を正し、体重をのせる。
最後は初めて教わる『肩持ち二教』。難しかったからうろ覚えだけど、逆半身で肩を持たれたところから前足を引き(相半身をつくる)、引いた方の手は開く方向。もう一方の手は相手の肩のあたりに当て、(相手が自分の肩を持ち続けているから)繋がっているけど相手と距離を開けるような格好になる。その手を相手の手首まで下ろしてきて二ヶ条をとる。さっき開いた方の手で下から(三ヶ条をとる時の下からと違う。甲が自分側にある。)相手の手首をとり補助する。腰を入れる。そこからうねるようにまた力を向ける方向を変える。
難しくて初心者の技じゃないけど、これを稽古したら、二ヶ条が上達するよ、とAさんが言う。
いちどの稽古の中で覚えておきたい何とも言えない感覚がいくつもある。
2024.04.30_tue.
長い移動の最後の電車が最寄りの駅に停まらなかった。祝日でもないのになんでだ。
頭が働かない。折り返す行為が堪える。
やっと家に辿り着いて、ほんの少し倒れて、えいやっと身をおこし、Aさんとの稽古。
今日は横面打ちからの様々なこと。
『一ヶ条抑え』『四方投げ』『入り身投げ』それぞれに裏と表。
『入り身投げ』の受けについて、今日Aさんは、
相手の肩に自分の頭をつけられたとき、されるがままに下を向いているんじゃなくて少しでも上に意識を向けて。上がろうとして。とやってみせてくれた。受けが上がろうとするから、仕手が入り身投げにはいる。受けが上がろうとしないと、理合いが生まれない→形稽古にならない、ということだと思う。
もうひとつは、天井を向いて倒れていくんじゃなくて、相手の方に少し身体をひねるようにして、どこか一点、地面(自分が倒れていく方)に視点を置いて後ろ受け身をするほうが自分の身を守るためにはいいんじゃないか、と言った。
それと仕手のほうのこと。横面打ちからの『入り身投げ』の裏表どちらをやっていたときだったっけ。相手の手首あたりに自分の手を置くよりも臂あたりに手を置いたほうが相手の身体に直接的に作用すること。
そのあとは『呼吸投げ』(←これがちっとも様にならない)と『天地投げ』。
深呼吸をして稽古が終わった。
平日の稽古終わりには珍しく、ビールを飲むことになった。
「飲みますか?」と聞かれて、飲みたくて断れなかった。道場の冷蔵庫に冷えていた。
家に帰るとYが豆を戻して鍋いっぱいに豆カレーを作ってくれていた。
「大阪は食べものは全部おいしかったけど、冷たいお茶(麦茶)がなかったんだ。」とK(9才)がYに漏らしていたらしい。大阪でも夜寝る間際に「家のお茶が恋しい。」とKが言っていたな。
2024.04.29_mon.
そもそも今回の帰省は、母から終活の手伝いを頼まれたから。(主に要るものと要らないものの仕分け。)
母は車椅子生活になって、2階に上がれなくなったからなにも身辺の整理が出来ていない!という不安の波が時折やってくる。
さぁ、やろう、と腹を決めて帰ったけど、やってもやっても日常の手伝いの範囲から、『終活』のところへ届かない。
父とふたりで、こたつと重たい絨毯を片付け、春夏用の敷物に変えて、棚をひとつ組み立てる。
男の人(父)が気が付かなそうなところの掃除(洗濯機の槽洗浄とか)と、冷蔵庫と台所を掃除。
よし、次は終活の部分!と母のクローゼットに向かったけど、結果は衣替えをした感じ。母も衣替えでもう充分、気も済んだ、みたいな感じ。
これからはこういう波に付き合う。たぶん結果ではない。
一方ではそうで、一方ではまだわたしの心配をしたり、しっかりとK(9才)のお爺ちゃんとお婆ちゃんだ。
夕方、ちょっと歩いたところに焙煎してくれる珈琲豆屋があるのを知って、Yのお土産にしようと、母とKと散歩に出た。
焙煎を待っている時間に、前にも寄ったことのある古本屋を覗いたら、『ふしぎなたけのこ』という絵本が真っ先に目に入った。今回の帰省は筍づいてるのが面白くなってきた。
Kに「筍の絵本があったよ!」と興奮気味に声をかけたら、古本屋の店主に「お子さんは筍が好きなんですか?」と聞かれた。いえ、かくかくしかじかで、今回の帰省は筍がやけによく出てくるなと思って、、、。と返すと、「家の裏が竹藪で筍がどんどん生えてくるんです。よかったら。」と言って、筍をくださった。驚いた。
「ちょっと猫みたい。」Kに筍を触らせることができた。
家に帰って、一番大きな鍋を出した。父が糠を持ってきてくれた。珈琲を淹れて皆で飲みながら、筍を湯がいた。
2024.04.27_sat.
品川駅から新幹線に乗るときは選ぶお弁当が定まっていたのだけど、東京駅を使うようになってからは、あちこち探しても、心底これにしよう!と思うお弁当を見つけたことがなかった。
今日ははじめて京葉ストリートのエリアに探しに行ってみた。あぁ。ここに揃っていたのかい。
次からもお弁当はここに買いにくることにしよう。次のときは『ばらちらし』かな。今日はふたりとも『天丼弁当』にする。
K(9才)と大阪に帰省。近鉄線の座席に座ったら、自分が着ていたのと同じ制服を着た学生が目の前に座っていた。懐かしくてじーっと見た。変わっていない。ここも変わっていない。ここは変わっている。ものすごく帰省した気持ち。
実家に着くと、母が筍を炊いていてくれた。
昨日の夜「あした夕飯はなにがたべたい?」と聞かれて「Kが筍をたべてみたいんだって。」と返事をしていた。
2024.04.25_thu.
先日の山の掲載誌が届いて、たのしかった撮影の日を思い出していた。
使用されなかったカットでいい写真があったから仕上げて、Kさんに送った。
夜はAさんと稽古。今日は身体がこわばっているように感じて、はじまる前に念入りにストレッチをした。『臂力の養成』の型稽古から。
そして、諸手(自分の片方の腕を相手の両手で剣を握るようにとられること。)で相手に腕をとられたところからの色々のこと。入り身→転換→諸手で掴まれた手は小指から上げていく→足はV字に動く→相手の臂をとって『一ヶ条抑え』。
同じ入り口からの『呼吸投げ』→受ける方は前方回転受け身。相手を投げるときは遠くへ投げるんじゃなくて、自分の前足の少し先の床に置いてあるものを取るように投げる。
同じように『入り身投げ』『小手返し』『四方投げ』。
諸手で相手の手をとる受けの方は、相手を押す。その動きがあるから仕手は内へ、外へ、転換できる。この内、外、という言い方が咄嗟にまだよくわからない。最後に正座をして呼吸のこと。
2024.04.24_wed.
合気道を1年続けたら、左足の裏に人生初の魚の目が出来た。こんな年頃でも、痛みよりも恥ずかしいが勝っている。昨日もずっと恥ずかしかった。ストレッチするときも、ばれないように。
とにかくいつも裸足だから、保湿は欠かさないように気をつけていたのになぁ。
裸足で畳の上を摺り足で動き回る日々をこれまで送ったことなどなかったのだから、身体が何かサインを出しても不思議ではないけれど。
自分で解決しなかったから、足のことだけを診ている病院を探して行ってみた。
柔らかいものに乗って、どこに体重がかかっているか足型をとる。足回りと背骨のレントゲン。歩いているところの動画を撮られた。
やって欲しいことはひとつなのに、結局は検査と糞ほど(失礼!)高いインソールのこと。
稽古中は仕方がないから、それ以外の時間はインソールで土踏まずを支えて圧がかかるのを抑えましょう、の考え。それはわかる。
最後の最後にドイツ式でも何でもない、古典的に見える道具で数回足の裏を削られ、7千円払って帰ってきた。インソールは頼まなかった。普通の皮膚科にしておけば良かった。
2024.04.23_tue.
外から戻って夕飯の支度をしてから、道場でAさんと稽古。
入り身→転換からはじまって、相手の腹側に入ったところからの『一ヶ条抑え(表)』、相手の背中側に入ったところからの『一ヶ条抑え(裏)』。『入り身投げ』の受け方のこと。相手の肩に自分の頭を付けられたとき、まずは自分の後ろ足を前へ、逆の相手側にある足を更にその前へ出す→自分の身体を反らせる→その体勢が堪えられなくなったときに相手の足が出る→相手側にある自分の足を折って後ろ受け身をとる。Aさんの稽古はいつも受けることも教えてくれる。
相半身からの『四方投げ』、これはいつもやっていること。それから逆半身からの『四方投げ』。これはいつもやっていないこと。結局は、はじめの足捌きで相半身を作るのだけど、やり慣れなくてスムーズにいかない。
Aさんはこの場合、相半身からは下半身に隙ができるから(急所を狙われるから)、逆半身からの方が好きだと言った。護身のために覚えておいたらいいよ、なにかあったとき相半身だと相手の急所が狙える、と。そんなに咄嗟に蹴り上げる足が出せそうにないけど。
上手く握れなかった『四方投げ』の手首の握り方を最後に稽古した。相手と握手するように関節を取って(相手の親指の付け根に自分の親指の付け根)→バイクのハンドルをねじる動き→自分の腕を伸ばして相手の臂を上に向ける→関節を折る。
帰宅して道着を片付けていたら、めずらしくYがクローゼットまでやって来て、
小声で「今日K(9才)が名前も知らない子から告白されたんだって。心がもやもやするって言ってる。」と。
「どうしたらいい?」と聞くと「もう今日は抱きしめるしかないでしょ。」とYが言う。
階段を降りると、ちいさなメモを握りしめてKが大粒の涙を流している。
「今日名前も知らない子から付き合ってくださいって言われたの。Kはびっくりして嫌だったのに嫌だって言えなかったんだ。びっくりして、いいよって言っちゃったの。心がもやもやするの。」と言って泣いている。
握ってくしゃくしゃになったメモをみると、名前も書かずにただ「つきあってください。」と女の子の筆跡で書いてある。
「昨日はあんなふうに言っちゃったけど、友だちだったらいいよって言い直してみる?」と言うと「トトにもそうやって言ってみる?って言われたけど、Kは小心者だからそれが言えないんだよ。ずっと前から好きだったんだって。理由は可愛いからなんだって。」
「トトもはじめて女の子から告白されたとき、びっくりしていいよって答えちゃったんだって。」と知らないYの過去まで息子から聞かされ、「今日はいろんなことがあったんだなぁ!」としか言葉が出せなかった。
Kが4年生になって、さぁ今年はどんなことが起こるだろうと思っていたら、一発目がこれだった。
「あったかいお布団に入って、今日のことを全部忘れてくる。」とKは言い放って寝に上がっていった。明日はどうするんだろう。
2024.04.21_sun.
道場で稽古。館長は風邪を引いて熱が出ていたからすぐに帰られた。
今日は人数少なく4人だけ。Kさんに習う。準備体操のあと、姿勢を正す練習。
剣道の竹刀をはじめて持った。いつもの木剣より軽くて随分長い。振り上げたとき、神棚の水にぶつかって倒してしまった。
竹刀を振ってそのまま摺り足で送り足をして前に進み続ける。竹刀を持っていると前屈みにならずにいられる。その感覚を持ったまま、今度は竹刀を置いて、足の転換の練習。前足に重心を置いて前屈みにならず踵方向へ転換、爪先方向へ転換。重心の位置を前後に揺すらないように。
KさんがAさんと組ませてくれた。手首を押されて『体の変更(二)』、これも前足重心だけど前屈みにならないように。へそを前に出すように。
相手の正面打ちを仰け反るほどに遅く受けたところから、前重心を自分で作って転換する練習。受け返し(上)、受け返し(下)の手の練習。
鬼は外、福は内、の練習→自分の両腕は自分の内から外に出さない、相手の腕は相手の身体の外に出させる。それを頭に置いて『一ヶ条抑え』『二ヶ条抑え』『三ヶ条抑え』『小手返し』『肘当て呼吸投げ』『四方投げ』の練習。
一旦稽古を終わりにして、敷布団を敷いて『飛び受け身』の練習。
先週から自分ひとりで飛んでみたとき、左は上手くいくのに、右でやるときだけ着地のときに頭と首が床についてしまう。原因がわからず、どうすればいいかな、と思っていたら、先に着替えてソファのところで見ていたAさんが「上手くいってないほうは、回転の速度が上手くいってる方より遅くて、入るときの高さが高いよ。」と声をかけてくれた。
その言葉を頭に置いてやってみたら、すんなり頭と首が床に付かずに着地できた!
人の目はすごいな。今日はまだ怖くて敷布団を外してみるのをせずに見送った。
今日は言葉で助けてもらったから、次進めるかは自分の勇気しだい。あー、怖い。
2024.04.18_thu.
昨日は無事に鯉のぼりが出せた。
ナリタとヒガシは今年も飛びついたりしない。
ありがとう、と頭を撫でた。
帰ってきたK(9才)は階段を降りながら「あ、鯉のぼり。」と、すぐに気がついた。
今日は、日課にした『duolingo』42日目。
ほぼいちにち中。学習するとポイントがたまって、それがリーグ戦になっていて、頼んでもいないのにランキングが表示される。自分が毎日淡々と続けて身につけることが目標なのに、1位を目指してしまって、1位になるまでやり続けた。
人は相手との間に球を挟んだり(球技)、こんなふうにランキングされると、今日みたいなこんなことになる。起伏を生んで脆く感じる。これではたぶん続かない。目的が違う。
明日からは見ないようにして、緩めて平らなところに戻ろう。
そっちがこれから自分のあこがれるところ。
夜にAさんと道場で稽古。こちらも淡々と続けて重ねるところ。
自分の姿勢はどうなっているか、腕は自分の正中線からはみ出していないか。相手はどのくらいの力の強さで、その力はどの方向に向いているか、その力の向きを自分はどれくらいの強さで受けて、それをどの方向に向けるか。
『臂力の養成』の型稽古から、右相半身で交差取り→手は『臂力の養成』の軌道、右足は前に開いて腰回転→相手の臂をとる→『一ヶ条抑え』。次は逆で、後ろにあった左足が前に出て相手の臂を取って右足を引く『一ヶ条抑え』。Aさんはたぶん先にやった方を『表』、次にやったことを『裏』と言ったと思う。
そこからは相手と正面で手首を交差させ、後の入り口は同じで『入り身投げ』。左手で相手の首をとるとき、交差させた右手は動かさない。腰回転がはじまったときに右手は切り下ろす。
これも入り口は同じで『呼吸投げ』のこと。
最後は正座で向かい合って両手首を持たれ、呼吸のこと。受ける方もやる方も互いに力を相手の方へ向けてはじまる。
2024.04.16_tue.
夜、Aさんと稽古。『臂力の養成』の型稽古から。
そのあと、右相半身で交差取り(相手と向かい合って相手の右手で自分の右手首を掴まれること)から、歩み足で開きながら腰回転→手は『臂力の養成』の動き。それを稽古してから、そこからつながる技のこと。自然な軌道で相手の臂をとること。まずは『一ヶ条抑え』、次に『二ヶ条抑え』、最後は『三ヶ条抑え』。
今日教わって覚えておきたいこと。
ひとつ目は『二ヶ条抑え』の最後(←いつもと違って二ヶ条をかけたまま畳に相手の腕を抑える。)二ヶ条をかけている右手は、相手の手をぎゅっと握るのではなくて、自分の臂を開き、相手の腕と直線を作るような、なんとも言えないあの角度のこと。
ふたつ目は相手の臂をとった後の二ヶ条をとるための手の動き。相手の手首から一旦自分の手を離し、相手の手の甲のほうから取り、二ヶ条をかける。
みっつ目は『三ヶ条抑え』の臂をとった後の三ヶ条をとるための手の動き。相手の手首から一旦自分の右手を離し、相手の手のひらの方から指をとる、左手は相手の関節をとる→身体を正対させて両手で木剣を振る動き。
2024.04.14_sun.
朝から稽古。今日は館長が見る中、前半からKさんの指導。準備体操をして、正面打ち。Kさんが前、後ろ、左右に動くのに合わせて動く練習。Aさんと組めて、『体の変更 (一)(二) 』『臂力の養成 (一)(二) 』『終末動作 (一)(二) 』のあとは、『二ヶ条抑え』と『三ヶ条抑え』、はじめて『四ヶ条抑え』も稽古した。
『四ヶ条抑え』は、右逆半身で相手に右手を持たれたところから、自分の親指を相手の手首の外側から出して、相手の手首を握る。そうすると、相手の手首の丸い骨に、自分の人差し指の付け根をちょうど当てて握ることが出来る。それが『四ヶ条』の握り方。
そう握れたら、缶切りの動きで(小指と薬指を支点に)自分の手を動かす。自分の左手の親指は自分の右手の親指と人差し指の間に入れるようにして握り補助する。缶切りの動きで『四ヶ条』を決めたら足は踵方向に回転。相手の臂を取って、相手の肩の方向へ力を向けて畳に付け、抑える。最後の抑え方は二ヶ条と同じく相手の頭側の手で手刀。
館長がわたしとAさんがするのを見ていて「四ヶ条は(力を)集中させることなんだ。」と仰った。訓練しないと、ぐっと力を集中させる分(たぶん女性が)かけるのが難しい技なことも。
そして、記憶ではたぶん「一ヶ条は突き上げる、二ヶ条はしめる、三ヶ条はひねる、四ヶ条は集中させる」と仰ったと思う(ちょっと曖昧)。
前半はたっぷり合気道を稽古したから、後半は皆でAさんに木剣を習う。
帯刀したところからの抜き方、正眼に構えること、正面打ち、袈裟斬り、回し打ち、あとはやったことの名前がわからない。相手の振り上げて振り下げる動きに、自分の動きを合わせる練習。相手の木剣に自分の木剣を強く当てて抵抗してしまうと次の瞬間には逆に自分に刃が入る。ほんの少し自分が半身になることで相手より優勢を取れること。細かい細かい細かいこと。こんなに細かいことをやっているんだという驚きだらけ。あの動きの中は細かいことだらけだ。
稽古が終わってから敷布団を敷いて『飛び受け身』の練習。技をかけてもらって受け身をとると、首が地面につかないで着地できる。自分だけで飛んでみると今日は首がついてしまう。もうちょっと体重を落とそうかな、そうしたらもうちょっと身軽に飛べるかな、とかを考える。
2024.04.13_sat.
富士吉田へ。中野真典さんと中里和人さんの展示を観にいく日。
もう片方で今年はどうしようか、辞めにしようか、と別のことも頭の中で迷っていた。なにも言わないまま、機材は車に積んで、それでもナビは富士吉田のギャラリーに合わせて走り出したところで、「そっちに寄ってからギャラリーに向かってもいいよ。」とYが察して声をかけてくれた。
高速に入る前に車を停めてナビをいつもの鬢櫛川の辺りへ合わせ直した。同じ山梨と言えども車でなければ明後日の場所。いつも撮りはじめる橋のたもとに車を停めて桃畑の様子を見る。花を摘んでいる人はちらほら。今年は桜が咲くのも1週間ほど遅かったから、いまがどんぴしゃだと思ったけど、実際に来てみたら少し遅かったかも知れない。急に暖かくなったから、と農家の方。車でぐるぐる周辺を走り、YとKに車番をしてもらって、しばらくひとりにさせてもらった。
富士吉田に移動して車を停めると、目の前にこれは桜?静かにさらさらとした花が咲いている。ギャラリーの外の木々の中に入っていくと、短い髪になった中野さんが木に大きな布を張って、絵を描いているところだった。絵の中にはさっき見た静かなさらさらとした花が描かれてあった。中野さんは富士桜だと言ったっけ。中野さんの絵はこの場に少女が立っていた。足元は水に入っている。あぁ、ものすごくこの場だ。中里さんとも、はじめてお話しさせてもらった。展示されている写真を見ながら、撮影時のことを聞かせてくださった。家に中里さんの写真集があって、その中の写真もふたつ展示されていた。そのうちのひとつは、ここから近い場所で撮られたそう。帰り道にその辺りに寄ってみた。写真の中の『愛人』というスナックに出会した。
2024.04.11_thu.
あー、鯉のぼりを出すのを忘れた。
Yが仕事に出るまえに天井につけてもらおうと、忘れないようにスケジュールに書いていたのに、すっぽりと頭から抜けてしまった。電車の中で思い出した。
今日観た写真展は、ブロムオイルのプリントの質感が綺麗だなぁ、と観はじめたのだけど、心が動くのがそのことだけで、ちっとも感動しなくて段々腹が立ってきた。余裕綽々に見えて。きっとそうじゃないかも知れない。自分の見方がおかしいのかな。
帰宅したあとも引きずって、いくつかその周辺のものを読んでみたけど、皆がオマージュを捧げている。オマージュの写真集には感動するのに。
夜はAさんと稽古。相半身からの入り身、逆半身からの入り身、相半身から相手の背の方へ突き抜けるように深く入る入り身。逆半身で片手を取られたところから、入り身で開いて手の軌道の練習。そこからの二ヶ条抑え。汗を流したらすっきりする。
2024.04.10_wed.
給食がはじまったK(9才)が、帰ってくるなり「給食の時間がたのしくて最高だったんだよ!今日から黙食じゃなくてよくなったの!班の友だちと喋って食べていいの。」と言った。小学校に入学してからずっと黙食だった。4年生になってようやく。よかったなぁ、と思ったこと。
先生の名前も覚えて帰ってきた。
2024.04.09_tue.
朝はしこたま雨に降られたのを口実にして、帰り道に寄った好きな山道具の店でかっこいい防水のジャケットを買った。
もう桜が散り始めている。今年の桜が桜らしくあったのは1日くらいだったような。その1日の桜の前で懸命に雲梯をするK(9才)を撮ったから、1日の桜だったけど写真に残った。
夜、Aさんと稽古。入り身のこと。相手の背後深くまで入ること。相手の頭を自分の肩(上げる腕のほう)につけ、腕は上方向へ。投げる方向ではない。正中線を意識して腰と腕の位置関係を大事にするのはどの稽古でも同じ。
Aさんとの稽古に集中していると、その深い位置まで入ることが理にかなって感じる。じゃあ日曜日の養神館のやり方では?どうやって自然な動きで相手を投げられる位置に入れるんだっけ。ここまでの深い入り身をやってみると、日曜日にやっている稽古と違いすぎて、混乱はしないけど、両方のことを知りたくなる。
どちらも正しくて、たぶん同じことをしながら一番大事にしたことが違っただけだと思う。植芝盛平は何を一番大事にして、塩田剛三は何を一番大事にしたのだろう。AさんとKさんから、わたしはそれを学べるかな。
2024.04.08_mon.
今日からK(9才)は4年生。
朝ごはんのあと、いつもより丁寧に寝癖を直して学校へ送り出した。
Kが昼に食べるごはんを弁当箱に詰める。9時過ぎ、もう学校から帰ってきた。
一番仲のいい友だちとは同じクラスにならなかった様子。先生は男の先生だけど名前は忘れたと言っている。家に帰ってきたらもう学校の話はいいよ、みたいな話し方だ。
昼になったらナリタとヒガシにカリカリをあげて。トイレもお願いね。と話して外に出る。
携帯電話を自分の側に置いてね、と言い忘れた。きっとまだランドセルの中だ。
そう疑って外からKに電話をかけたらすぐに出た。偉い!と褒める。
今日もKは夕方までひとりでお留守番。これからそんな日を多く過ごすことになる。どう影響するか、いまはまだ分からない。
2024.04.07_sun.
朝から道場で稽古。Kさんにも1年が経ったお礼が言えた。
畳の縦線で『臂力の養成(ニ)』をやっていたら、84才の館長が声をかけてくれた。前足は縦線の右側にあり、後ろ足は縦線の左側にある。重心が変わったときも縦線に対してその関係は変わらない。(振り向いたとき、それぞれの足は縦線を擦ってまたぐ。)
他の人をふたりずつ組ませて、二ヶ条と三ヶ条のルーティンは、館長がわたしの相手をしてくださった。今日はとてもいい日だ。
丸太みたいな館長の手首は、大事なポイントを大事にやらないといけなかった。
二ヶ条の胸持ちの、当て身の手じゃないほうの手の使い方を教えてもらった。相手の臂の下あたりから突き上げるように出して、その後の何とも言えない動きをせっかく教えてもらったけど、稽古が終わると正確に頭に描けなくて、まだ言葉で書けない。自由技で手を取りに来られたとき、正面打ちから、横面打ちから、突きからの『小手返し』。出来ていたり、出来なかったり。満足にはほど遠い。
後半はKさんに習う。今日は手の持ち換えのこと。『三ヶ条抑え(ニ)』に続いて『三ヶ条抑え(一)』『二ヶ条抑え(一)』。三ヶ条は技をかけられると、他のどの技よりも痛く感じる。そして、相手の手を取るのが一番難しく感じる。
二ヶ条と三ヶ条の抑えるときの手の違い。
『二ヶ条抑え』のときは、相手の手の甲を自分につけて、相手の頭側にある自分の手で手刀。
『三ヶ条抑え』のときは、相手の手のひらを自分につけて、相手の脇のほうにある自分の手で手刀。色んな三ヶ条の手の取り方を教わったけど、難しくて全部覚えられていない。
敷布団を敷いて『飛び受け身』の練習。たくさん回る。もうすぐ立ち上がれそうな気がする。
気になるのは、左足の外側のくるぶしだけが打っているのか捻っているのか、着地のどのタイミングで何をしているのか自分でわからないけど、嫌な感じがする。
最後にKさんが鏡の前で「足を使わずに正面打ち入り身投げをしてみよう。」と仰った。それが面白かった。すべてが正中線上にある。
『一ヶ条抑え』でも相手の腕を左へ右へ振っているのではない、ということ。どんな技でも常に自分の正中線上で操作すること。相手をブンブン振るのではない。
そして、姿勢を正すこと。姿勢が悪くては技をかけたときに悪者に見える。武道では姿勢を正していなければならない。
2024.04.06_sat.
『duolingo』が30日続いた日。朝起きたとき、電車の中ではイヤフォンをして、ごはんの後のひと休みのとき、夜寝る前。紫色のおかっぱの、不機嫌な声の女の子が出てくるとうれしい。
今日は曇天で肌寒く、桜は満開だけど、おにぎりを持って坂をくだる気にならない。
郡山の友人に「友部さんの、ポテトサラダと仙山線とクマが出てくる歌はなんていう歌ですかー。」と訊ねた。叔 母さんに「誕生日おめでとう!」とメッセージを送った。どちらも久しぶりに近況を送り合った。
夜にあさりを酒蒸しにした。もの凄い勢いで無くなった。
2024.04.04_thu.
「自由になりたい。」とK(9才)がこぼすから、「じゃあ、朝ごはんくらい自分で作れるようになりなよ。」と春休み中はKに食パンを焼かせている。湯の沸かし方と紅茶の入れ方。牛乳の温め方。たぶんこれのどこが自由だよ、とKは思っている。
Yもわたしも土曜日に色々をまわして、今日はKと遊ぶ。行きたいところがあるか訊ねると、「水族館にいきたい。」という。葛西臨海水族園に行くことにした。ここは前にKが学校の授業で行ったことのある場所で、帰ってきたときに「ちっともゆっくり観られなかったから、また行きたい。」と言っていた場所。思う存分Kの歩調に合わせようといちにちを過ごした。
最初のサンゴで目が輝いている。ゆっくりと観て回っているうちに、前に来たときのことを思い出した様子で、「トイレの側に『もくず』があったんだけど、それをゆっくり観たかったんだ。」という。藻屑?訊ねた職員の方も親切に、どの場所だろうと記憶を巡らせて下さったけど、(もくず?)とハテナがたくさん浮かんでいた。結局もくずには出会えず。だけどKはゴキゲンだった。
帰宅と同時に準備して道場へ。Aさんと稽古。
受け手に手を引かれたときの『四方投げ』、手を押されたときの『四方投げ』。押されたときが面白かった。足を踵方向に回転して、『終末動作(ニ)』の動き。正面打ちを両手で受けて、足を回転させてから諸手でとる→そこからの『四方投げ』も面白かった。Aさんの稽古らしいのは、正面打ちをした方が相手に受けられて転換されたとき、相手の正面に身体の位置を合わせる→手は相手の方に押す気持ちで相手との関係を続ける、と指導したこと。
横面打ちの間合いのこと。入り身の方向に迷ったけど、入り身→転換しての『小手返し』。最後は正座で向かい合って両手を持たれ、いつもの呼吸のこと。4月に入って、稽古していると汗が流れる。
2024.04.02_tue.
K(9才)が昼に食べるお弁当をつくって外に出る。今日Kは夕方までひとりで家でお留守番。
実家の両親に、KにLINEを入れて話し相手になってあげて欲しいと頼む。
帰り道に甘いものをお土産に買って、家に帰ってふたりで食べた。家にナリタ(兄猫)とヒガシ(妹猫)が居てくれて、今日いちにち、幾分か心強かった。
夜、オーストラリア人のAさんと稽古。合気道をはじめて1年が経ったから、いつも沢山のことを教えてもらって有難うございます、とAさんに「へのへのもへじ」の手拭いをお礼に渡した。Aさんは「へのへのもへじ」を知らなかった。 どんなに偉い合気道の開祖だっていちどは書いたと思う、と伝えたかったけど、うまく英語で伝えられなかった。
今日は『片手持ち四方投げ』のいつもと違う足捌きが面白かった。右逆半身で右手を相手に掴まれたところから、右に足を少し開いて、身体は左を向きながら左足は左を向く(相手の線を外す)→左手で相手の手首の関節をとり、後は方向は違うけど、いつもの四方投げの動きに入る。
その後は『三ヶ条抑え』のこと。これは先々週、日曜日の稽古でKさんに教わったばかりの技。日曜日に教わるのは養神館のやり方で、今日教わったのは合気会のやり方。まだ片方も満足に覚えられていない。どちらにしても難しく感じる。受けるのも難しく感じる。なんて面白いことを教わっているんだろうとも思う。
2024.03.31_sun.
昨夜は朝6時にアラームを合わせた。
6時に起きれば充分間に合うのに、K(9才)がうきうきして寝る前に合わせた5時半のアラームで起きてしまった。Kは起きない。
唐揚げとポテトを揚げる。Kが喜ぶかと思って、チューリップ。ポテトは笑ってるやつ。
黒米を炊いて梅干しのおにぎりと。
いつもより早く、9時前に道場へ。まだ館長とAさんだけで、ふたりでマグカップで珈琲をのんでいるところだった。「珈琲のみますか?」とわたしにもAさんが聞いてくれたのでいただくことにした。今日は大人もこどもも門人総出で稽古をして、稽古の後に家族も集まって花見がある。
基本動作と受け身の稽古。館長がこどもに「大人のところへ行って入り身投げをかけてもらってこい。」と促したので、やってきたこどもに入り身投げをする。その後、大人だけ自由技。早々に10時半には稽古が終わる。
稽古が終わったとき、先週の『三ヶ条抑え』の抑える手が逆になっていたと、稽古中の動画を見直してKさんが教えてくれた。左手で相手の手のひらを自分の腹につけ、右手で相手の肩に手刀を当てる。
道場を出たところの川沿いで皆でお花見をした。お花見だけど、今年は桜の花の咲くのが遅すぎて、館長の座ったところの頭の上にひとつ咲いているだけだった。
日焼けするのが気になるくらいのお日様。
わたしはオールフリーにしたけど、皆で外でごはんを食べて気持ち良くなった。14時にはお開きになって、自宅に戻ったあと、Kは着替えて虫取り網と虫籠を持って、道場の仲間と遊ぶんだと行ってひとりで待ち合わせ場所へ出かけていった。ひとりで遊びに出かけるのははじめてなんじゃないかな。いい仲間と知り合えてよかった。しっかり17時に自分で帰ってきた。
2024.03.30_sat.
先日の写真の仕上げ作業。
たのしかった撮影は仕上げるのもたのしい。
今日はK(9才)の整体(成長痛。シーバー病?)も、スーパーへの買い出しも、昼ごはんも晩ごはんも、全部Yがやってくれた。お陰で集中して作業を進められた。
夜に一段落して、Yと島らっきょうの皮を剥いた。久しぶりに戻しておいた豆で、豆のマリネと、ハーブクリームチーズも作った。
2024.03.27_wed.
昨日まで降り続いた雨がやんで、晴れている。今日はもうそれだけでうれしい。
いつものカメラバッグではなく、ザックに機材を入れて、登山靴を履く。高尾山に向かう。高尾山口駅に7時待ち合わせ。CさんとKさんと山にのぼる。撮影の日。
いくつか登山道がある中、今日のぼったのは、わたしははじめてのルート。あたらしい高尾山を見せてもらった気持ちがする。今日一日歩いて、高尾山の印象が変わった。好きになった。
下山して、駅のロッカーに預けていたパソコンを取りだして、TAKAO COFFEEに入って、珈琲カップで乾杯した。あー、たのしかった。
薬ものんだし、気を張っていたからか、山ではまったく花粉症の症状が出なかったけど、帰りの電車の途中から鼻水とくしゃみが止まらなかった。目にもきている。ホッとした途端に。